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＃2　夢


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「んー、トイレ……」


眠い目をこすりながら廊下を歩く。
時刻は午前2時28分。
この時間帯なら当然真っ暗になっているはずのリビングが、まだ明るかった。


「もー、またお父さんったら電気つけっぱなしにして、お母さんにおこられるよー……」


ずぼらなお父さんの事だ、また電気をつけっぱなしにして寝てしまったのだろう。

……と思ったら、いた。
中にまだ人が。
話し声が聞こえる。


「……だ……んだ……。」
「だからって……じゃない。」


お母さんが、泣いている。
お父さんは、怒ったような顔。
お父さんの声が、いつもより低くて。
お母さんの声は、いつもより高い。


目に見えるものが次々と脳内に侵食していくようで、目をそらして急いで部屋へ戻った。
18段の階段は、100段にも思えた。


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「うわああああああ！」


またこの夢だ。
背中には尋常ではない程の汗をかいていた。


今日は入学式だというのに、縁起が悪い。
夢にもタイミングってものがあるのだ。
何もこんな日に出てくることないのに。

なんて考えながら、まだ閉じようとする瞼を必死に持ち上げベッドから下りた。


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申し訳ありません、一旦切ります。