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＃4　メール(香織視点)


「ゆーうか！私たち一緒のクラスだよ！」


　各クラスの前に貼ってある氏名表を見るなり、私は優香の背中に飛びついた。


　この学校に入った同じ中学校の友達は、優香しかいない。

　私たちのクラスは2組。
クラスメイトとは仲良くなれるだろうか。
あまり居眠りに厳しくない先生だといいんだけれど。


　ぼんやり考えながら歩いていると、メールの着信音が鳴った。


　メールの差出人は、私の彼氏の豊、幼馴染の帝人と鳴流。

「三人とも、変わってないなぁ……」

　私を誰よりも大事にしてくれる豊と、心配性の帝人。
三人のメールからは、私達を応援し、心配する気持ちがするすると伝わってきて。
保護フォルダに入れるまでに、ほんの10秒もかからなかった。




私と、優香と、帝人と、鳴流の四人で、昔はいつも一緒に遊んでいた。鳴流は今は遠くにいるけど、いつか必ず会えるって信じてる。



優香も同じクラス。
メールももらった。
最高じゃないか。


　新しい生活に胸を躍らせながら、私は教室のドアを開いた。