社会問題小説・評論板
- Re: 裏切られるのに、慣れただけ。【オリキャラ募集中!】 ( No.43 )
- 日時: 2016/02/18 00:54
- 名前: くう ◆RbIa02uyMM (ID: vBQZrbVQ)
#6 出会い(香織視点)
キーンコーンカーンコーン…
この学校に来て初めてのチャイムを聞き、今はもう教室に来てから20分たっていることに気付いた。ざわついていた教室がものの5秒ほどで静かになっていく。小学校の時から思ってたけど、チャイムの力って偉大だよね。うん。
とか思ってる間に、先生が来た。
キラキラとしていて、ああ、この人は愛されてきたんだ、そんなオーラが漂っていた。
先生が自己紹介を始める。
「松田 梨花です。この学校に来て3年目の、まだまだ新米教師です。困った時は助け合って、仲のいいクラスを作りましょう!相談したいときは、私でよければすぐに聞きますのでたくさん話しかけてくださいね。」
顔がいいうえに性格もいいとは。
***
キーンコーンカーンコーン…
本日二回目のチャイムが鳴った。
と同時に松田先生の周りにはこのクラスにこんなに人がいたのかと思わせるほどの人だかり。
卒業式の日の自分を思い出して、少しセンチメンタルな気分に浸った。
っていうか、松田先生の周りにいないの私だけ……
じゃない。
もう一人、空中に向かって話をしているちょっと不思議そうな女の子がいた。
あ。向こうがじっと見ていた私に気付いて……こっちに向かってくる。ちょっと不思議そうな女の子だけど、よく見るとめちゃくちゃ美人。
もしかして、ここにきて初の友達になれるかもしれない。ここはしゃべりかけるが勝ちだよね。
「初めまして、私は」
「ダメ…」
「え?」
私なんか悪いこと言ったっけ。いや、言ってない。だって、言葉として成立したの「初めまして」だけだもん。
「ダメって…何が?」
「あの先生には近付いちゃダメ…皆は騙されてるけど、なのははわかるの…。それだけ…。」
じゃあ、と言ってなのはちゃんという子は自分の席に戻った。やっぱり不思議な子だ。いい先生そうなのに…。
そこまで考えて、私は机に突っ伏した。
初日から居眠りは避けたいので、今のうちに睡眠はとっておかなければ。
さっきの不思議ちゃんに自己紹介をし忘れたことを思い出すのは、爆睡している私を優香がパシンと叩いてからだった。