社会問題小説・評論板

Re: 銀色に燃えるキャンドル ( No.10 )
日時: 2014/02/28 20:06
名前: 環奈 ◆8DJG7S.Zq. (ID: ysgYTWxo)

to柚香

「くるちゃん、頑張りすぎって思ってたんだけど。しょうたも、ちゃんとわかってたんだね。やっぱり 五つ子だね。」
わたしがぼそっと呟いた。

「ああ。でも口だけで、なかなか行動に出ないんだけど」
翔太も照れくさそうに前髪をかきあげた

「アドリブで行くぞ」
ドアの目の前まで来た。

これを開けば お母さんとお父さんが居る。

「うん」

スパ—————ン!!

ドアを開けると、お母さんが机をたたいて反発しようとしていたところで。

お皿の破片が散らばっていて、二人とも傷を負っていた。

「なにこれ…」
隣で翔太が絶望の声を上げた。

空き巣でも入ったのだろうかと言う勢いで、夕方わたしたちが掃除したはずの場所が散らかされていて

「せっかく 掃除したのに」
その声が聞こえていただろうか、お父さんが反応した。

「…もう…。うるさいよ!!明日、わたしたち学校あるんだよ。ゆうきは熱出してるんだから、静かに寝かせてあげなさいよ!!」
言い過ぎかな とも思ったけど 思ったことは言わないといけないとも思った

「そうだぞ!!俺たちがどれだけ振り回されてるかわかってるのか!くるみにも、お礼だけしてお返しはしてないんじゃないのか!」
翔太も尻馬に乗って言い切った。

お父さんもお母さんも何も言わなかった

「…なんか言ってよ」
私が睨みつけた

「なんか言ってよ…」
私が声を絞り出すように続けるが 二人とも、顔もあげなかった。

「どうなんだよ。俺らと会ったの一週間ぶりだろ。普通の家庭と何が違うと思う?。」
お母さんは謝るだけ

お父さんは告げるだけ

「もうケンカやめてよ」
私が言うと、翔太が目を合わせてきた

「ゆずか、もういこ」
二人とも何も言わないから 私たちは切り上げた。
———
「…どうだった!」
小梅が乗り込んできた

「一応おさまりはしたんだと思う」
そう言うと くるみは言った

「そろそろ、あたしもダウンするかもしれない」