社会問題小説・評論板

Re: 神様のいじわる【オリキャラ募集中!】 ( No.14 )
日時: 2015/01/18 08:57
名前: ちほりん (ID: lSjkm3fN)



第四話 先生は鈍感



〜パソコンルームにて〜

「え〜っと、今日は特にやることがないので自分で調べたいのとかやっててくださいね〜」

先生はそう言うと、用事があるといってパソコンルームを出た。

え。先生はなんのためにここに来たの?

「 ねー、みんなぁー、何で32個もパソコンの電源、ついてるの?」

扇町さんが、私が使ってるパソコンを指差しながらいった。

「ほんとだ〜。やっぱり、幽霊じゃん?」

妃毬も続いて言う。

「亜燐〜。このパソコン、この金槌で壊してイーよ♪」

金ヅチ!?

「……」

亜燐は、無言で近づいてくる。

グシャッ

ガシャンッ

大きな音をたててパソコンはグシャグシャになった。

「あ〜あ、幽霊が、学校のパソコン壊しちゃったぁ……」

「でもまだ幽霊いるっぽいから……」

妃毬が扇町さんの言葉に続いていったあと、こっちに近づいてくる。

「悪霊たいさーん!」

ガンッ

近くの椅子が私に向かって、飛んでくる。

「まだいるのー?」

「亜燐もやりなよ〜」

扇町さんと妃毬は、亜燐を呼んで椅子を投げさせる。

ガンッ

「ッ………」

「まだまだ〜♪」

ガンッ

ガンッ

ガンッ

わたしに、無数の椅子が飛んでくる。

でも、他には誰もなにも言わない。

自分が、いじめられるのがこわいんだ。

「扇町さん!北神さん!ちょっといいですかー?」

「チッ」

廊下から、扇町さんと妃毬のことを呼ぶ先生の声が聞こえ、二人は舌打ちしながら部屋を出た。

「紗百合、大丈夫か?」

声をかけてくれたのは、同じクラスのアル。

「ぁ……うん……」

本当は、全然大丈夫なんかじゃない。

身体中がいたい。

「何やってんのよ。」

先生と話が終わった扇町さんと妃毬が帰ってきた。

「あのっ扇町さん……」

声をかけると、

「ん?今、幽霊が私のこと、『扇町さん』って、言ったんだけど。」

「うっわー。幽霊の癖に生意気ー。華恋様って呼びなよ。」

華恋、様、か……

「君はいじめるのが好きなのかい?もっとマシな趣味見つけなよ〜」

ここで、アルが華恋様に話しかけた。

「趣味?別に、趣味じゃないわよ。私は、紗百合に復習するためにやってるの。」

復習、か……

「そんな性格だから彼氏に嫌われたんじゃないのー?」

時雨……!

「ほんとほんと〜。彼氏にとっても、要らない子だったんじゃん〜?ウフフ〜」

ミーシャ!

「ッ……と、とにかく!私は紗百合に復習するんだからね!」

華恋様はそう言うと、妃毬をつれて、パソコンルームを出た。

「あの……」

……亜燐?

「『ごめんなさい。仕方がないの。』」

え?

謝られたけど、

棒読み。

「それじゃあ。」

何?

「紗百合ー!大丈夫?」

「莉愛!」

莉愛は泣きながら抱き付いてきた。

「何で莉愛が泣いてるの……?」

「だってぇ……」

莉愛……

「紗百合、告白断るのが、一番じゃないかな?」

「うーん……」

時雨の言う通り、それが一番いいかもしれない。

「私が前、あいつに苛められてたとき、誤解とか、解いたら苛め、なくなったよ。」

じゃあ、断った方がいいのかな?

「さっき大きな音がしたけどどうしたの〜?」

先生!

「あっ、ちょっとふざけてたら転んで椅子、突き飛ばしちゃって……」

壊れたパソコンを隠しながらいった。


もちろん、こんなのは嘘。

「それじゃあ、その傷は?」

「あっ、転んで椅子にぶつかったら怪我しちゃって……」

笑いながら、誤魔化す。本当の事を言ったら、華恋様と妃毬に何をされるかわからない。

「そう。」

先生は、にっこりと笑いながらパソコンルームを出た。

先生って、鈍感?