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第六話


「きをつけー！れーい！」

「「ありがとうございました〜！」」

算数の時間が終わり、日直が号令をかける。

次は、理科。

机に理科のノートと教科書をだし、またひとつ、ため息をつく。

「はぁ…………」

早く学校、終わらないかなぁ……

「もーえ！」

愛羅だ。

「私さぁ、ノートにまとめるの、めんどくさいんだよねぇ……」

だから？

「まとめるだけだしさっ、代わりにやってくんない？」

「え…………」

ひとり、二ページだよ？

そんくらい出来るよね？

「ついでに、結衣のも♪…………萌はこのクラスの生け贄なんだから、私の言うこと聞いてよね？」

「うん。いいよ…………」

冗談じゃない。

私だって、やりたくない。

仮病使って保健室行こうかな？

でも、お腹とかいたくなるものここには……



いや。ある。



学校の、水道水。



この前飲んだらお腹いたくなったし……

水でも飲んで、保健室に行こう。







ジャァァァ

「…………うぇ」

マッズ！

この前より、臭いしまずい！

でも、これは期待できるかも？

「う…………」

ほら、痛くなってきた。

この調子で保健室に…………

「萌。何やってるの？授業始まるよ？」

藍!?

「あなたには…………関係…………ない。」

裏切った藍には、関係ない。

「萌に、渡してって頼まれたんだ。」

飴？

「はい。あげる。」

舐めて、見よっかな。


「じゃあね♪」

この飴、私の嫌いなグレープ味…………!

いや、それより

…………さすがにお腹、ヤバイかも。

「ッ…………」

あれ？

何で？

この前より、痛い。



「ッ………………ハァ……………ハァ………」

息が、苦しい。

「ッ………ハァ…………」

もう、我慢できない。

バタンッ



「キャア！」

「萌が、倒れた!!」