社会問題小説・評論板
- Re: 幽霊になった私はあなたに復讐します【オリキャラカモン!】 ( No.4 )
- 日時: 2015/02/06 22:32
- 名前: とらじ ◆9g4.dY7mOk (ID: UsVfFHTT)
- プロフ: 元・ちほりん(。・x・)ゞ♪
第二話【家族の支え】
「ただいまぁ〜」
「百合!遅いぞ!」
「ごめんごめん。じゃんけんで負けちゃってさぁ〜。掃除やってたんだ。」
「本当かぁ〜?」
「本当だってば!」
こいつは、私の双子の兄、優一。
真面目そうに見えるけど、脳内は全然ダメダメなやつで私を必要以上に構う。
もしかしたら、いじめのこと、バレてるのかもしれない。
「百合。その傷……」
「あ、この傷?朝、机に思いっきりぶつけちゃって……」
違う。こんなの嘘。
この傷は朝、夏蓮たちにつけられた傷。
「…………ならいいけど」
ならってなんだ!ならって!
「百合〜!お帰りーっ!」
「ただいま。ってか、帰ってきてたんだね。」
「うん!百合と優一に会いたくて!」
この人は、私のいとこで遠くの県に住んでる高校生。帰ってくると必ずうちに来る。
「美(ハル)ねえ……」
優一は、かなり呆れた様子。
優一は、“美ねえ”って、呼んでるけど、本名は美海(ハルミ)。
「美海ちゃん。今日も泊まるの?」
「もっちろん♪」
美海ちゃんは、うちに来ると必ずうちに泊まる。
それで、たまに一緒に買い物にいったりする。
「美海〜。こっち手伝って〜。優一と百合は宿題やりなーっ!」
「「「はーい……」」」
今のは、私たちの二つ上で美海ちゃんと同い年の姉、紗由理姉。
「「宿題……」」
思い足取りで部屋に向かい、宿題のノートを取り出す。
「あっ、やべ。」
塾の宿題やってなかった……
「なぁ。百合。」
宿題が終わり、くつろいでいると優一が話しかけてきた。
「何?」
「お前、小野たちに苛められてるだろ。」
「………………!」
何でそれ、知ってんの!?
秘密にしてたのに……!
「心技から聞いた。」
黄泉が……?
「『百合が困ってるから話を聞いてほしい』って。」
黄泉が、教えたの?
「百合。本当は今日、じゃんけんで負けてないだろ?そんなことしてないだろ?机にだってぶつけてないだろ?」
「ッ………………」
すべて、バレてしまった。
「俺、出来ることなら力になるから。」
「うっ………………うっ……………」
自然と、目から涙が溢れてきた。
泣きたくなんかないのに。
泣いちゃダメだ。
これ以上、心配なんてかけられない。
「優一…………」
私って、本当駄目だなぁ。
一人じゃ、何もできないただの弱虫だ。
こんな自分、もう嫌。
いっそ、腹黒で毒舌。今までの自分とは正反対にしてみよっかな。