社会問題小説・評論板

Re: boyorgirl*あなたはどっちの味方なの?*【募集あり】 ( No.4 )
日時: 2015/02/27 17:33
名前: *織* ◆wXeoWvpbbM (ID: bIAXyXLC)
プロフ: 何時もは別の名前です



**第一章**


第一話

「お願い…………それだけは…………やめ……てッ……」

お願いだから

それだけは

「は〜?何言ってんの?あんたが疾風君と同じもの持つなよっ!」

グシャ

「止めて!!」

「こんなもの……要らねぇんだよ!」

止めて

お願い

それは大切な人から貰った大切な物なのに

今は引っ越してしまったけれど

忘れないようにって、くれたもの

名前も忘れちゃったけど



顔だけは覚えてる

太陽みたいな暖かい笑顔でいつも私に笑いかけてくれた


苛められてるときは守ってくれた


そんな大切な人から貰った手作りのマスコット

「いいね〜!もっとやろうぜ!なっ!疾風!」

「…………だね」

疾風君?

まさかあなたからこんな言葉が出るとは夢にも思わなかった



かっこよくて、昔のあの人に似てて

なぜか私と同じマスコットを持ってる君が、

私を敵に回すなんて__

「疾風〜次は何が良いかな?」

「……別になんでも」

唯一の救いだったのは疾風君が直接私を苛めなかったこと

「んじゃ、ゴミかけやりまーす!」

「良いじゃん!ナイスアイデア♪」

ゴミがたまったゴミ箱が私に向かって飛んでくる

もう、駄目だ

ガンッ

「……あぶねーな」

疾風君!?

何で!?

「おい疾風……何して……」

「こんな幼稚な苛め、つまらないだろ?」

あ……助けてくれたわけではないんだ……

期待してた私がバカみたい

「それに……こいつが怪我して問い詰められるのは俺らだろ?」

「そっか……じゃあ、怪我させなきゃいいんだよね?」

すると、このクラスのリーダーでもある空亜がニヤリと笑みを浮かべた

「亜里砂……明日から、覚悟しておいてね?」

明日から……

「……明日から楽しい地獄の始まりだ♪」

疾風君……

明日からあなたも苛めに関わるんだね









「熊谷さん一緒に帰ろうか?」

「るっ、瑠威先輩!」

彼は瑠威先輩と言って、校長先生や、理事長からも信頼されているの

家は私の隣だから何時も一緒に帰ってんだけど……

「あの……」

「ん?」

「どうして私のこと……さん付けなんですか?」

「熊谷さんだって僕のこと……」

「そっ、それはっ、先輩だからで……私は先輩の後輩なのに……」

「じゃあ……亜里砂?」

あっ、亜里砂!?

下の名前!?

「やっぱり恥ずかしいからやめ……」

「嫌です」

「え?」

「これから先輩は私のこと、亜里砂って呼んでくださいね?」


でもそれはそれで空亜から目をつけられるかな?

ま、いっか♪

「えっ……」

それから先輩は、私のことを呼ぶのが少なくなった

まー、聞いてる方も恥ずかしいけどさ!?