社会問題小説・評論板
- Re: 「「貴方にはわからないでしょうね」」 ( No.8 )
- 日時: 2015/11/01 08:04
- 名前: 蛍 (ID: mJV9X4jr)
[第6話]
よくよく考えてみると、私と亜未には違いが多すぎた。
——…亜未ってほんと可愛いよね〜
—…それに比べてあの子は…
亜未は子役やモデルのスカウトが殺到するぐらいには可愛かったけれど、私の顔は平均以下で、とても可愛いとは言えない。
—…すっごい!6秒台じゃん!
———…この前のテスト、またあいつが最下位だってよ
勉強だって、運動だって…私は、いつも最下位、亜未は一位。
私は空気が読めなくて地味な性格だから勿論友達なんていない。亜未はいつも中立の立場を守り、誰にでも平等。そんな亜未の周りに人が集まるのは当たり前で。
私はだんだんと亜未に劣等感を抱き始めた。
小学校を卒業する頃には亜未と口も聞かなくなってしまった。
そのまま今も同じ中学に通っている。高校は勿論変えるつもりだ。むしろ、亜未と同じレベルの場所にいけるはずもない。
—…
—
「…あの、話があるんだけど…」
「亜未…」
亜未に話しかけられた私は一瞬驚くがすぐに顔を伏せ、はや歩きで教室から出た。
うしろから透き通った声で、待って、と聞こえたが、待たない。私はない体力を搾り出しながら懸命に走るも、亜未が私に追い付けないはずもなく、あっけなく手を捕まれてしまった。
「ちょっと…話が、あるって」
「…私は、亜未に話すこと、ないから」
我ながら意味のわからないことを言ったと思う。
そのまま手を振り払い、下駄箱で靴をとろうとすると、ラブレター(勿論万里花の悪戯)があふれでてくる。それを無視し、靴を履いて亜未から逃げようとすると、また手を捕まれる。
「しつこいんだけど…」
「でも、話さなきゃ」
亜未のまっすぐな目に嫌悪感を抱く。
「……いいよ」
はぁ、と小さくため息をついて諦める。
多分断ったら、家までついてくるつもりだったんだろう。
「ほんと?…じゃあ、一緒に帰ろうか」
モデルのように綺麗な顔を笑顔にして、私の手を離した。
となりに並びたくない。
比べられたくない。
「…どうしたの?」
亜未の笑顔には、ときどき闇を感じるときがある。
もしかして亜未は私を見下しているんじゃないか。
いじめの主犯は亜未かも?
「芙美、聞いてる?」
だから私は亜未の笑顔が嫌いだ。
