社会問題小説・評論板

Re: 愚かな女王様の制裁 ( No.19 )
日時: 2015/12/24 18:35
名前: 雪 (ID: knWr5sbP)



「みんな集まったかしら」涼の冷えた声に私は怯えていた。痛みから逃れられる日なのに。





玩具にとっては、これほど待ち遠しい日はないというくらい、待ち遠しい日。
私には悪い予感しかしない。私の悪い予感は、いつもいつも当たる。

「咲良の悪い予感ってー、いっつも当たるよねー。」
こんなにも軽く私を貶すような感じで。

「はい、それはもう勿論。みんな集まりました。早く次の玩具を発表してくださいよー。
みーんな、待ってるんですよー?」


「優花、急かさないでよね。では...、玩具を発表します」


シーンと、静まり返る教室。キーンキーン、と高い何かの音が耳に突き刺さり、痛かった。
椅子に座って、足を投げ出す涼。

みんなの視線が涼と、私に痛いほど集まる。私は肩を縮め、不自然でないようにぼさぼさの長い髪で目を隠す。涼は緊張ひとつしないのだろうか。


涼が焦らすと、みんないらいらしていた。床を踏みしめたり、壁を拳でドンドン叩いたり。

「ではぁ...発表します」
みんなの緊張が最大値に来ている。わたしの緊張感も高まった。

「七月の玩具は、変えないことにしたのよ」











「嘘...涼様...まさか...まさか、





咲良を殺す気?」