社会問題小説・評論板

Re: 愚かな女王様の制裁 ( No.6 )
日時: 2015/12/12 12:49
名前: 雪 (ID: knWr5sbP)

塾では、大金持ちということで私最優先の授業がされる。私はそんな事を頼んでもいないのに。
そのせいで、塾では「なんで涼ちゃんばっかり」という冷たい目線で見られてしまった。

だから皆にそんなこと頼んでなんかない、って必死に言ったら皆ようやく分かってくれた。だから私は少しだけ
人気者。

「香月様、お判りになりましたか?皆様も」
眼鏡の頭の良さそうな塾の講師に睨めつけられ、つい言い澱んでしまった。
「あ...はい。すみません」

「では...授業は終了です。有難う御座いました」
皆ショルダーバッグを肩に掛け、教室をぞろぞろと出ていく。大金持ちばかりが集う塾だから、高価なものばかりを身につけているのだ。

私もショルダーバッグを肩に掛け、皆と同様に教室を出た。するとそこに、飛び抜けて高価そうな車が止まっていた。
「お嬢様、お迎えに参りました」
何だか悪い事をしたみたいで、私は俯いて言った。

「...毎日ごめんなさい。大変でしょう」
運転手はそれ以上何も言わず、車を発進する。もう10年以上乗っている車なのに、傷ひとつなくピカピカと輝いている。

「何だか今日は遅かったわね。もうご飯冷めてしまってるのよ。申し訳ないと思いなさい」
「はぁい...ごめんなさい」
お母さんはいつも、私に辛く当たる。今日も何かあったんだ...仕事の事かな。お父さんの事かな。

こんなストレスはいじめで発散したい。...でもいじめなんて、やってはいけないものなのではないのか。



でも、咲良は深い深い罪を犯した。

ーーーーーー悪い事をした人間が罰を受けるのは当たり前。