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「私は、赤河辺 春花。名前を聞けば分かると思うけど、理事長の娘よ。私に逆らったらあの世行きだと思いなさい」

「あの世行き」を事実化するように春花が教室の後ろを指差す。そこにはスーツを着たガタイの良い男性が立っていた。
「怖いなら私に逆らわない事！良いわね？」
澄菜をキッと睨むと、友達とおしゃべりに戻った。

自分の席に着き、ボーッとしている間に沢山の生徒が教室に入ってきた。
一見普通なので、誰も澄菜に興味は示さない。
本当はそれで良かった。
なのに……

「皆さん！そこにいる生徒＿＿真島 澄菜さんをよ〜く見なさい！」
教室内にいた全員が澄菜を見る。沢山の人に見られるのは初めてだった。
「髪染めてる？」「え、どういう事？」「白、い……」「目の色が変だぞ」
分からなかった者もいるようだが、ほとんどの者は気付いたらしい。
引っ越して来る前よりも、悲しく、恥ずかしかった。