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　私は選ばれてしまった。
‘悪魔の時間’の標的に—

私はどこにでもいるような普通の高校生—
といいたいところだけど・・・

私にはほかの子とは少し違う物があるの。

それは—
‘お金’

普通じゃんって？これだけならそう読み取れるかもしれないね。
でもね、違うの。

違うのは、お金の量。

私の家—っていうか実家は、すごい御曹司で、大財閥なの。
だけど私はそのことを表に出していない。

表に出すと、クラスの子たちに嫌われるから。

私のクラスの子たちは自分より身柄のいい子を
標的にし、悪魔の時間—つまり、放課後にひどすぎるいじめをやっているの。

私にそれは耐えられない。だから、隠してるの。

ばれないように、慎重に—。
そんなにひどいいじめなの？そうだよ・・・

この前の悪魔の時間の標的は詩菜ちゃんだったな・・・

とても明るくて、気さくで優しくて、頭も運動神経もよくて—
だからかな、骨折したの—ううん、骨折させられたのは。

足と、腕、それからあばらも骨折させられてた。

あれはもう、ひどかったよ・・・
もう回復も見込めなくなってるし・・・



ばれたら命がないから。