社会問題小説・評論板

■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
 入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)

狂ったエゴイズム
日時: 2011/12/30 11:48
名前: 傍観者A# (ID: iUqSgUfr)

「いやっ・・・やめて・・・私じゃない!」

繰り返される、悲鳴。

ドガッ!バキッ!ガツッ!

反響する、音。

「やめて・・・やめて!彼女は悪くないのきっと私が!」

偽物の姫の偽物の涙。

「みゃはは、これから面白くなりそうだ」

傍観者は、唯笑う。

全ての真実を知りながら。

————

おはようございます、こんにちは、こんばんは。

初めまして、もしくはお久しぶりです、傍観者Aです。

傍観夢を描こうと思いますが、少しだけ説明を。

この物語は、「ハッピーエンド?何それ美味しいの」主義です。

ですので、絶対に「救いはありません」。

ハッピーエンドでないといやだ、というかたはご退散願います。

第一話 ( No.1 )
日時: 2011/12/30 12:07
名前: 傍観者A# (ID: iUqSgUfr)

傍観者——— 長瀬 悠

「ハァァァァ」

大げさにため息をつく。
教室の後ろでは、金属バッドで人体を殴る音や罵声が響いていた。

「毎日毎日毎日毎日!いい加減にしろっつーのっ」

イライラして教室の後ろを睨む。
金属バッドなんかの人を打撃するために学校に用意されてるような道具を持った人間の輪の中心にいるのは、まぎれもなく苛められっこの「和泉 香苗」だった。

「やめて・・・お願いっ!」
そう光る涙をたらし可愛く哀願する(笑)彼女に当然共感する人間が居る筈もなく、
「お前が悪いんだよ!」
「いい加減に学校くんな」
「お前の周りの空気が穢れるんだよ!」
賢く優秀な灰色の頭脳を振り絞って考えたセリフの数々を彼らは和泉に投げつけた。
それとともに殴打される彼女。うあー、目も当てらんないわ彼女…

とか言いながらも私はそれを鑑賞する。
止めないのか、そう聞かれると私は迷いなく止めないと答える。

「だってさぁ、ほら典型的な虐め漫画にあるじゃん。
 ある女の子を助けて二人で乗り越えようみたいな話した癖に次の日になるとあら不思議、その子も虐め仲間に加わってたみたいな?
 結局正しい人間かどうかはさ、「集団に着くか一人か」とかで決まるんじゃない?
 圧倒的な力の差ってやつ?
 まぁ、もし彼女が自殺したら助けなかった私も恨まれる対象になるんだろうけど、ね」

Re: 狂ったエゴイズム ( No.2 )
日時: 2011/12/30 13:00
名前: 傍観者A ◆YdTnptF/do (ID: iUqSgUfr)

嫌われ少女———— 和泉 香苗


「ここでいいわよ、降ろして」

執事に命令すると、はい、と従順に答えた執事は先に車から降りて戸を開けた。

ゆっくりと降り、胸あたりまではあるだろう髪を一つくくりに結う。

「あーあ・・・今日も定番のアレかな」

気だるげに一人ごち、校舎裏から正門に向かって歩き始めた。

正門をくぐる。
とたんに刺すような目線と罵倒の声が周囲から溢れた。

「また来やがった」
「うぜぇわー」
「つーか地球上から消えろっての」

それらの声をビクビクと体を震わせながら聞く。内心バカなんですね、と思いながら。

クラスの扉を開ける。直ぐに、視界が白い煙で覆われた。

思わず咳き込む。気管支が別段弱いってわけじゃないけど、まあ普通の人間としてはこの反応だし。

「うわ、見事に引っかかってやんの」
「馬鹿っつーか低能?うわー、その上可愛くねぇし最悪」

テメェの顔鏡で直視してみ?というのは控えて自分の机に着く。悪戯書きは放置して、中に入っているものを掻き出してごみ箱に捨ててから私は教科書類を机の中に押し込んでいった。


Page:1



小説をトップへ上げる
題名 *必須


名前 *必須


作家プロフィールURL (登録はこちら


パスワード *必須
(記事編集時に使用)

本文(最大 7000 文字まで)*必須

現在、0文字入力(半角/全角/スペースも1文字にカウントします)


名前とパスワードを記憶する
※記憶したものと異なるPCを使用した際には、名前とパスワードは呼び出しされません。