社会問題小説・評論板
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- 僕の妹が失踪して5年が経ちました
- 日時: 2011/11/18 19:47
- 名前: 北大路 ◆Hy48GP/C2A (ID: dCkmB5Zo)
- プロフ: http://www.kakiko.cc/novel/novel3/index.cgi?mode=view&no=22065
虐待を軸に虐め・ドラッグなどの問題を
小説にしたいなあ、と思っています。
更新遅いです^p^
Cast(主要人物
>>1
*ひとこと
シリアスものに疲れた方は、参照まで。
二次小説板で、REBORN日常編など執筆中。
※この物語はフィクションです。
実在の人物、団体などには一切関係有りません。
- Re: 僕の妹が失踪して5年が経ちました ( No.1 )
- 日時: 2011/11/18 19:43
- 名前: 北大路 ◆Hy48GP/C2A (ID: dCkmB5Zo)
- プロフ: http://twitter.com/smile7520
登場人物
安達 修也/あだち しゅうや
18歳の高校3年生。
中2の頃に妹が失踪する体験をした。
深い傷を持っているが、明るい奴。
安達 真央/あだち まお
修也の1コ下。生きていれば17歳の高2。
中1で12歳の頃に、忽然と姿を消し、消息不明。音沙汰なし。
- Re: 僕の妹が失踪して5年が経ちました ( No.2 )
- 日時: 2011/11/18 19:52
- 名前: 北大路 ◆Hy48GP/C2A (ID: dCkmB5Zo)
- プロフ: http://twitter.com/smile7520
#僕の妹が失踪して5年が経ちました#
僕の妹が失踪して5年が経ちました。
未だに連絡はありません。
どこに居るのかも、何をしているのかも、
生きているのかどうかも分かりません。
僕が中2の頃に、手紙だけ置いて姿を消しました。
生きて帰ってくる事だけを願って、僕は5年間生きていました。
ですが、未だに帰ってきません。
でも、きっと生きていると信じて待っています。
10年後に会う事になっても、50年後に会う事になっても、
生きていてくれる事だけを願って生きています。
- Re: 僕の妹が失踪して5年が経ちました ( No.3 )
- 日時: 2011/11/18 20:25
- 名前: 北大路 ◆Hy48GP/C2A (ID: dCkmB5Zo)
- プロフ: http://twitter.com/smile7520
#1
「安達真央は、バカで、キモイです」
靴箱に手紙が入っていた。
こんなことには慣れた、と言わんばかりの表情で、真央は手紙を床に捨てた。
手紙のやや右上がりの癖字は、誰のものか分かっていた。
進藤稲穂というクラスメートのものだろう。
稲穂は、とにかく札付きの不良だった。
タバコ、ドラッグ、酒などに手を染めていて、
親も暴走族出身で、今も夜の町をブンブンとバイクで走り抜けている。
「アダチ!」
乱暴な呼び方だった。
稲穂だ、と悟った真央は、「なんですか」と言って振り返った。
「アーダーチー、手紙読んでくれたぁ?」
さっき真央が捨てた手紙のことを言っているのだろう。
「はい、読みましたー、心のこもった文章ですたー」
真央は出来るだけ平静を装った。
稲穂と関わりたくないが、キレられても困る。
「きしょいー! アダチ、有り得ないって!」
そう叫んで稲穂はどっか行った。
どうして欲しいか分からないよ。悲しんでる事を期待してた?
皆に虐められてる、ってワケじゃないんだ。
目に見えない、それでいて、とても陰湿で卑劣ないじめ。
真央は、進藤稲穂と、腰巾着的存在の笹野夢紀(ささのむぎ)と、椎名鞘(しいなさや)の3人に虐められている。
だが、誰にも気付かれていないみたいだ。
平気なフリしてるけど、いつだって思ってるよ。「助けて欲しい」って。
でも言い出せない。怖い。
進藤……あんな奴、居なくなればいいのに。それ位にしか思って居なかった。
だが、日に日に虐めはエスカレートした。
それに比例するように自分の中で、何かが暴れだしてきた。
それが目に見える形で現れだすのは、もうちょっと後の話。
- Re: 僕の妹が失踪して5年が経ちました ( No.4 )
- 日時: 2011/11/18 20:38
- 名前: 北大路 ◆Hy48GP/C2A (ID: dCkmB5Zo)
- プロフ: http://twitter.com/smile7520
#2
「おらあ! 失せろ! カス野郎!!」
今は誰も使っていない体育倉庫。
ベタだけど、本当に誰も来ない場所だ。リンチにはもってこいの場所。
「おい、こいつ呻いてるだけじゃん」
「何で? やっぱきしょい!」
今の真央はサンドバック状態だ。
何も言わず、ただただ暴行を受けているだけ。
「稲穂、もう帰ろう」
夢紀がもう飽きたといわんばかりに言った。
「だね、帰ろう! じゃーなアダチ!」
そういって蹴りを入れてきた。
コイツだけは死ねばいい。自分の中で殺意が芽生えた。
「」
保留
- Re: 僕の妹が失踪して5年が経ちました ( No.5 )
- 日時: 2011/11/25 19:57
- 名前: 北大路 ◆Hy48GP/C2A (ID: dCkmB5Zo)
- プロフ: http://twitter.com/smile7520
#3
私は居なくてもいいんだ、いや、居ない方がいいんだ。
真央はそっと心でつぶやいた。
家路が長く感じる。
時間で言えば15分も掛からないのに。
家帰って、誰かに気付かれる事もなく、普通に過ごせますように。
そう願いながらドアを開けた。本心はそうじゃないさ、でも迷惑掛けられない……。
「おかえりー」
お母さんだ。テレビを見ているので、むこうを向いてた。
特に真央のことは気に留めてる様子はない。
安心と残念の中間の気持ちだった。この感情に名前が欲しい。
自分の部屋(といっても兄と同じ子供部屋だが)に戻って、ベッドに倒れこんだ。
兄は居ない。居ない方がいい。
でも、進藤稲穂のことも離したいな。
「あんな奴、居なくなればいいんだー」
思ったことを口に出した。何だかいい気分。
「誰が?」
ふっと現れたのは兄の修也だった。
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