社会問題小説・評論板
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- 光を探して
- 日時: 2011/11/22 21:10
- 名前: 夏美 (ID: 8IaQw9YV)
こんにちは、
ようこそ私の小説へ。
この小説は少女達の闘いの日記と言っていい小説
だと思います。
どうぞゆっくりご覧ください。
1章 夏美ー時間を戻せるならー
2章 春名ーもう目はつぶらないー
3章 衿菜ー後悔先にたたずー
4章 希美ー情けない自分がいてー
5章 すみれー雑草でもいいからー
6章 明日香ー許せない人ー
7章 梨花ー私は女王じゃないー
8章 優子ー助けたかったー
9章 真美子ー私達のカンケイは?ー
最終章 夏美ー光を探してー
- Re: 光を探して ( No.1 )
- 日時: 2011/11/22 21:19
- 名前: 夏美 (ID: 8IaQw9YV)
1章 夏美side ー時間を戻せるならー
あたしの人生は
後悔ばかりだった・・・。
「おはよー春名!」
「おはよッ!夏美」
あたしの親友の春名。
眼鏡をかけてて、
控えめな性格で正反対のあたし達。
だけど、一緒にいて楽しいし、
あたし達はこれからもずっと一緒だと思ってた。
「バレーしよう!」
「いいねー!小グラ行こっか」
あたしのクラスはみんな仲良し。
いじめなんてもちろん無い、
って思ってた。
でも、突然だった。
「なぁ夏美」
「なに?衿菜、希美」
「砂羽ちゃんって、ウザくない?」
砂羽ちゃん、とはクラスで一番背の小さい子。
普通に可愛いと思うけどな・・。
ちょっと仕草気になるけど。
「春名の事、絶対親友って思ってるやんな?」
「春名、かわいそー・・でも、あたし、春名もキラい」
・・・え?。
「だって夏美の事独占してるじゃん?夏美と常に一緒でさぁ、ウザくない?あたしらも夏美と仲良くしたいねんけど?みたいな、」
「分かるー、それ」
「え!?あたしは・・・春名好きだけど?それに!衿菜と希美とも仲良くしたいし」
- Re: 光を探して ( No.2 )
- 日時: 2011/11/25 23:55
- 名前: 夏美 (ID: 8IaQw9YV)
「何、そのいい子ぶった言葉」
「・・・え?」
「夏美、いいわ」
「ちょっと、衿菜?希美?」
「キショいわー、もぅ夏美なんかどーでもいーし」
「・・・ッ」
聞いてられなくて、
走って行ってしまった。
行き先なんて分からない。
ただただ辛くて、
憎いって思ってしまった。
あたしの大事な友達、春名。
春名をけがしたって思ったら・・・・
腹がたって仕方がない。
「ッはァ・・ッ!、」
気づいたら屋上。
「・・・」
無言だった、けど。
思いと体は正直で・・
涙が溢れて仕方がない。
今頃、教室は
あたしの悪口でいっぱいだろう。
・・・やっぱりこの時のあたしも
自分がかわいかった、から。
「時間を戻せたらいいのに!」
って叫んでた。
- Re: 光を探して ( No.3 )
- 日時: 2011/11/27 15:05
- 名前: 夏美 (ID: 8IaQw9YV)
丁度、次の時間は数学だし・・、
数学はキラいだからサボっちゃおう・・・。
それまでに、この涙をなんとかしないと・・・。
「サボり?」
「ッ・・谷口先輩・・・・」
吹奏楽部のトロンボーンの先輩。
話した事は数える程しかないんだけど、
先輩に密かに憧れてた、から
こんな所見られたくなかった。
「トランペットの子だよね?上野 夏美さん」
「はぃ・・」
ゴシゴシと涙をふくのに
溢れてきて仕方がない。
「トランペット、小さい時からずっとやってたんだっけ?すごくうまいよね?」
「ありがとうございます」
声は涙でかすれてしまってた。
「もう5時間目だし、放課後まで一緒にいない?」
教室に戻りたくない。
あたしのこんな思いを分かってくれたみたいで・・・
「はい・・」
嬉しかった。
「・・・何があったか分からないけどさ、明日、学校にこいよ?」
「・・・はい・・」
「今日のクラブはどうすんの?」
「行きます・・クラブには迷惑かけられませんし」
「はは、えらいなー」
「まだ1年なのに、コンクールに出させてもらえますし」
「すごいな、お前・・俺2年だけど、オーディション落ちたぞ」
苦笑いをしながら話す先輩。
高校に入ってから
こんなに泣いたのは初めてだった。
「また辛くなったら、ここにこいよ?」
「そんなにサボッてたら留年しちゃいます・・・」
「それもそうだな」
フフ・・、と笑ってしまった。
「やっと笑った」
「え・・」
「泣き顔は似合わないよ」
ポン、とあたしの頭を軽くたたいて、
「ジュース買ってくるよ、何がいい?」
「いちごミルク・・・」
「OK」
いつの間にか涙は止まってて
この時には恋におちていた。
- Re: 光を探して ( No.4 )
- 日時: 2011/11/29 16:04
- 名前: 夏美 (ID: 8IaQw9YV)
「はい」
「すいません・・100円ですよね?」
「いいって」
「でも・・・」
「飲んだら戻るか、保険委員だし、俺」
「・・・?」
いちごミルクはとても甘かった。
先輩の優しさは傷だらけの心に深く染み渡っていった。
「すいません、上野さん届けにきました」
「おお、上野、大丈夫か?」
「はい・・」
職員室にいる担任に体調不良だと嘘の説明を
谷口先輩にしてもらった。
「じゃあ席につきなさい」
ノロノロと席に向かう。
どうしよう、前の席希美だ。
「なっちゃん、大丈夫?」
「平気だよ、明日香ちゃん」
まぁ隣と喋ってたらいいか・・・。
希美の隣は春名、なんだけど・・・・
喋れないし。
明日からグループはずれよう。
「夏美が体調不良ってイメージが・・」
「うるさいぞーすみれ!」
「確かにそうやな」
「もー・・・蘭まで〜」
「夏美、これさっきの授業のプリント」
「ありがと!流石春名☆」
「いーよいーよ、夏美クラブ行く?」
「うん!!もう元気!」
「まさか仮病?数学と古文やったし・・・」
「違うよ、蘭ッ!」
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