社会問題小説・評論板

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*守ってくれる人がそこにいた
日時: 2011/12/17 13:28
名前: 柏木 沙妃 ◆xl07otBYAw (ID: IPa3Cr.F)




 *   *   *   *   *


ずっと一人ぼっち。

いつまでも一人ぼっち。

助けてくれる人なんていない。

頼れる人もいない。





そんな私の生活が明るくなった。



私は一人じゃなかった。





——守ってくれる人がそこにいた。


 *   *   *   *   *


はじめまして、柏木 沙妃≪かしわぎ さき≫です。
社会問題系は初めてなので、
どうなるかわかりませんが@


頑張りたいと思います!*


 *   *   *   *   *


テーマソング:≫AKB48/軽蔑していた愛情

社会問題系についての曲です。
とても心に響く曲なので、
AKB48が嫌いな人も是非聞いてみてください。


 *   *   *   *   *


Re: *守ってくれる人がそこにいた ( No.1 )
日時: 2011/12/17 16:40
名前: 柏木 沙妃 ◆xl07otBYAw (ID: IPa3Cr.F)


 :≫登場人物


*渡辺 沙耶 (( わたなべ さや ))

 中学3年生の受験生。
 とても真面目な性格で、学年で一番の成績。
 ある問題を抱えている。


*日南 彩子 (( ひなみ あやこ ))

 転校生で沙耶と同じクラス。
 正義感が強く、困っている人をほっておけない。
 

*多田 未来 (( ただ みらい ))

 沙耶と同じクラス。
 気が強く、自己中心的な性格。
 


この3人が中心ででてきます。

Re: *守ってくれる人がそこにいた ( No.2 )
日時: 2011/12/18 18:16
名前: 柏木 沙妃 ◆xl07otBYAw (ID: IPa3Cr.F)

 :≫1話



「あ、今日もきたよ。よく来れるよね。
 もっといじめを派手にしちゃおうか」

外からの情報は全てシャットダウン。
聞こえないようにバッグを強く抱きしめ早歩き。

皆の視線が痛すぎる。
廊下を歩くだけでも視線が痛いのに、
教室に入るとさらに視線が痛くなる。

「おっはよー、渡辺! 
 今日も楽しく遊ぼう、ね?」

教室に入ると、近くにいた女子数人に
話しかけられる。

「渡辺最近くるの遅いからさあ。
 ずっと待ってたんだからね」

と不敵な笑みをこぼすのはクラスの中心的な人物、多田未来。
髪の毛を校則違反の茶色に染め、両耳2つずつピアスをつけている。
一言で言うと、悪い女の子。

その多田未来の取り巻き的な存在の女子が3人。
多田未来よりは劣るけど、悪い女の子。

そんな4人とは真逆な女の子、それが私。
自分で言うのもなんだけど、とっても真面目。
1年生の時から成績は常にトップ。
先生からもひいきを受けている。

そういう私の性格が憎たらしいのか、
クラスの皆、いや学年の皆が私を嫌っている。

いじめられ始めたのは1年の3学期から。
その時期は先生から受けるひいきが最高潮だった。
あるひいきを境に、私はいじめられるようになった。

今は3年の2学期だから……、今までよく耐えてきたと思う。

「おはよう」

私はそう言ってから、
窓側の一番後ろの席——、自分の席へと着こうとした。

「わーたなべ!何無視してんの?
 遅れてきたんだからさ、そういう態度はないでしょ」

と多田未来は言うと、私に向かって
スポンジボールを投げつけた。
幸いスポンジボールは軽いので、痛くはなかった。

「今日は幸せだね、スポンジボールですむんだからさ」

取り巻きの内の1人、佐藤夏海がそう冷たく言い放つ。
そして、4人が甲高い声をあげながら笑う。
悪魔の笑い、っていうのかな。

確かに今日は幸せ。
スポンジボールですむだなんて運が良すぎる。

でもやっぱ辛い。


私は席に着いた。

     

     /

Re: *守ってくれる人がそこにいた ( No.3 )
日時: 2011/12/19 18:13
名前: 柏木 沙妃 ◆xl07otBYAw (ID: IPa3Cr.F)

 :≫2話


「おーい、席つけ」

教室のドアを静かに開け、
低い声でそう言ったのは担任の石川先生。
そこそこイケメンで、最初は評判が良かったが、
暗く無愛想な性格から今では評判が悪い。

話していた人たちがぶつぶつ文句を言いながら席に座る。

「転校生がきたんだ。おい、日南入ってこい」

——女の子。
日南と呼ばれたその人は女の子だった。
石川先生の隣に立つと、その女の子は
クラスを見まわしてから可愛い声で言った。

「日南、日南彩子です。よろしく」

声も可愛いけど、顔も可愛い。
今時いないような顔立ち。
綺麗というよりは可愛い、といった方が合っている。

「日南の席は——、渡辺の隣でいいか。
 渡辺は窓側のいちばん後ろの席だからな」

と石川先生が言う。
日南さんは石川先生をちらっと見てから席へ向かう。

……すごい可愛い子。
隣を通った時に横目で少し見ただけでもわかる。

「仲良くしてやれよ」

そう石川先生は言い、教室を出た。
その瞬間、女子も男子も大騒ぎ。
すぐ日南さんの席の周りは人だかりができた。

「日南さんってどこ中だったの?」
「日南さんはさ、彼氏いるの?」

多田さん達が日南さんに質問攻め。
そんな多田さん達を日南さんはじっと見つめた後、
席を立った。

「ごめんね、今は静かにしておいて」

と言うと、教室を出ていってしまった。
多田さん達は睨みながら言った。

「何あいつ。調子乗ってんの?」

——嫌な予感。

Re: *守ってくれる人がそこにいた ( No.4 )
日時: 2011/12/25 10:38
名前: 柏木 沙妃 ◆xl07otBYAw (ID: IPa3Cr.F)


 :≫3話


「でもさー、転校してきたばっかで
 ちょっと疲れてるんじゃないの?」

佐藤夏海はそう多田さんに言う。
多田さんはちょっと考えこんでから言った。

「そうよね。大目にみてあげましょうね」

不敵な笑みをこぼす多田さん。
私はその様子をじっと見つめていた。
それに気づいた多田さんは私を睨みながら
強くこう言った。

「あんたさ、日南と仲良くなるわけじゃないよね。
 自分の仲間にしようとしてないよね?」

首を縦に振らせようとしない怖い目で私を見る。
当然首を縦に触れるわけもなく、私は静かに
首を横に振った。

多田さんは口角を少しあげると、取り巻きに行った。

「次の授業めんどくさいからさぼろうね」

取り巻き達は笑いながら頷く。
そして教室を出て行った。

それと同時に、日南さんが教室へ入って来る。
片手に携帯を持ち、もう一方の手にはコーヒー牛乳。
教室を出て行ったのはコーヒー牛乳を買うためだったのか。

私も実はコーヒー牛乳好きなんだよね。
今日も持ってきてるし。

密かにコーヒー牛乳好きなんです。

「授業始めるから席につけ」

理科の木村先生がそう言いながら
教室へ入ってきた。

理科か。

私はバッグから理科一式を取り出す。
流れでちらっ、と隣を見てみる。
日南さんは真剣に授業を受けている。

秋の窓側の席って気持ちがいいんだよね。
程良い暖かさっていうのかな。

ふと窓の外を見てみると、多田さん達。
多田さん達が校庭を歩いて門へ向かっている。
本当にサボりにいくんだ。

ってことは……、学校にはしばらくの間戻って来ないのかな。



——日南さんに話しかけてみてもバレないのかな。


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