社会問題小説・評論板

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マッドシティ
日時: 2012/01/04 23:10
名前: ピエロ (ID: w4lZuq26)

エピソード1:[出現]

・・・・・・。
・・・何だ、このクソみてーに腐った街は?!
全部俺がぶち壊してやる!

私は刺激に飢えていた。今年も30代を行き来する年。別に私事に不満があるわけでわはない。ただ退屈なのだ。子どもはいないが、裕福にないにしても家庭を大事にしている。ごく普通の一般家庭だと思う。

しかし、“刺激”はごく身近に転がっていた。そう、ごく身近に・・・。
妻が死んだのだ。いや、殺されたのだ。警察にくまなく調べてもらっても、犯人の手がかりさえ掴めない。殺されたのは確実なのだ!私はその時、はっきり人影が見えたのだ!
私は今、怖い。自分が怖い。なぜ、涙が出ないのだ!?

ーその時、男に衝撃が走った。それは“最凶”が現れるほんの少し前の出来事だったー。

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Re: マッドシティ ( No.4 )
日時: 2012/01/06 20:41
名前: ピエロ (ID: CjH0A5vV)

エピソード3:[狂愛]


あたしの事、好き?ーうん、好きだよ。
嫌だったりしない?ーうん、しないよ。
一緒にいると幸せ?ーうん、幸せだよ。

何でそんなに優しくしてくれるの?ー君がいつも笑顔でいてくれるから。


あたしは今日もバレエから帰る途中だった。彼氏いない歴19年。そろそろ欲しい年頃。周りから見るとあたしは、しっかりものでプライドが高い、みたい。眼鏡をかけてるから?でも実はそうでもない。あたしだって、失敗する事もあれば泣くときもある。恋だってする。・・・恋。誰か良い人と巡り会えないだろうか。そう期待を持っていた。本物に巡り会うまでは。


最近テレビや新聞でよく目にする事件がある。連続爆破事件。どうやら、この街に爆弾魔がいるらしい。怖い。早く捕まってほしい。
・・・!!?爆発音がした!すぐ近くだ!どうしよう!?窓が割れる!屋根が吹き飛ぶ!爆風が来る!あたしは、恐怖と涙で顔がクシャクシャになっていた。とうとうあたしの所まで来たっ!ように感じる。そう思った瞬間爆風が来たっ!!
その時、あたしの身体は誰かに護られているのがわかった。

壊れた腕時計の針は23:59分で止まっている。


—シンデレラの魔法が解けるほんの少し前の時間だった—


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Re: マッドシティ ( No.5 )
日時: 2012/01/06 23:13
名前: ピエロ (ID: QAhOK.PS)

すいません。何かエピソード3で同じ回が重なってしまいました。正式なエピソード3は、エピソード4へと書いてるやつです。すいませんでした。では、エピソード4を。


エピソード4:[英雄]


脆弱な民を護ろうと、手に入れた力。命を賭して、救済を決意した覚悟。
どれだけ忍従しようと、民にとってそれは恐怖でしかない。
その絶望が今も罪人を抉り続ける。




ボクは今、カツアゲにあいそうです。目の前に空き瓶をもった、いかにもガラの悪そうな人達が歩いてます。その集団のリーダー的な人はジョニーと呼ばれてます。目が合いそうです。どうしましょうか?汗がダラダラ出てきました。
ボクは散歩は止めて、落とし物を探すフリをし、下を見るようにしました。
その時、誰かがジョニーさんの所へ来たようです。何か話しているようです。

あの探し物をしてる子も友達ですか?(・・・! ボクの事だ!違うって言って!)
ほう、違うのですかぁ。知り合いでもないと。(ホッ。良かった)
では、死んでもらいましょうか。(え?え?えっ?!ひ、人が刺されてるー!)
ボクは恐怖で体が動かなくなっていた。アイツが来る!早くしないと!う、うわぁっ!ききき、来たぁ!!触れるなぁぁ!アイツはボクの肩に手を置きこう囁いた。
あの、まだ息がある人が居るだろう?あの人を殺してごらん。でないと君はあの人の代役となってしまうよ?

ボクは少し考えて、よそよそしくジョニーさんに近寄った。ナイフで刺す直前、爆発が起きた。ボクは混乱してナイフを捨てた。アイツもジョニーさんも皆、状況が呑み込めないでいる。
爆発が終わった後に中に人が見えた。ボクはその人を知っている。

—現れたのは、紛れもないボクのヒーローだった—



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Re: マッドシティ ( No.6 )
日時: 2012/01/07 09:19
名前: ピエロ (ID: bF4j0KZ2)

エピソード5:[破壊]


徹底的に散々にしてみせよう。それを粉々に砕いてみせよう。儚い夢をも綴じてみせよう。
瞼を湛えず、永久の眠りを誘おう。

僅かに抱く微々の希望すら。





俺はこの街の神だ!王だ!ボスだ!俺に逆らう者は、誰も居ねェ。
そりゃそうだろう。表と裏と中立、全ての世界の頂点に成った俺様を敵に回す奴なんて1人も居しねェ。警察組織もマフィア組織もそれ以外の奴らも。

頂点に立つ奴の望みはいつも同じだ・・・退屈で仕方ねェ・・・。
そこで俺はふと思った。

もし、逆に俺が全てを敵に回したら?
そう思った瞬間、体が興奮しているのがわかる。
ハハっ!ハハハハハハハハハ!!フハハハハハ!!!こりゃ堪ンねェ!傑作だ!ワクワクすんゼェ!

手始めにどっかで爆発のメロディでも奏でてやるか。
どんだけの数の人が踊りやがるかな。

—誰も知らない楽譜を演奏する序曲の始まりだった—

エピソード6へ

Re: マッドシティ ( No.7 )
日時: 2012/01/07 19:00
名前: ピエロ (ID: OakzbDQq)

エピソード6:[恋愛]


お前は俺と居るといつも笑顔だったな。俺はその笑顔がまた見たい。
今も俺の腕の中にいるのに、お前はどうしてずっと、目をさましてはくれないんだろう。





あれから1週間、あたしは今、同棲生活をしている。この男と。
この男、名前をマークと言い、あたしの同級生である。
このマーク、どうやらあたしの事が好きらしい。家に居候させてもらってるのも、それが理由みたいだ。マークは1人暮らしをしていた。今は家にはマーク
とあたしの二人だけ。そのせいか、マークは緊張しまくってて、ろくに会話も出来ない。爆発から護ってくれたのは感謝してるが、その理由がストーキング行為中でたまたま近くにいたからって。気持ち悪いどころか呆れてものも言えない。しかし、こういうのもまた、巡り会ったというものだろうか。
バレエはあれから行っていない。今の気持ちでとてもバレエなんて。

ふとマークをみた。様子がなんかいつもよりおかしい。マーク、大丈夫?!
マークはビックリして、慌てて自分のお皿を下げに台所にいった。
本当にあの子、大丈夫だろうか?あたしはそう思いながら、お皿を下げにマークの所にいった。すると、マークが震えながら花束を向けながら赤面でこうあたしに言ってきた。


シ、シドリーさん!あああああなたのこ、事がすすす好きなんなんでです!!
べべ別にだからといって、なんか、あったりするわけじゃないんですけど、でも、す、少しだけでも気持ちが伝わったらって!!

言葉はむちゃくちゃだけど、言いたい事は分かる。要するに告白?
あたしは、何故か息切れしてるマークに笑顔でこういってあげた。

うん、充分伝わってるよ。花束もありがとう。今まで———

あたしが喋ってる途中にマークは少し涙目になりながら、パン買って来ますと叫んで家を飛び出した。

今まで嫌いと思ってたのかなあって、ちょっと不安だったの。って言おうとしたのに。でも、ちょっとかわいいかな。
ベッドの上でそう思う自分がいるのがわかった。


—引き出しの中の腕時計は相変わらず0時前で止まっていた—


Re: マッドシティ ( No.8 )
日時: 2012/01/08 17:18
名前: 王様 (ID: OMB1sthW)

エピソード7:[逸脱]

人は言葉のその意味と本質の前に跪く。しかし、その言葉を創りだしたのもまた人である。


私は叫んでいた。しかし、どうやらその叫びは言葉になっていないようだ。
妻が死んでいるのが今だ信じられない。もしかしたら、本当は寝ているだけなのかも知れない。そんな嘘を期待しながら、私は自分の異変に気付いた。
私の心が冷静になっていく。身体は叫んでいるのに。状況を観察している自分がいる。・・・何だ、これは・・・。
その時つけっぱなしでいるテレビのニュースが耳に入ってきた。
「えー、番組にこんなビデオテープが送られてきました。こちらの映像を。」
ビデオテープが再生された。
「あー、あー・・・よし、と。あーテレビの前のゴミども、よく聞け。俺はこの世界の王様だ。今まで、警察組織やマフィアやそれ以外で悪さしてた者ども、ソイツらの頭が誰か知ってるか?この俺、フォース様だ!何故表へ出てきたかって?!決まってんだろ、退屈で仕方ねェからさ!考えてもみろ。毎日同じ事の繰り返し、だったら自分か世界を変えるしかねーだろう?なので、俺は世界を変える方を選んだ。無敵のこの俺がこのリングに上がり、お前ら全員を敵に回そうと思う。まずはその証として何個か家を爆発させようと思う。ハハハハハハハハハ!!じゃあな!!!」
フォースは起爆装置らしきものを押して画面から消えた。
最近の連続爆破事件はこいつの仕業だったのか!こいつは尋常じゃない。しかし、アイツの言うことも一里ある。自分か世界を変える、か・・・。世界を変えるのが破壊なら、私は自分を変えてやる。もう嘆くのはやめだ!私がこの街の悪を根絶やし、破壊を止めてみせよう!今すぐに!
私は家を出た、悪党退治をするために。


街をパトロールしていると、悪そうなグループと出くわした。こいつら見た事がある。最近この辺荒らしまくっている奴らだ。奴らの会話の中に女を殺したというのが聞こえた。まさか、妻が!?
次に聞こえたのは、人が入って来て焦ったが後で警察に捜査されてもばれなかった、だった。その瞬間私は、カバンの中のナイフをポケットにいれ、やつらに近寄り、少し質問し、最後にこういった。では、死んでもらいましょうか、と。次に見たのは倒れてるやつらの体と何かを探している少年だった。私は思った。この少年にも悪党退治をしてもらおうと。私は少年に近寄りこういった。







—あの、まだ息がある人がいるだろう?—






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