社会問題小説・評論板
■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)
- いーめーる@e-mail
- 日時: 2012/04/17 01:44
- 名前: ろちぃぬ! (ID: 4NhhdgqM)
社会問題系ってリスカといじめ率まじぱねぇっす
社会問題には色々あるっす
わたくすの題材はe-mailっす
深い所までぐいぐい行きたいので応援よろしくっす
▽
目次
(準備中)
▽
大まかな登場人物をすーぱー簡単に説明する
→小瀬 紫(オゼ ユカリ)
♀/13/かぼちゃとか嫌い系女子
→高橋 深智(タカハシ ミサト)
♀/17/ヲタヒッキー
はっじまっるよー!!
- Re: いーめーる@e-mail ( No.1 )
- 日時: 2012/04/17 11:18
- 名前: ろちぃぬ! (ID: 4NhhdgqM)
チェーンメールを知っているだろうか
よくありがちなのは、
『この画像を見てしまったら○人に同じ画像を送らないと呪われる』
『この文章を読んだら彼氏or彼女ができる。だが同じ文章を△人に回さないと、一生片思い』
などと云うもので、どちらも根拠はない。
回す人も回された人も、信じているわけではないだろう。
興味本位、面白半分に回して楽しむものだと思っているのだ。
だが、チェーンメールは時に、個人情報の回覧板になる。
私の元に、とある内容のメールが届いたのは、テスト勉強中の深夜3時だった。
『 1年2組の宮野あやみは4日後にあるテストの問題を知ってるって噂、聞いたことある?
宮野が理科の松山に媚び売って、問題を買ったかららしいよ(><)
その媚びって言うのが犯罪になるくらいヤバイらしくて、
先輩が言うには松山と肉体関係もあるとかないとか・・・
あたし達だって必死に勉強してるのにさぁ、
宮野マジ最低だよねっ!?
宮野にムカついた奴は同じ文章を5人に回してね!』
宮野あやみ、同じ学年らしいが、名前すら聞いたことない人物だ。
理科の松山は一年と二年の理科の担当で、前から贔屓をすることで有名だった。
顔はそこそこ、30代後半で、いつも疲れたような表情をしている。
何度か生徒に手を出したという噂はあったが、今回はその生徒の名前を出しているところが今までと違った。
生徒側からの被害届が出なかったことから噂として流れていたが、名前が出るとなると学校に知られた場合宮野あやみはどうなるんだろう。
妙に信憑性の低い文面からすると恐らくはただの[噂]なのだろうが・・・。
「・・・・・?」
私は、不自然な、異様な点に気がついた。
『 差出人: fiu48gned9w@geegle.co.jp
件名: 件名なし 』
(このチェンメの送り主・・・知らないアドじゃん・・・)
身震いがした。
アドレスは、大手検索サイトgeegleの無料e-mailアカウントだった。
つまりこの送り主は身元がばれないように、捨てアド(使い捨てができるアドレス)で送ってきたのだ。
(わざわざメアドを変えて・・・)
(そこまでしてチェンメを回したいのかな・・・)
もっとも、e-mailのアカウント作成は、手馴れると一分もかからない。
電話番号や住所などを記入する必要もない。
不確かな情報をばらまくチェンメ用にとったアカウントなのかもしれない。
だけど、私が一番怖いと思ったのは、
[捨てアドをとってまでチェンメを楽しむ友達」がいることであった。
私は携帯メールなのでネットなどで知り合った人にはメアドは教えていない。
このメアドに送ってくるということは、アド帳に入ってる100人弱の友達のだれかとなる。
「・・・・」カチ カチ カチカチッ
受信箱からチェンメを消し、テスト勉強に戻ろうと気合を入れなおす。
ノートにシャーペンで字を刻んでいる間も、頭の中にはチェンメのことが残っていた。
- Re: いーめーる@e-mail ( No.2 )
- 日時: 2012/04/17 11:08
- 名前: ろちぃぬ! (ID: 4NhhdgqM)
「おっはおっはー!」
学校に着くなり、親友のきーちゃんに抱きつかれた。
「ウッ・・・・・きーちゃん・・・・・・締まってる・・・・くび・・・・・」
「きゃーっ!!!ゆかぴごめぇええええ!!!!!!まじでごめんうわぁああああ」
きーちゃんはオーバーリアクションで私から飛びのき、しきりにごめんを繰り返している。
ゆかぴ、というのは私のあだ名で、きーちゃんしか使っていない。
チェンメのことでもやもやしていた私の頭の中に、きーちゃんのほんわかした空気がまろやかに流れ込んでくる。
・・・きーちゃんが私をガン見している。
「どしたん?」
「いやぁ・・・んぬぅ・・・ゆかぴ、なんか悩んでるように見えるかもしれないかもしれない? かな? かなかな?」
「どっちだよwww」
小首をかしげ、某少年探偵並みに目をきらめかせるきーちゃん。
気が利いて、妙に鋭いところは今日も健在だった。
きーちゃんは美少女、ではないものの、可愛らしい顔立ちをしていて、中学に入っての最初の友達だった。
もちろんメアド交換をしているが、きーちゃんは噂を激しく嫌うので、チェンメなど回すはずがない。
「どしたの? 勉強が難しくて参っちゃった? ほい、このきーちゃんお姉さんに相談してみな?」
たまに変なキャラスイッチが入るのもきーちゃんの魅力だった。
「んーいいや。たいした事ないから大丈夫!!」
笑ってそう答えると、きーちゃんは白い歯を見せて、にかっと笑った。
Page:1