社会問題小説・評論板

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Time rimitto ー彼女の時間
日時: 2012/05/04 09:00
名前: 見習い魔術師 キラ (ID: n5JLvXgp)


『急がなきゃ・・・。』

彼女は走る。
自分に残された時間は、もう短いことを知っているから。

『私に残された時間は、もう・・・。』

彼女は走る。
たった一つ、自分の存在理由である目的を果たすために。

『タイムリミットがくる前に・・・。』

彼女は走る。
犯罪者に、正当な罰を与えるために。

『復讐を』

Re: Time rimitto ー彼女の時間 ( No.1 )
日時: 2012/05/04 21:17
名前: 見習い魔術師 キラ (ID: n5JLvXgp)

はじめまして!
複雑・ファジー小説で書かせてもらっている見習い魔術師 キラです。
ここで書くのは初めてなので、よろしくお願いします。
更新は不定期で早かったり遅かったりですが、長い目で見てください。

登場人物紹介
天海 涼風(アマミ スズカ)
16歳
翔のクラスにやってきた謎の転校生。
冷たく近寄り難い雰囲気を放ち、常に無口で無表情。
いつも何を考えているのか分からず、かなりミステリアス。
前髪が長く背中まである漆黒の髪と漆黒の瞳、整った顔立ちとかなりの美少女。
隠れ魔導師でフェリカルネームはレイリア。氷、水、風を操る。
特殊能力は時を止める。

月成 翔(ツキナリ ショウ)
16歳
ちょっとクールで同性にも異性にもかなり人気。
頭脳明晰・スポーツ万能という文武両道。
若干茶色が混じったような黒髪と黒い瞳の少年。
隠れ魔導師でフェリカルネームはシユウ。火、雷、風を操る。
特殊能力は相手の特殊能力を無効にする。

用語
人間界・・・力を持たない人間が住む世界

魔法界・・・魔導師が住む世界

隠れ魔導師・・・人間界に住む魔導師。火、水、雷、氷、風のいくつかを操る者

特殊能力・・・魔導師が持つ、元素以外で使える力

フェリカルネーム・・・魔法界での魔導師の名前

シセス・・・魔法陣を用いて書かれる暗号。古代文字を使わないと発動しない為、現代では使う者は少ない

シセス・リフェア・・・シセスを使いこなす人


Re: Time rimitto ー彼女の時間 ( No.2 )
日時: 2012/05/04 22:01
名前: 見習い魔術師 キラ (ID: n5JLvXgp)

俺は月成翔。
朝町高校に通う現役の高校生だ。
しかし、俺にはある秘密がある。
きっとほとんどの人は信じてくれないだろうが、俺は魔導師だ。
母方が有名な魔導師一族だったらしいが、母にはさほど強力な力はなかった。そのまま力が弱り、一族の破滅さえ噂されたが俺が産まれて強力な魔力があることが発覚したのだ。
それ以来、俺は魔導師として魔法界からやって来る悪魔たちを倒して行く任務が与えられた。
この街には俺以外の魔導師がいなかった。
そう、彼女が現れるまでは。

「行って来ます。」
俺はその朝もいつものように学校へ向かった。
中学時代からの親友、白倉知樹(シラクラ トモキ)と途中で合流する。
「おはよ翔。ところで知ってるか?今日転校生がくるらしいぞ。」
おはようの一言もそこそこに知樹が言った。
「転校生?」
(そんな事、昨日言ってたか?いや、言ってない。)
これでも記憶力は自信がある。
昨日、そんなことは一言も言ってないはずだ。
「昨日、部活帰りに校舎から出てくる女の子を見たんだ。それがかなりの美少女で、しかも俺たちと同じ色のリボン付けててさ・・・」
リボンは学校指定で学年を表している。
「でもさ、俺らのクラスとは言い切れないだろ。」
俺が突っ込むと、知樹はニタリと笑った。
「それが、名札にちゃんと二年三組。」
「いつの間に名札確認してんだよ。てゆうか、最初から言え。」
なんでも偶然すれ違った時に名札の学年の部分だけが見えたらしい。
ちなみに名前は不明だ。

そして学校。
知樹以外にも転校生を見た人がいたらしく、クラスの噂はそれで持ちきりだった。
その伝達の早さたるや、インターネットを超えていそうだ。
「おはよう!全員いるか?」
いきなり先生が入ってきた。
しかし、生徒の視線は教室の戸口に向いていた。
そこには学校指定の制服を着た美少女がいた。
漆黒の髪と瞳、整った顔立ち、白い肌。
道を通ったら十人中十人が振り返るような彼女。
生徒全員が彼女に見とれていた。
「何だ?相手があいさつしてきたら返すのが礼儀だろう。」
先生は朝から礼儀講座を始めそうな勢いだ。
「先生、それより転校生。」
知樹が先生に声をかける。
「あ、そうか。天海、入れ。」
先生の礼儀講座がなくなった事、転校生が入ってきた事で教室は水を打ったように静まり返った。
彼女が歩く音だけが教室に響く。
「天海、名前を黒板に書いてくれるか。」
彼女は無言で黒板に名前を書く。
迷わずチョークを走らせるその後ろ姿は微塵の隙もない。
彼女がチョークを置き、振り返った。
背中まである漆黒の髪が、制服の裾が翻る。
【天海 涼風】
天海涼風アマミスズカです。よろしく。」
大きくはないけれどよく通る。
声に色があるとしたら、透き通っていそうな、そんな声。
「えっと、天海の席は窓際の一番後ろだ。」
つまり俺のすぐ後ろの席。
天海は再び無言で言われた席へと向かった。
俺のすぐ横を通った時、一瞬だけど冷たい風が吹き抜けた。
思わず振り返るが、風が吹いたような気配はない。
(何か、ヤバイ・・・)
ただの直感だが、こういう時の俺の直感は嫌に当たるのだ。


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