社会問題小説・評論板

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俺達の1ヶ月期間
日時: 2012/07/10 01:35
名前: Ruhl (ID: P/D0CuiW)


終業式2日前 晴れ—…



「…っつい!!暑い!!」

少し大袈裟目で文句を言うのは、俺の友人『莉兎』(らいと)
莉兎は机に突っ伏した状態で足をばたつかせる

「あと2日の辛抱だって、我慢しろよ」
「うー…くそっなんでこんなクソ暑い時に教室のクーラーがぶっ潰れんだよぉ!しかも俺達のクラスだけ潰れるとかもうどうなってんだよぉ!!」

ガンッと思いっきり机を蹴り上げる
相変わらず怒りやすい奴だ
俺は窓に視線を向けた

空は綺麗な青空でいつもと変わらない風景
高校生になって初めての1学期は残り2日になろうとしてた
最近月日が経つのが早く感じるのは気のせいか?

「ギャハハハハハッ!!」
「まっじでー!?」

いかにもバカ丸出しの笑い声が教室に飛び込んできた
2人とも俺の友人だ
金髪にピアスとあきらかに指導対象だろって感じの『恵』(けい)と
最近彼女ができたらしいリア充『水貴』(みなき)

「んぁー…?おー、っざーす。朝から元気だなオイ。」

だるそうに挨拶する莉兎

「おーっはよ!リト!呆雅!」

『呆雅』(たいが)というのは俺の名前だ。
リトは莉兎のニックネーム。漢字がまったく読めない恵が初対面の時に適当に読んだニックネームがいつの間にか定着してしまっている。

「服の中に保冷剤入れてんだよ。意外と気持ちいいぞ!」
「マジか、その手があったか。保冷剤俺にもよこすんだ。さぁ!!」
「アホか。俺が命がけで冷蔵庫から盗ってきた保冷剤だぞ。欲しいなら3万円よこすんだな。さぁ!!」
「おいおいおいおい」

そんないつものやり取りをしているとあっという間にチャイムが鳴った
担任が教室に入り朝のHRが始まる

毎日毎日同じ事の繰り返しで特に変わった事も起きない日常に正直俺は飽き飽きしていた

「なぁ、今日学校終わったらまた4人で三角公園に行こうぜ」

斜め前の席に座っている莉兎が先生に気づかれない程度の声で囁いてきた
三角公園は学校のすぐ近くにある小さな公園
上から見ると三角の形をしているから俺らは三角公園と呼んでいる
俺は小さく頷いた



放課後—…

恵が三角公園に行く前にコンビニに寄ろうと言ってきたので方向を変えコンビニへ向かう
その途中で小学生ぐらいの女の子と恵が軽くぶつかった
女の子はすぐに去ってしまったが恵がポケットにあったカッターナイフが無くなったと言い出した

「なんでそんなもんポケットに入れてんだよ」
「護身用護身用!うわー絶対あのガキにパクられたわ」
「スリってやつ?」
「でもあの子もうどっか行っちゃったし。探すのも面倒だろ」

恵はカッターナイフをしぶしぶ諦めコンビニへと急いだ


三角公園—…

「あっ!」

パ●コをしゃぶりながら公園に着いた俺たちはブランコに乗っている女の子に気が付いた
さっき恵にぶつかった子か。
恵は真っ先にブランコに向かい女の子にカッターナイフを返してくれるよう頼んだ
なるべく優しい口調で。

俺達には関係ない事なので遠目で2人の様子をうかがっていた
どうせすぐ終わるだろ、俺達が行くまでもないと誰もが思ってただろう
しかし恵の様子がどんどんと変わっていくことに気が付いた
多分怒ってるのだろう、何かわめいている

「ふざけんな!!俺のカッター返せよ!!警察に言うぞ!!」
「うるさい!これはメイの!!メイが見つけたの!!!!」

幼女と真剣に喧嘩する高校生。
さすがの恵も幼女を殴るなんて事はしないだろう
と、思ってた次の瞬間恵がギャッと小さい悲鳴を上げた


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