社会問題小説・評論板

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許さない。
日時: 2012/09/13 18:58
名前: M-surem (ID: X96rB3AK)

いつもの様に窓の外を見つめて空を眺める。

私の中では結構このクラスは荒れていると思う。
突然始まったいじめ。

女の叫び声と、人を見下したような笑い声。
聞いているとこっちまでストレスが溜まってくる。

私の中で作り上げている、私だけの世界をヤツらは
打ち消していく。いい迷惑だと思う。

コイツは何が楽しくてイジめているんだろう。

コイツはなんで先生に伝わるように説明できないんだろう。

アイツは何でイジめられているのに気付かないんだろう。

皆、自分だけがかわいいと思っているのか?

見た目は同じじゃなくても、立場としてはコイツらは
平等なんじゃないの?

人に自分の人生を決められる筋合いはない。
だから自分は生まれてきた。

お前に叩かれる筋合いもないし、
蹴られる筋合いもないし、暴言はかれる筋合いもない。

何かしら理由つけて言い訳をする。
あくまで自分の意見を貫き通し、勝ち誇ったような顔を向ける。

じゃあ、いつもやられていたような事をお前にしたら
どうなると思う?———ップ、イヤだよねぇ?

じゃあ、ガマンしているヤツはなんなのって話。

結局、自分の事しか考えていないってことだよね?
自分がかわいいって事だよね?

———そんなヤツは許せない。

分からないヤツは、他人でも 肉親でも……
そんな根性を強制的に叩き直してあげるから——。

でも、これはコイツの為じゃない。

私の為。


さってと。スイッチも入っちゃったことだし。

始めよっか♪

————————————————————————————

どもども〜M-suremです!おなごです(*´∀`*)
いじめ系なのか…ブラック系なのか…良く分からないが…
こっちにしてみました!文句は言わないでください…(´・ω・`)

コメントも受け付けてますっ!(´∀`)

でわでわ続きをお楽しみに〜

Re: 許さない。 ( No.4 )
日時: 2012/09/14 18:16
名前: M-surem (ID: X96rB3AK)

うさ(。+`・∀・)b様、コメントありがとうございます。

——————————————————————————————

くじ引きと聞いて、皆がザワザワし始める。

うるさい。黙れ。その声が一番嫌いなんだよ。
イライラしてくる。ああ、もう私をこれ以上怒らせないで?
自分で自分の気持ちを抑えきれないから。

「静かにしろ」

命令口調で皆を睨んだ。——おっ、黙ったーー。
すごいなー、いつも担任に注意されても黙らないコイツらが、
私だったら聞くんだねー。私 だ っ た ら 。
いつも静かにしている私がこんなんなっちゃうと、
やっぱ聞くしかないもんねぇ?怖いんだもんねぇ?

あー。もうこれぞお姫様って感じ?!何でも聞いてくれる。
私だけの世界。誰にも壊せない。壊させない。

「まずは見てる側から。一人はもちろん私です。今から見てる側を
3人決めます」

用意していたくじを、このクラスの38人分を箱に入れる。

あーあ。皆祈るように手を合わせて。哀れな姿だねぇ?

3本まとめてくじを抜き取る。

「山本くん。山田さん。秋本さん」

ップッ……ぶはははははははははッ!!!!
サイコーーー!!!

コイツの顔ッ!!そりゃあそうだよねぇ?親友に、何もされずに
ただ見られているだけなんて、辛いよねぇ?
山本くんにも!!お前の彼氏にも見捨てられたってコトになるんだよぉ??
悔しいし、悲しいし、死にたいくらいだもんねぇ?

あははははははははははッッ!!!!


—————自分勝手なんだよ。

甘いんだよ。アイツと同じ目に合えばいいんだよ。
イジめたらイジめたでその代償を払ってもらわなきゃ。

タダでイジめさせてたんだから、代わりのモノをね。

ずっとうるさかった教室。コイツの笑い声。アイツの悲鳴。

今度はコイツの悲鳴でも愉しもうかな?

どんなのかなー??もう、考えただけでもゾクゾクしちゃうッッ!!

「次に、イジめる側を決めます。こちらは…そうですね、12人で」

うっわ〜。その顔!もう涙と鼻水でぐしゃぐしゃ!
やっぱ辛い?ねぇ?ねぇ!!12人だよ?!
そんな大人数にイジめられるなんて、
さぞかし辛いことでしょうねぇ??!!

でも、同情なんて絶対してあげない。

「天野さん。鈴木くん。加藤くん。関根さん。東さん。内田さん。
遠藤くん。小田くん。前田さん。高橋くん。原くん———」

Re: 許さない。 ( No.5 )
日時: 2012/09/14 18:32
名前: M-surem (ID: X96rB3AK)

「罰せられる側———。ここにいる滝川さんです」

相手にとってはもうGAMEOVERかな?

でも、私にとってはまだゲームの始まりにすぎない。

私の命令が下るまで終わらないゲーム。


「今まで山田さんがやられてきたことを同じようにしてください。
早く——」

皆の手が強張る。——何をためらっているの?
お前らは私の奴隷なんだよ。命令が下るまでお前らは一生奴隷。
言うことが聞けないの?

「早くしろって言ってんのが聞こえねェのかよッッ!!!」

教卓を拳で叩きつける。慌てて
奴隷達はまず第一にもう使っていないモップを
掃除用具入れから取り出した。はぁ。今度言うことが聞けなかったら
コイツと同じように裁くよ?

え?いくら何でもやりすぎだって?

私の中では『やりすぎ』という文字はない。
自分の事しか考えていない。ただそいつが嫌い。

許さない。許さない。そんなヤツは許さない。
許さない。許さない。許さないんだよッッッ!!!

そう言うヤツを見てると殺したくなる。
その自分勝手なヤツらのせいで犠牲になったヤツが
いないとでも思ってるの?そんな考えのヤツも許さない。

Re: 許さない。 ( No.6 )
日時: 2012/09/14 18:56
名前: M-surem (ID: X96rB3AK)

8年前——。まだ私は6歳だった。

私の家族は元々貧乏だった。——今は普通の家庭だが——。
そのため、いつもろくなものを食べれない。でも、ガマンした。

父と母は私の為に懸命に働いた。

———だけど、まったく儲からない。
何をやってもムダだった。

そんな中、父は自殺してしまった。遺書はなかった。

母は一人で私を守ろうと、再び懸命に働いた。

ムリだった。とうとう母は倒れてしまい、私一人で
守りきれない状態だった。

このままでは死んでしまう。

何かをしようと、隣の家を訪ねた。

しかし、扉は開けてもらえず、インターホン越しに言われたのだ。

『あんたみたいなバイキンの塊にあげるものは何も無いよ』

————母が病に倒れたのは近所中に知れていた。
当然、一緒にいる私もバイキン扱い。

——当たり前だった。だけど——。諦めずに私は母の為に
近所中を練り歩き、訪ねた。

だけど…言われるのは『バイキン』『出て行ったら?』
『ごめんなさいね』……そればかりだった。

やがて、食べるものも無くなり、栄養失調と、病のせいで母は亡くなってしまった。

私だけでも生きようと、残飯をあさった。

——————その時から私は人を信じなくなり、そして
自分勝手な人が大嫌いになった。

私はその後、親戚に引き取られた。

嬉しくなんかない。

Re: 許さない。 ( No.7 )
日時: 2012/09/14 19:21
名前: M-surem (ID: X96rB3AK)

これはそういうヤツの処刑ゲームだ。

処刑=殺すって意味。——そう。最終的に…ね。

終わらない復讐。永遠に———。

私より辛い人がいるの?私より辛い思いを抱えているヤツがいるの?
———————いるわけがないよね?
親戚に引き取られても同じようにろくなものを食べさせてもらえない!
外も自由に行き来できない!!

こうなったのは全部そういうヤツのせいなんだよ!!!

————だったら———

いなきゃいい。——そうするにはそいつを消せばいい!!!

私のやり方に口を出す奴も絶対に

許さない!!許さない!!許さない!!
許さない!!許さない!!許さない!!
許さない!!!!!!!!!

「皆さんに聞きます。滝川さんはこのクラスにいてもいい存在か?
それともいらない存在か?」

頭にモップを押し付けている手が一旦止まる。
滝川の汚れた顔が持ち上がり、祈るように皆を見つめる。

さぁ、どうする?

「いてもいいと思う人?」

手を挙げる人は誰もいない。この瞬間、こいつの存在を
消すことに決定した。

Re: 許さない。 ( No.8 )
日時: 2012/09/14 19:41
名前: M-surem (ID: X96rB3AK)

「わかりました。最後に、そのように行います」

私を合図として手を挙げて、再びゲームを再開した。

皆、私の奴隷として目の色を変えている。
奴隷は言われたとおりに動く。見ている側……つまり王は指示をする。

私だけの世界。誰にも壊せない。壊させない。

壊した奴…壊そうとした奴は処刑される。
こういうヤツは一人はいなきゃ……つまらないでしょ?
そして……最後に処刑現場を見るのはこのクラスのヤツらだけ。
処刑はいらない人間を殺すイベント!!
私にとっていらない人間が増える限り、処刑は永遠に続く!

あははははははははははッッッ!!!
最高でしょぉ?あはははははははッッ!!!!!

————次は暴力。

「次は山田さんがやられていたように、
蹴り——頭7発。蹴り・パンチ——腹9発。
肘打ち——腹4発。平手——頬・頭含めて6発。
一人ずつこれをやっていってください」


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