社会問題小説・評論板
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- 人生逆転!
- 日時: 2012/09/22 16:01
- 名前: らぶりーめめ★ (ID: tkwGoBUC)
私は幸せだった。
とっても幸せだった。
みんなに愛されていると思っていた。
えがおで溢れていた。
あんな事が起こるまでは。
- Re: 人生逆転! ( No.1 )
- 日時: 2012/09/22 16:13
- 名前: らぶりーめめ★ (ID: tkwGoBUC)
*第一話*
にぎわう廊下。
歩いていく人々。
何人もの人がすれ違っていく。
その中で
一人ぼっちなのは
恐らく私だけだろう。
気づけば、私はもう教室のまえまできていた。
目の前に立ちはだかる大きなドア。
このドアを開けてしまったら・・・
私の心はこわされてしまう・・・
かもしれない。
「なにしてんの〜?」
あわてて振り返る。
「あ・・・陽良理ちゃん・・・。」
この・・・陽良理ちゃんが
私のたったひとりの
友達であり・・・敵でもあるのだ。
「入らないの?」
「えっと・・・。」
すぐに分かった。
陽良理ちゃんが何かをたくらんでいるという事が。
「入れよッ!」
ガラッッッ!!!!!!!!!!
「!?」
ドカンッ
すごい音がした。
上から落ちてきたもの・・・それは・・・
生徒用のイスだった。
幸い、頭には落ちなかったから、ちょっとしたキズですんだ。
私は
いじめにあっているのだ。
たった一人の
大切な友達にいじめられているのだ。
集団いじめではないが、陽良理ちゃんは確実に私を
“いじめている”
のだ。
私は・・・泣かない。
なけない。なみだがでてこない。
私の凍てついた心は
いつまでも
変わらないままで—————。
- Re: 人生逆転! ( No.2 )
- 日時: 2012/09/23 13:34
- 名前: らぶりーめめ★ (ID: tkwGoBUC)
*第二話*
いまでも思い出せる。
5年たった今でも———。
11歳のあの日。
陽良理ちゃんと、私、そして、亜実は・・・
- Re: 人生逆転! ( No.3 )
- 日時: 2012/09/23 13:40
- 名前: らぶりーめめ★ ◆I4R7vnLM4w (ID: tkwGoBUC)
*第二話*
いまでも思い出せる。
5年たった今でも———。
11歳のあの日。
陽良理ちゃんと、私、そして、亜実は・・・
“あの場所”
にいた。
その日から
“あの場所”
は
悲劇の場所へと変わった。
あの日、“あの場所”で悲劇が私達を襲ったのだから。
陽良理ちゃんは泣いていた。
そして
私も———。
その日以来、
涙なんて
一切見せなくなったけれど。
あのときまで私達にあった
あの輝いた笑顔も————。
『亜実!?』
『心配しないで』
『なに言ってるの!?』
亜実が最後に見せたあのゆがんだ笑顔は
なんだったのだろう————。
- Re: 人生逆転! ( No.4 )
- 日時: 2012/09/23 13:57
- 名前: らぶりーめめ★ ◆I4R7vnLM4w (ID: tkwGoBUC)
*第三話*
パリィン
教室中に響き渡るその音。
パリィン
まただ。
何———?
見てみると———
「陽良理ちゃん・・・?」
陽良理ちゃんがガラスびんを10個くらいもって、
こっちを見つめてくる。
嫌な笑顔———。
その音は
陽良理ちゃんが私の机に持っているビンを投げつけ、わっている音だった。
「亜実のカタキ・・・私が取ってるだけのこと・・・。」
陽良理ちゃんが私の耳元でこっそり言った。
私と陽良理ちゃん以外、誰にも聞こえないほど小さな声で。
「いっそ、殺そうかぁ・・?殺してもいいわよねぇ?」
殺・・・す・・・?
陽良理ちゃんが力なく言った恐ろしい言葉が
私の頭の中を破壊するように
通り抜けた。
「あんたが亜実を・・・」
「ちがう・・・。」
私は否定するばかり。
私に死ななきゃいけない理由なんて・・・
一つもないはず。
でも、死んでもいいかもしれない。
そのほうが。
そのほうが・・・。
そのほうが・・・!!!!
きっとみんな幸せだ。
亜実も・・・きっと・・・
私が
こんな私が
嫌いだっただろう。
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