社会問題小説・評論板
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- 盾と刃-自分は盾で他人は刃で-
- 日時: 2012/10/27 12:33
- 名前: 地味子 (ID: pnP4WqN3)
-人を信じる事のできない人は弱い?
フン、ばかばかしい。そんなの綺麗事の一種にすぎないじゃない
人を殺したら犯罪?命は大切にしろ?
じゃあ戦争の場合は何?戦争の時、
敵の人間を多く殺せば殺すほど英雄になれるものよ?
世の中の思考はどうなってんの?
フン、考えが甘いのよね。都合が良すぎるわ-
今は6時間目の総合の時間
午後のまったりした空気に
つつまれながら、真麻はそんな事を考えていた
黒板には大きく「戦争の事について調べよう」と書いてある
-…だる…-
真麻は教科書に自分の頭をのせ、そのまま眠り始めてしまった
- Re: 盾と刃-自分は盾で他人は刃で- ( No.4 )
- 日時: 2012/10/28 13:06
- 名前: 地味子 (ID: pnP4WqN3)
「へえー…。そうなんだ…。」
真麻の関心無さそうな声に五月が声を張り上げた。
「驚かないの!!?クラスメイトが死んだのよ!!?」
「べつに…ってか花が自殺する原因つくってたのうちらだし。
イジメてる相手の事クラスの1員として認めた事ないし。
てか、五月も気づいてたでしょ?
あたしも人の事言えないけど、
あんなひどいイジメして、花が死なないとでも思った?
イジメられっこの人生の終わり方は、自殺と決まってんのよ。
そんな事もわかんないなんて…あたしのリーダーも落ちたもんね。」
「…っ。おまえっ……調子のりすぎじゃねェの?
明日、絶対学校来いよ。地獄を見せてやる!!!」
-ふふ。挑発しすぎたかしら-
電話はぶつっときられた。
- Re: 盾と刃-自分は盾で他人は刃で- ( No.5 )
- 日時: 2012/10/28 16:24
- 名前: 地味子 (ID: pnP4WqN3)
次の日の朝。
真麻は特に恐ること無く、いつもの時間に登校した。
教室の戸を開けた途端、クラスメイトの冷たい視線が体につきささる。
自分以外、6年2組のもの達は全員揃っているようだ。
いつも遅刻して的場(6年2組の担任)に怒られている川居純までいる。
五月の取り巻きのがニヤッと笑いながら近づいてきた。
「よく来たね。
まあ、あんたの事だから来ないはず無いと思ってたけど。」
「…あたしに何の用?」
「昨日の夜、あんた五月さんにすんげー事言ったんだってね。
五月さんを敵にまわすって事は6年2組のクラスメイト……
いや6年全体を敵にまわす事になるのにさあ……。
あんたのその勇気だけは褒めてあげるよ。感謝しな。」
「べつに…あんたにあたしの勇気を褒めてなんて、
頼んでもないのに感謝しな、なんて」
近くで聞いていた五月の声が真麻の声をさえぎった。
「ゴチャゴチャ言ってんじゃないわよ!!!
純、優、いけ!!!
最初の刑は、脚と腕の骨折よ!!!」
純と優が飛びかかってきた。
「…最初の刑が足と腕での骨折なんて…カンベンしてもらいたいよ…
てか、作戦もナシにあたしに飛びかかってきていいの?
痛い目見んのあんた達だよ?」
「ナメた事言ってんじゃねェ!知らないの?あたし柔道2段だよ?」
優のパンチが真麻の頬をかすった。
「あんたさあ…。柔道の先生に教わんなかった?
武道ってのはさあ、人を傷つけるために習うんじゃないよ?
まあそりゃ変質者とかに襲わられた場合はべつだと思うけど…
ほんとはその実力自慢したいだけでしょ?」
「違う!!!」
「違わない。」
「違うわよ!あたしはそんな目的の為にやってんじゃない!!!!!」
「いつもの倍ムキになったわね。図星か。」
「ちが…」
「優!」
五月が叫んだ。
「あんた、なに乗せられてんの?とっととやれ!!!」
優と純が動き出した。
-来る。-
- Re: 盾と刃-自分は盾で他人は刃で- ( No.6 )
- 日時: 2012/10/28 16:28
- 名前: 地味子 (ID: pnP4WqN3)
スレッド5の6段目、
五月の取り巻きの優がニヤッと笑いながら近づいてきたにするはずが
「五月の取り巻きのが」になっていました
すいませんm( __ __ )m
- Re: 盾と刃-自分は盾で他人は刃で- ( No.7 )
- 日時: 2012/10/29 16:44
- 名前: 地味子 (ID: pnP4WqN3)
「あたし、争いには自信あるんだ。」
真麻が腕に噛み付いた純の顔を横から殴った。
「うっ!!!ぎゃあああああああ!」
「あんたの最初の攻撃が腕を噛み付く?幼稚な攻撃法ね。」
真麻は手に石を巻きつけていたので相当効果はあったようだ。
「あんた、卑怯な手使うのね!
武器なんか使わないで正々堂々と勝負しなさいよ!」
クラスメイトの中の誰かが野次を飛ばしてくる。
「勝負に卑怯もクソもあるかっての。見物人は引っ込んでろ!!!」
優が怒鳴った。
「ひどいのね。あなた達を加勢する為に言ったのよ?」
真麻が構えながら言う。
「あっそ……。」
純が関心無さそうに言う。優が再び真麻に飛びかかった。
その時。
「はい。席についてー。」
的場が戸を開けて入ってきた。
「ちっ…。とんだ邪魔がはいったわ…。」
真麻がつまらなそうな顔をして席についた時だった。
「先生!うわあーん…」
純が突然的場に駆け寄り、ボロボロと涙を流した。
「か、川居さん、どうしたの?」
「先生ー…痛いー…わ、私、白銀(真麻の苗字)さんに殴られた…」
「え!!?白銀さん!どうしてそんなことするの!!!」
「…殴りたい気分にだったから」
「そんな事で人を傷つけてはいけないのよ!!?
あなた、しょっちゅう暴力事件を起こしているけどその責任、
誰にまわってくるかわかってやっているの!!?
ほぼ全て私に回ってくるのよ!!?他人の迷惑を考えなさい!!!」
-このおばさん何言ってんの。
説教の後半から自分の事しか考えてないような事しか言ってないし………。
てゆうか最初に仕掛けてきたのあいつらだし。
しかも人の話とか全く聞きもしないで何片方だけ一方的に責めてんの。
-
真麻は立ち上がった。そのままロッカーに向かい、
ランドセルに教科書やノートを詰め込み始めた。
ランドセルを背負い、教室の戸を開ける。
「どこに行くの!」
的場が叫んだ。
「気分悪い……。帰ります。」
「まだ下校時間ではないわよ!気分悪いなら保険室行きなさい!」
「家の方がゆっくり休める。」
戸を閉める音が静かな廊下に響いた。
- Re: 盾と刃-自分は盾で他人は刃で- ( No.8 )
- 日時: 2012/11/04 12:39
- 名前: 地味子 (ID: pnP4WqN3)
「…白銀さん…」
的場はため息をついた。
「先生、どうするの?追っかける?」
「ううん、いいわ。授業を始めましょう。」
「自習が良かったのに…」
誰かがチッと舌打ちをした。
-めんどくさい事してくれるわね
白銀真麻。これでまた私の立場が悪くなる。許さない-
6年2組 -崩壊日記-