社会問題小説・評論板
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- 道化師と仮面の裏
- 日時: 2013/02/17 14:23
- 名前: 蜜柑戦士 (ID: 4cNSRyfC)
初めまして。蜜柑戦士と申します。至らない部分も有ると思いますが、どうぞよろしくお願いします。
※この小説には、いじめ、虐待等の表現があります。そういった物がトラウマ、苦手な人は閲覧を控えて下さい。
- Re: 道化師と仮面の裏 ( No.1 )
- 日時: 2013/02/17 14:19
- 名前: 蜜柑戦士 (ID: 4cNSRyfC)
0、ぷろろーぐ。
人間は愚かだ。すぐに人と人とを比べたがる。そして自分が相手より優れていると感じれば、劣る人等を何食わぬ顔で傷つける。僕はそんな人間共に嫌気がさした。だから「仮面」を被って生きる事にした。そうすれば、きっと傷付かないから。
これは、人間を嫌う寂しがり屋の「道化師」のおはなし。
- Re: 道化師と仮面の裏 ( No.2 )
- 日時: 2013/02/18 16:22
- 名前: 蜜柑戦士 (ID: 4cNSRyfC)
1、独り。
彼は一人だった。彼のいた箱庭には誰も居なかった。誰にも相手にされない彼は、
彼は独りだった。
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仮面を被っていれば安心出来た。仮面の裏の、醜くどす黒い憎悪を纏った顔を晒さずに済んだから。僕にとっての精神安定剤の様な物だ。或いは、とても素敵な魔法。仮面を被って優しい人を装えばほら、皆簡単に騙される。
道化師(ピエロ)は自らを嘲笑った。
「皆に笑ってほしくて仮面を付けたのに!」
「これじゃあまるで、一人芝居だ!」
叫ぶ道化師の声など、誰にも届きはしない。
だって、彼は独りだから。
__笑顔の為の仮面は、何時しか自らの一部になっていた。
- Re:道化師と仮面の裏 ( No.3 )
- 日時: 2013/02/18 21:49
- 名前: 蜜柑戦士 (ID: 4cNSRyfC)
2、変な化け物
僕は、皆に笑って居て欲しかった。皆の笑顔が大好きだったから。皆が笑ってくれれば僕も幸せになれたから。気が付いたら、嘘を吐いてまで、仮面を被ってまで皆を笑顔にする事に躍起になっていた。
でも、皆の笑顔は好きだけれど、人間の事は大嫌いだ。そんな感じに矛盾している、変な化け物、道化師。それが僕。
「可哀想。可哀想な嘘吐き道化師さん。」
「・・・何。」
「其れで良いの?本当に其れで?」
「これは僕が決めた事だ。お前には関係ない。」
「そう・・・。なら良いけど。」
『精々、破滅しない様に頑張りなさい。』
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