社会問題小説・評論板
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- 生きていても価値が無いのは解っている……。
- 日時: 2013/03/10 23:29
- 名前: 白亜 (ID: HtzPaCR.)
こんにちは。白亜ともうします。
初めてなので、よろしくお願いします。
脱字やらがあるかもしれませんが、内容を少々理解しながらお読みいただけるとうれしいです。
- Re: 生きていても価値が無いのは解っている……。 ( No.1 )
- 日時: 2013/03/10 23:33
- 名前: 白亜 (ID: HtzPaCR.)
私は、こんな人生を送るために生まれてきたんじゃない。
私は、こんな環境に生まれたかったんじゃない。
可愛い服を着て、友達と出かける。
オシャレの事で友達と語り合える。
恋愛関係の事なんて、一番女の子ならだれもがしたいこと。
あの時までは、皆で笑って過ごしてたんだ————。
なのに、こんな人生になったのは、私が悪いのか?
いや。違う。
私は何もしていない。
アイツが、悪いんだ————。
- Re: 生きていても価値が無いのは解っている……。 ( No.2 )
- 日時: 2013/03/11 15:23
- 名前: 白亜 (ID: HtzPaCR.)
「なんなのこいつ。一滴も涙流さないジャン」
「はっ。確かに」
「どっかくるってるんじゃね?てか、涙流さないとか人間じゃないだろ」
5人の少女の集団が、一人の少女を囲んで笑っている。
囲まれている少女は、全身びちょびちょ。
もともと結っていたのだろうか、可愛らしいストライプ柄のシュシュが落ちている。
「おい、泣けよ。泣き叫べよっ」
「……」
「お前さぁ。なんで泣かないわけ?今まであたしらがターゲットにしてきたやつ、みんな泣いて叫んでたぞ?」
「……そんなの、泣いたって意味がないから」
「ハァ?泣いたって意味がないだ?」
「それ、お前がいう事かよ」
「あの時、一回だけ涙流したよな?」
一人の少女が囲まれている少女の濡れた長い髪を引っ張った。
少女は、眉を寄せながらも声一つ出さない。
- Re: 生きていても価値が無いのは解っている……。 ( No.3 )
- 日時: 2013/03/13 22:57
- 名前: 白亜 (ID: HtzPaCR.)
「あの時は……。あの時ですよ」
「はぁ!?」
「ふざけたこと言ってんじゃねぇよっ」
がんっ
「……っ」
集団の中の一人の少女が、囲まれた少女のおなかを足で思いっきり蹴った。
けれど、少女は声一つ出さなかった。
『耐えろ……。耐えろ私っ!この時間が過ぎれば、あとは静かに自由に動けるんだから———っ。
今だけ…。今だけ、ただひたすら耐えろ……っ』
少女はこの時間が早く過ぎてし合えと、思っていたのだった。
そんなことを考えている間にも、少女はほかのところも強く叩かれていたのだった。
- Re: 生きていても価値が無いのは解っている……。 ( No.4 )
- 日時: 2013/03/24 00:17
- 名前: 白亜 (ID: HtzPaCR.)
ミーンミーンミーン……
セミのなく声が、この真夏の地に降り注いでいた。
少女、ミカはノースリーブの白いワンピースとハットをかぶって、アスファルトの上を駆けていた。
「はぁっはぁっ」
額に汗を流しながら、ただひたすらに。
ミカの後ろの方から、大きな声で叫ぶ声がした。
それは、この間ミカを5人で囲んでいじめていた集団のひとりだった。
「お前いつか殺してやるからなぁ—————!覚えとけよミカぁぁぁぁっ!」
この大きな声が、周りの家の中まで響いていたのに、誰が気付いただろうか。
気づいていても、知らんぷりをしていたと思う。
『ミカ』と言う少女は、借金取りにやられて亡くなった。
あの汚い母親の娘。
それが、この町の最近の話題だった。
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