社会問題小説・評論板
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- 虐め復讐代行屋
- 日時: 2013/03/21 18:37
- 名前: 小夜子 ◆TnvMAK6A4. (ID: RnkmdEze)
はじめまして小夜子と申します
私の書く、虐め復讐代行屋は名前の通り、
虐めと復讐が主な内容です
それらの内容が苦手な方はお気をつけ下さい
それでは、不規則な更新になりますが、
よろしくお願いしますm(_ _)m
- Re: 虐め復讐代行屋 ( No.3 )
- 日時: 2013/03/22 21:55
- 名前: 小夜子 ◆TnvMAK6A4. (ID: 8S3KaQGB)
〜桜花視点〜
陸斗に連絡してから一週間後、私たちは如月高校の門の前にいた。
「なかなか立派な校舎じゃない。グラウンドも広そうだし。」
天音が、綺麗に茶に染められた髪の毛をかきあげながら言う。
女の私でも見とれる美貌。まったくもって羨ましい。
「サッカーで有名ならそのくらいは力入れてもらわないとな。」
私たちから一歩後ろに立っている旭が声をかける。
今回、旭と陸斗は事件の中心であるサッカー部に潜入する。
そのせいか、旭はやけに気合いが入っているらしくただでさえ短い髪を
さらに切ってきている。
腕時計を見るともうすぐ朝礼が始まりそうだった。
今回、私たちは二回に別れて潜入する。
まずは今日、私、天音、旭の三人が潜入し実際の状況を確かめる。
そして三日後、陸斗、英寿、葉月の三人が潜入。
作戦を開始する。
そのためにも、しっかり自分の仕事を果たさないと……
「じゃあ、職員室に行こうか。早く内情もみたいし!」
私は声をかけると職員室に向かった。
外から見たとおり、校舎は広く綺麗。
グラウンドも、スポーツにあまり興味のない私が見ても
わかるくらいしっかり整備されていた。
職員室のドアを開けると、コーヒーのにおいが襲った。
多少むせながらも、用件を伝えると担任らしき人が出てきた。
ひょろくて細い。よくいる嫌みな教師の典型みたいな人。
「君たちのクラスは2ー4だ。全員明るくていい奴らだから
安心しなさい。」
「虐めがスゴいんだもん。それはそれは素敵なクラスよねぇ。」
廊下を歩きながら言われた担任のセリフに、天音が耳打ちしてくる。
そして………例のクラスについた。
さて…………………
まずはお手並み拝見するわ………2ー4の皆さん?
- Re: 虐め復讐代行屋 ( No.4 )
- 日時: 2013/03/22 23:13
- 名前: 小夜子 ◆TnvMAK6A4. (ID: Qx4JmDlZ)
〜旭視点〜
クラスの前のドアで、担任に待つように指示をされた。
……すでに担任の名前を忘れた。
まぁ、桜花に聞けば良いや。実際、俺には必要のない情報だし。
そんな事を考えてると、クラスに入るようにと言われた。
クラスに入り、お決まりの自己紹介。
「椿桜花といいます。よろしくお願いします。」
「鈴野天音です。仲良くして頂戴ね。」
桜花と天音がそれぞれ自己紹介を始めた。
華奢で少し幼い顔立ちの可愛らしい桜花。
スタイルが良く大人っぽい天音。
タイプの違う美人二人を見て、男子生徒達が騒ぐ。
そんな男子生徒達に苦笑いしながら、俺も自己紹介する。
「七瀬旭。よろしく。」
微笑みを浮かべながら言うと、女子生徒たちがやや騒ぐ。
おいおい。俺でそんな反応か?
陸斗や英寿が来たらどうなるんかな……?
男子生徒も、葉月もなかなかの美人だから今騒ぎすぎないほうがいいぞ。
「静かに!…席は……そうだな、椿は橋野の隣に座りなさい。」
「えー!?」
「椿さんかわいそー!」
今度は違うさっきとは違う悲鳴。うるさいクラスだ。
「静にしろ!全く……鈴野は駒野。七瀬は相川の隣だ。」
俺たちは素直に返事をして席に向かう。
視線だけを、椿の隣の橋野美優の机をみる。
落書きだらけのボロボロ。
これが被害者、橋野美優か。
二つに緩く編んだ髪。節目がちの瞳。腕に巻かれた包帯。
どっからどう見ても虐め被害者だ。
そして俺の隣は駒野。確か下の名前は純……だったかな。
被害者である橋野とは親しかったらしい。
情報を出さないといけないな……
「よろしく七瀬。俺は駒野だ。」
「ああ、よろしく」
人なつっこい笑みを浮かべて俺は答える。
すると、急に生徒たちが集まり始めた。
俺は慌てて、
「あれ……あの、授業は?」
「ああ、転校生も来るし先生たち、会議あるらしい。」
駒野が答える。
「そっ、そうか……」
「七瀬くん!前の学校はどこだったの?」
「彼女いた!?」
「部活はどうするの!?」
困って他の二人を見る。……が、同じ状況の二人を見ると
助けを求められなかった………あれ?
天音の隣……いない?
確か隣の生徒は……
「ちょっとぉ、旭くん困っているよぅ?」
「あっ!姫華ちゃん!」
相川姫華…………
今回のターゲットの……虐めの主犯格。
香水臭い…………
「旭くぅん、私ぃ、相川姫華っていうのぉ。よろしくねぇ。」
「………よろしく……」
何だよ……この化粧お化け。
マツゲバサバサだし、目はパンダみたいだし…
何より香水つけすぎだろ!鼻が曲がる!
「姫華ちゃんはね、このクラスのアイドルだよ!」
「やぁだぁ〜!も〜」
女子生徒の一人の言葉に、大げさに反応する姫華。
嘘だろ………このお化けが……?
……てか、気持ち悪い……
ただ、俺には大切な任務がある。
俺は前にいる化粧の濃い女を見る。
この女と接触し、情報を引き出すこと………
心が折れそう……
- Re: 虐め復讐代行屋 ( No.5 )
- 日時: 2013/03/23 12:06
- 名前: 小夜子 ◆TnvMAK6A4. (ID: 2CRfeSIt)
〜桜花視点〜
お決まりの質問責めにうんざりしていると、後方から視線を感じる。
見ると旭と目があった。
目の前には、ターゲットの相川姫華。
助けを求めているのが、視線だけでわかる。
しかし、旭の仕事は姫華の気を引き、情報を引き出すこと。
ここは耐えてもらわないと…………
ふと、隣を見る。
無表情で青い顔をしている女子生徒。
今回の被害者、橋野美優。
彼女の机には傷がラクガキがついている。
『消えろ』『ブス』『犯罪者』……
さらにはカッターらしきものでつけた傷もある。
犯罪者はあなたたちでしょう?
私は目の前で下らない質問を繰り返すクラスメートに、心の中で呟く。
「……ねぇ、あなた橋野さん?だったかしら。」
私がいきなり話しかけると、美優は
びくりと肩を震わせる。
それに気づかないふりをしてさらに
話しかけようとする……だが、
「ちょっと!椿さん!橋野なんかに
話しかけちゃダメよ!」
一人のロングヘアーの女子生徒が私の机の上に乗り出すようにして言う。
キョトンとした顔をつくって、
「どうして?」
と、私が聞くとその隣にいた緩い
ややつり目のキツそうな女子がいきりたって話し始めた。
「橋野はね、最低最悪なの!姫華ちゃんに嫉妬して、姫華ちゃんのこと虐めたのよ!」
つり目の少女の言葉を聞き、私は姫華の方を見る。
姫華は美優の方を、怯えた様子でみている。
そんな姫華を見て、他のクラスメート達も口々に美優の悪口を言い始めた。
「本当に最悪な女だ!姫華にマネージャーの仕事押し付けて!」
「ロッカーの中身みんなダメにしていたわ!姫華ちゃんのジャージまで
切り裂いて!」
「それだけじゃない!姫華ちゃんに
暴力まで振るって……」
「ちょっと待って。」
その悪口を止めたのは、傍観していた天音だった。
「それは全て事実?橋野さんが相川さんを虐めていたって誰か見た?」
冷たい口調の天音に、ロングヘアーの女子が詰め寄る。
「姫華ちゃんが話してくれたのよ!?鈴野さん信じないの!?」
天音と私は思わず目を合わせて、ため息をつく。
「信じる信じないも、私たち今さっきこのクラスに来たのよ?橋野さんも相川さんも今会ったの。どうしようもないでしょ?」
淡々と話す天音。
普段とは違う様子に思わず見入ってしまう。
すると……
「もぅ……みんなぁやめてよぅ…_」
語尾を伸ばした甘ったるい声。
吐き気がする。
嫌々再度姫華をみる。泣き顔。
吐き気が倍増しそう。
化粧を崩しながら、姫華は続ける。
「美優ちゃんだってぇ、本当はいい子なんだよぉ?私がぁ、ダメだからぁ美優ちゃんがぁ、私のことぉ……」
ここまで言うと泣き出した。
あー…気持ち悪い。
あと、語尾を伸ばして話すからスローペースだし。イライラする……
旭の顔が大変。今にももどしそうな顔をしている。
袋、あげようかな?
「姫華!もういいよ。姫華が悪くないのはみんな知っているからさ。三人だって、そのうちお前が悪くないって信じてくれるさ。」
旭の隣の……駒野……だったっけ?
が、懸命に姫華を慰めてる。
信じる?
姫華を?
とんでもない。
でも、まあいいや。
まだ味わってなさい。
エセナイト気分をね。
- Re: 虐め復讐代行屋 ( No.6 )
- 日時: 2013/03/24 00:02
- 名前: 小夜子 ◆TnvMAK6A4. (ID: RKif8kSb)
〜天音視点〜
ターゲットの姫華が泣き始めた。
化粧が崩れてみっともない。
ウォータープルーフぐらいは使いなさいよ。最近日差し強いし。
姫華を慰めているあの男。
間違いなく惚れてるわね。
あんな化粧取ったら誰かわからなくなるような女の、どこが良いのかしら。
「ありがとぅ、純くぅん……」
気持ち悪い声を余計気持ち悪くして、駒野にすりよる姫華。
ああいう話し方、本来なら嫌われるんだけどね……
照れ出す駒野。見ていられない。
「ねえ、相川さん?」
「なぁにぃ?天音ちゃん?」
私は冷たい姿勢を崩さずに、
「良いから化粧直しなさい。グチャグチャで見ていられないわよ。目なんて、パンダみたい。」
姫華の顔が一瞬で赤くなったのが分かった。
桜花は笑いを堪えてるが、旭は我慢できず吹き出した。
旭の態度を見ると、姫華は鞄を手に教室を飛び出した。
化粧直しに行ったらしい。
「鈴野さん!あんな言い方しなくても!」
一人の女子が私に言い出したが、
「あのままだったら、余計相川さんを辱めるだけよ?」
その言葉に何も言えなくなったらしく、それ以上言って来なかった。
完全に、このクラスは姫華の味方。
先が思いやられるわ。
- Re: 虐め復讐代行屋 ( No.7 )
- 日時: 2013/03/24 22:22
- 名前: 小夜子 ◆TnvMAK6A4. (ID: CWUfn4LZ)
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