社会問題小説・評論板

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人間は残酷な生き物である。
日時: 2013/04/18 21:09
名前: 緋兎の血* (ID: H6B.1Ttr)

 
 プロローグ

 
 アンタだって知っているだろう?人間はとてつもなく残酷な生き物だって。

 壊れたらもう戻れない。始まってしまったら、終わることはできるけど
     また始まってしまう。
だったら、繰り返されるその前に アンタが

     死ねばいいよ。


 戦争と化したその教室では、今日もまた、虐めが行われる。
ターゲットが変わっては また教室が汚れていく。 それを楽しく見つめる私らの 「QUEEN」 は今日もまた


 冷たく微笑むんだ。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

Re: 人間は残酷な生き物である。 ( No.4 )
日時: 2013/04/25 20:48
名前: 緋兎の血* (ID: H6B.1Ttr)

小説馬子様へ

わわっ 初!コメント!嬉しいですっ いじめ系初の試みなんで(初心者)いたらないところもありますが、これからもよろしくお願いしますっ
あ、それと、椅子取りゲームの作者様ですか??

Re: 人間は残酷な生き物である。 ( No.5 )
日時: 2013/04/27 15:51
名前: 緋兎の血* (ID: H6B.1Ttr)

 昔の私が見たらなんていうだろう。

 被害者だった私達『三人組』は復讐のために
     加害者になった私達『二人組』 … 
ただ生きることもつらかった。消えてなくなりたかった。
  でも、 隣にあの二人がいたから。生きてた、それが全てだったから。


 私の小さな世界、壊されることをを恐れては体中に傷ができた


 「やるなら 殺れよ…」

 「え?」

 「どうせ     殺す勇気もねぇんだろうが!」


この私の言葉が、全ての始まりだったのかもしれない。

 ——— ごめんなさい

学校の屋上

 ——— 貴方のせいじゃないからね?

クラス全員が集まる中


 ——— ただ私も、 もう

私達三人組の一人、

 ——— 限界だった 。

   荒島 香が 飛び降りた。    

Re: 人間は残酷な生き物である。 ( No.6 )
日時: 2013/04/24 20:59
名前: 緋兎の血* (ID: H6B.1Ttr)

一時限目 数学

昨日泣き喚いていた女、綾元千秋はいつものように真剣そうな眼差しで黒板とにらめっこ。ただ何かにぶつけたような赤みが残っている。それ以外たいした傷も見当たらない。
クラス中、カリカリとシャーペンの音と、ページをめくる音、その呪文を唱えるような数式で埋め尽くされている。
数学の教師、青山はとても安堵な表情で一定のペースで進める。
誰を当てても答えが返ってくる。
それもそのはず…全部仕組まれているのだ。  早乙女の手で
私達は表上、「教師たちの理想のクラス」完璧なクラスで通らせているため、まずは授業態度を強化したり学力を上げたりとした。まぁ全員が全員向上するはずもなく… 

早乙女がクラス全員の奴にメールで答えを教えているのが「真実」だ

早乙女はいわば「天才児」でこれくらいは朝飯前なのである。

 もう一人天才がいる。それは、前列の、右から3番目の席に座っている、一匹オオカミタイプのクールなイケメン男子、笠井徹。まさに早乙女と同格で、心理カウンセラーではないかというぐらい人の感情を読み取り、操ることができる。 要するに私達にとっては最初『要注意人物』とリストにのっていたほどの人物。そんな彼に思いをよせる女子生徒は少なくないが、中でも熱狂的なのが 片栗桃は、美少女で尽くすタイプ。でも馬鹿ではなく、自分からわざと「ターゲットにされるような」まねはしない。美少女といえば、安東千草、峰岸七、相沢琴もかかせない人物になっている。まさにマドンナ的存在でこのクラスの評判のよさにも入っている。
あ、 もう授業が終わってしまっていた。 本当にこの数学の授業は

つまらないわ。

苦笑いを浮かべたとき、チャイムが鳴った。

Re: 人間は残酷な生き物である。 ( No.7 )
日時: 2013/04/24 21:41
名前: 緋兎の血* (ID: H6B.1Ttr)

二時限目 国語

国語の教師はまさに「生徒の言いなり先生」の糸井正子。灰色のパーカーをいつも着用していてロングヘアーが美しい若い新人先生はあどけなく今日も授業を進める。
それを暖かくサポートするのは二−Bだけだ。それ以外のクラスではまるで糸井が「いないもの」のように普通に私語をかわし、ついには糸井が泣き出したという、うわさもあるくらい。
そんな先生が一番信頼している生徒が二静啓。小太りで、黒ぶちのメガネは少し曇っている。無口だがしゃべりだしたら評論家口調になるため、ある意味少し浮いたような存在
そんな彼とは反対に、村井正志はやせ気味でつねに顔色は優れていないが、穏やかな顔で癒し系。だが、どちらかというと「いじめられるがわ」の奴だ。

「この問題を… 桐沢怜さん」

不意に私の名前を呼ばれたが、無料笑顔で鮮やかに答える。

「この少年が走ったのは友人を助けるためです」

「正解!」

糸井は穏やかな口調で言う。

そしてメールがきた。送り手は北村雅、だった。

内容は 『今日はどうしますか?』

というものだった。私はふぅとため息をひとつついてから早乙女にメールする

『今日、そろそろ飽きたしターゲットでも変える?』

数秒後帰ってきた。

『そうね、ターゲットは貴方が決めて』

『わかった』

よかったわね、   免れて。
そう心の中でつぶやくとある女子生徒と目があった。


「   決めた、  ターゲット」

Re: 人間は残酷な生き物である。 ( No.8 )
日時: 2013/04/25 20:42
名前: 緋兎の血* (ID: H6B.1Ttr)

三時限目 体育

10分で黒の学校指定のジャージを着て女子はグラウンド、男子は体育館にきちんと整列している。制服の下に着ていたのも早さの秘訣のひとつだがまだ秘訣はある。それは、『無言電話』を体育担当の岩山哲にかける。こうして時間を稼げては問題になり、授業がだんだんと削られ、なくなってしまうのもしばしば。(岩山先生はこういうのを最も許せないらしい)どうにか犯人を捕まえたいらしく授業なんて二の次だ。馬鹿だ。
だって犯人なんて

  『居ないんだから』

肩の上までの髪がサラサラと揺れる。元々目つきが悪いせいか、ちょっと目があっただけで、その女子生徒も男子生徒も背筋を伸ばす。私が力をいれていないとこんな顔になることをもう解っているだろうに。
そんな中、一人で蒼い顔をしている現在のターゲット「だった」千秋はかすかに震えているようだった。
その姿はもう「人間不信」のようにも見える
私は両手をパンパンと叩いた。すると一斉にこちらに顔が向く。
千秋はビクっと肩を震わせ、恐る恐るこちらに向いた。
私は口角をクっとあげる
「ターゲット変更」

その瞬間、空気が変わった。だが千秋だけは別の顔。

「今度のターゲットは…」

早乙女も腕組をしながら聞いている。



「高塚杏奈」


一斉にその女のほうに皆顔を向ける。その当の本人は目を見開いて、「信じられない」と顔に露骨に表していた。茶髪のその長い髪を束ねてカラコンのせいで黄色かかった瞳の変わったその女。性格はまぁ…さほど悪くはない  けど


「宜しくね、    下僕」

早乙女はクスっと笑って手を差し出した。恒例の「アレ」だ。
この手を握った瞬間、


再戦 ということになる。



でもその手を握らなければ   どうなることぐらい

「   っ 」


解っている   ハズだ。


  ガシっ


お互いの手が交じった。


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