社会問題小説・評論板
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- この罪を貴方達は裁けますか?
- 日時: 2013/09/04 18:02
- 名前: 祐 ◆HGMcvvIOCA (ID: H6B.1Ttr)
・序章・
なんの変哲もなかった学校生活は、少しずつ何かの‘キッカケ‘
で崩れていった。
その小さな‘キッカケ‘はある生徒の‘自殺‘
いじめがあったわけでも、このクラス事態仲が悪かったわけでも
体罰でもセクハラでもない。だけどこれだけはわかっている。
その生徒は
この、2年B組の誰かに殺されたんだ
お互いの顔を見合わせて勝手にあらぬ妄想を抱いていく内に
なんらかの思い込みで無関係の奴を犯人だ、と言うようになった
理由は、‘安心‘したかったから。
そこから‘いじめ‘は、始まりそこは地獄と化していく −
本当の真相も何もわからないけど
…きっとこの事件は忘れてはならない。だからこうしてまた巡る。
所詮この奇妙な毎日を他人事と見る‘傍観者‘で俺、風宮拓也はそれに過ぎない。
罪意識なんて感じない。そしてまた一人また一人自殺願望者が
でては死んでゆく。
最後に残った ‘黒‘の罪を
貴方達は裁けますか − ?
- Re: この罪を貴方達は裁けますか? ( No.4 )
- 日時: 2013/09/04 19:39
- 名前: 祐 ◆HGMcvvIOCA (ID: H6B.1Ttr)
しばらく神事と談笑してHRが始まると俺はまたヘッドホンを装着して一人の世界へと呑まれこむ。
周りを見渡すとよく見慣れた人物達が目に入ってくる。あくびをしていたりスマホをいじっていたりマジメな態度をあくまでとっていたりそれぞれだがこれまたいつもどおりの空席。
この窓側から二列目の空席の人物は2年の2学期に入ってから一度も姿を現していない。
名前は確か、小林瑞穂。記憶に残っている彼女の人物像は‘普通の女子‘だ。
けして根暗なわけでもなくキャピキャピしてるわけでもなく少し大人しめの優等生タイプ。
彼女はとても綺麗な髪の持ち主で顔も普通におとなしいし清潔感溢れる彼女に好意を寄せるものも少なくはないはず。
なんて別に干渉するつもりはないけれど、
どうせ薄汚れた空だけどこの教室内をずっと眺めているよりかはましだろうと横向く。その瞬間、
‘彼女‘と目が合った。
驚いて何がなんだかわからなくなり頭が真っ白になりかけたとき彼女は確かにこう口パクしていた
バ イ バ イ
ガタ、っと顔面青白くして反射的に立ち上がってしまった。
- Re: この罪を貴方達は裁けますか? ( No.5 )
- 日時: 2013/09/07 08:36
- 名前: 神猫 (ID: t3n5DtaJ)
失礼いたします←^^
祐様の小説見つけちゃったんで、見に来ました!!!
素晴らしい文面ですね!!!!!焦
いやほんと、ひねりつぶしたいくらい羨まs((黙
また見に来ますねー!!!
- Re: この罪を貴方達は裁けますか? ( No.6 )
- 日時: 2013/09/07 16:39
- 名前: 祐 ◆HGMcvvIOCA (ID: H6B.1Ttr)
りぃ様
ド素人ですよw
え、何言ってるんですりぃ様の作品にこの作品がかなうはずないじゃないですかッ
更新…遅くなりがちですが宜しくお願いします。
神猫様
見つけちゃいましたか←
素晴らしくない文面ですよ←
ひねりつぶしたいくらい猫神さんのほうが上手くて羨ましい((
また神猫さまの所にも行きますねー
- Re: この罪を貴方達は裁けますか? ( No.7 )
- 日時: 2013/09/07 17:08
- 名前: 祐 ◆HGMcvvIOCA (ID: H6B.1Ttr)
視線が一気に俺へと集まりだして、教師が何かいっているようだが
俺の耳にはその声は入ってこない。
おもむろに窓を乱暴にあけて真下を見てみると、
ここからでもわかる赤黒い血に不自然な倒れ方をしている人間
否もう肉の塊と化したっものが転がっている。
動揺を隠せないまま放心状態でいると
何事かと教師に続き生徒も窓を開けて見下ろした。
悲痛な甲高い声が次々に上がって
次第にパニックにおちいった。
こういうときこそ大人がしっかりしないといけないのに、
教師はただ青い顔をしてへたりこんでしまっている。
「嘘…」
聴覚が機能しはじめた時にちょうど入り込んできた言葉。
その言葉の持ち主は川辺雪だった。
「嘘だよ…こんなの、ううん、違う違う、違うよ!こんなの、絶対に違う… 瑞穂じゃない!」
確か川辺は小林と仲がよかったな、
と冷静さが戻ってきた時、俺は教室をでようとした。
「どこ、いくの?」
一人の生徒に聞かれて俺は振り返らず答えるなり、歩みを進めた。
「このこと、知らせないと」
- Re: この罪を貴方達は裁けますか? ( No.8 )
- 日時: 2013/09/07 17:23
- 名前: 祐 ◆HGMcvvIOCA (ID: H6B.1Ttr)
小林瑞穂の葬式 −。
それが行われてやっと‘死んだ‘という実感を得た。
事件の日から3日後、普通に訪れた今日。
だけどこの教室内は小林の葬式レベルの暗さであった。
さほど仲がよくなかった者も周りの空気をよんでか
うつむいては涙をこらえている‘フリ‘をしている。
今、冷静に考えると登校拒否気味の小林が何故学校に居たのか
疑問が浮かび上がる。
斜め前の席に座る神事はケロリとした表情でなにやら
スマホを弄っていた。思わず苦笑いをしてしまう
そんな中気まずそうに入ってきた教師はピクリとも反応を
しめさない生徒たちに低いトーンで喋り始めた。
「皆知ってのとおり小林瑞穂さんが亡くなった、けどお前たちがそんなに暗い顔をしていたら − …」
その後偽善者ぶる発言を長々と1時間もかけて力説するが
大半の生徒たちはその言葉をきいてはひざの上で拳を
つくっている事だろう。結局何が言いたかったのか
先が見えないままチャイムのおかげで俺たちは救われた。