社会問題小説・評論板
■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)
- 飛び降り自殺
- 日時: 2014/08/02 21:47
- 名前: 儚恋 ◆4z4yLUbQKo (ID: jyOVwInT)
———————神は
わたしを憎んでいる…。
・・・?
ф
目次
プロローグ 禍々少女>>2
主な登場人物 >>1
第一章 ∮儚い空∮
to1 日の光が開かされる前に >>3-6
此処に無くても、更新されている場合があります。
∮———————————————————−∮
□お知らせ□
2014.7/24 執筆開始
- Re: 追憶と悪夢 リスカット中毒 ( No.4 )
- 日時: 2014/07/28 09:10
- 名前: 儚恋 ◆4z4yLUbQKo (ID: jyOVwInT)
「有紗、じゃーね。」
くるみが手を振った。
「うん、バイバイ。」
有紗は踵を返し、走ってグラウンドに向かった。
放課後の話である。
くるみとわたしは吹奏楽部。
有紗は、陸上部である。
特に有紗なんかはレギュラーで、短距離走もやってる。
足が速くて、運動音痴なわたしとはちょっと違う。
逆に言えば有紗は、ほぼ音符に撃沈というほど、音楽音痴でもある。
有紗に歌を歌わせたら一発死亡。
今日も吹奏楽部があるので、わたしとくるみは、音楽室に向かって歩いていた。
「——零条先輩、やっぱり優真のこと好きなのかな?」
わたしが言った。
「そうだろうね。葵のことを、妙に嫌ってるからね。」
「わたしのことを?どうして?」
「分かんないの——?まあ…」
くるみは、優真が葵を好きだから と言おうとして、とどまった。
(ダメだ、鈍感な葵にこれは告げても意味がない。)
「…くるみ?」
わたしは、考え込んだくるみに、声をかけた。
「何でもない。」
と言った。
わたしは、
くるみは少し無愛想だけど 優しいんじゃないかな。と思ってる。
音楽室をガラッと開けると
一瞬わたしを振り返った。
(零条先輩・・・たち?)
ここ最近 吹奏楽部の雰囲気が悪い。
もとから雰囲気悪かったんじゃないか。と、わたしは思っている。
体験入部の時は優しくしてくれた先輩が、全然雰囲気ちがう。
ナルシストな先生に、イライラすると自分たちに怒りをぶつけてくる先生が居る。
・・・どういうこと。
「吹奏楽部!集合してくださる」
レイカが音楽室の中央に、全員を集めた。
レイカは体験の時から雰囲気は変わらないが、吹奏楽部の部長らしいことをしているように見せかけて、前の部長と全く違う雰囲気に吹奏楽部をしてしまった。
と、わたしと親しくしてくれる二年生と三年生が言うのだ。
「零条先輩は、前から思っていたけれど、だんだんと吹奏楽部を壊した。」と言わば言葉は何回か訊いた。
「出席を取ります。パートに別れて何時もの席に座りなさい。パートリーダーは、パートの中で休みが居たらわたくしに報告をすること。」
わたしの所属するパートはフルート。
でも人数があまりいないので、サックスと一緒にされている。
- Re: 追憶と悪夢 リスカット中毒 ( No.5 )
- 日時: 2014/07/28 16:12
- 名前: 儚恋 ◆4z4yLUbQKo (ID: jyOVwInT)
わたしの所属する吹奏楽部は、全52名
となると、あまり指示も行かないというのも現状である。
従わない先輩もいる。
フルートは3人で、今は2年生の大原杏花先輩とわたしと、三年生の千賀春奈先輩だけだ。
なかなかフルートは難しいので、たまにアドバイスをもらう。
大原先輩は、すごく優しい先輩だ。
千賀先輩も 悪い先輩ではないのだけど…
「葵」
「は、ハイ!」
千賀先輩がチラッとこっちを向いた。
「次、サックスね。北山、大川、出茂、長瀬、清水。」
全員いるね。
と、確認をしずに声に出して言う千賀先輩は、報告をしに行ってしまった。
「ね、やっぱり千賀先輩っておまえのこと広い目で見てる。」
「え?」
優真が隣から声をかけてきた。
「…ゆうまだって、別に嫌な目で見られてない…「違う。お前は、大原先輩を抜かして 下の名前で呼ばれてるだろ?親しい感じだから」
「出席が終わったら、全員外でランニング。学校の外周を1周したら先生を待つことです。打楽器もさぼらずに。」
そう言った零条先輩は、見た目にあわず、金管楽器でバリバリ走り出す。
体力があるのである。
普段はけな気なかんじだが、走るのも早い。
1年が疲れ果てていると、途中でやってきた先生に何か言われるので走るしかなかった。
ф
先生が来た。
「それじゃとりあえずパートで練習15分間。」
その目黒先生だ。
音楽室に戻ると陽気に出てきて、そう一言言った。
練習しろと言われたから練習をしているのに、生徒の練習の邪魔をしては、それに逆らうと暴力を振る。
「一緒に合わせてみようか。」
と千賀先輩が言いだしたので、ある部分からある部分までを目安に、三人で吹き出した。
その最高潮に至って居る時に、あの先生がやってきた。
「おう、千賀どうだ?最近、頭から血が出たって聞いたんだが。」
(・・・)
わたしは、そのダジャレに絶句し、吹く音を止めてしまった。
大原先輩も、なるべく楽器の方を見、演奏を辞めなかった。
その瞬間、千賀先輩がうすうす言った。
「——・・・死ね・・・消えろ・・・」
そのまま、大原先輩に合わせたわたしと、大原先輩の演奏が続く。
千賀先輩も普通にまた、冷静な顔で合わせだした。
(・・・嫌だ…)
音楽知識もない先生が なぜ、顧問なんかやっているの?
- Re: 追憶と悪夢 リスカット中毒 ( No.6 )
- 日時: 2014/07/28 16:31
- 名前: 儚恋 ◆4z4yLUbQKo (ID: jyOVwInT)
こんなのしょっちゅうのことだ。
やられたこともある。
って大原先輩は怯んだ様子もなく、着々と演奏を進める。
なのにわたしは、まだ怖くて、演奏を止めてしまう
(直さなきゃ)
「…ん、あたしリード変えてくる。」
千賀先輩は席を立った。
大原先輩は、わたしの方に話しかけてきた。
「今日、青川先生が、説教してたから 機嫌が悪いと思うの。気を付けて。」
「分かりました。ありがとうございます。」
わたしは笑顔で言った。
大原先輩の声に凄く落ち着いた。
先生は消え、どこかへ行ってしまった。
自由に練習と言った感じ。
打楽器とフルート以外はざつだんになってる。
千賀先輩も来て、パート練をしていた時だった。
「—先生、来るの遅くないですか。」
くるみのパートの先輩が立ち上がって 零条先輩に言いに行っていた。
「そうですわね。そろそろ職員室に見に行きましょう。ありがとう。一年、今日は…そうね。」
とファイルを見て、名前欄を広げた。
「黒川、狭川、清水。呼びに行ってください。」
「・・はい。」
くるみは低く返事をする
「分かりました。」
わたしも立ち上がった。
「——・・・了解です。」
優真も立ち上がり、三人で向かった。
- Re: 追憶と悪夢 リスカット中毒 ( No.7 )
- 日時: 2014/07/29 13:59
- 名前: 儚恋 ◆4z4yLUbQKo (ID: jyOVwInT)
「今日当番なんてついてない。」
わたしは言った。
「なんで?」
優真が言った。
「今日、青山先生、お説教してたらしくて機嫌悪いって大原先輩が言っていたから。」
と言った。
「二年生になったら この役目も一年がやるんだよな?」
「そんな役目無くなっているといいけど」
くるみは 優真に応え、職員室の扉を怯むことなく開けた。
わたしたち一年生は、部活の時間になってもまともに来ない先生を呼びに行かなければならなかった。
「うわ また社長座りしてるよ。」
優真が言った。
足を机の上に乗せ、ゆったりとした椅子に座って、コーヒーを飲みながら文庫本を読んでいた。
仕事をしているわけでもなさそうだが。
「——失礼します。吹奏楽部です。」
優真が言うと、くるみと私も続いた
「失礼します。」
「失礼します。」
とびらの近くに居る養護の先生も「ああ、いつもの」と特に何も受け応えてくれない。
毎日のように 職員室に乗り込んでいるのでまわりの先生も何も言わなかった。
でもこの感覚は何度やっても慣れないものだった。
「青木先生。」
「んが?」
くるみが、肩を揺らして本を読んでいる先生に言った。
「もう吹奏楽部のお時間が始まって、30分経ちます。そろそろ来ていただけませんか。」
「はあ?」
そのまま居眠りをし始める
「あのっ!!」
わたしは思わず叫んでいた。
「目黒先生じゃ頼りにならないんですよ。青木先生に着て頂かないと。ね、どうですか?先輩たちも青木先生を待っているんです。」
とお世辞交じりで、こそこそと優真が告げた。
「んにゃ、仕方ないな。」
と立ち上がると、缶コーヒーをゴミ箱に投げ捨てた。
「—?!」
カンッと音を立てる。
「痛・・・っ」
くるみの頭に当たったのである。
「…すまんすまん」
とまあ 悪びれた様子もなく、職員室を出て行く。
その態度に、さらにわたしは苛立った。
(本当に先生なの——?)
「くるみ? 大丈夫?」
「うん。」
くるみは無言でゴミ箱に珈琲の缶を捨てた。
まだ中身が残っていたらしく、くるみのいるすぐ下には、コーヒーが垂れていた。
ф
そのまま音楽室に戻ると、先生は合わせると言った。
全員で一曲やるというのだ。
「まだ曲は完成していないんです!-・・・オシエテモラッテマセンカラ・・・」
と千賀先輩が言うなか、先生は勝手に指揮棒を振り回した。
「フルート!!もっと音控えめに!」
ここは前、音が小さすぎるから 一人増やしたほうが良いくらいだって先生いってたくせに。と思ったが、大原先輩も同じことを思ったらしく、
吹かずに指だけ動かし、音はさらに小さくなっていく。
だんだん、まだ皆やっていないところになってくると、トランペットやサックス、チューバ、ホルン
主音から、そうでない音まで消えていく。
最終的には、アドリブでテキトーに鳴らす人、指だけで諦める人、リズムが同じだから大丈夫な打楽器な人のみの演奏になった。
「えい!!零条 おまえは何してるんだ?!」
その瞬間、演奏の途中で先生がスリッパを、零条先輩の頭に投げつけた。
- Re: 追憶と悪夢 リスカット中毒 ( No.8 )
- 日時: 2014/07/29 14:05
- 名前: 儚恋 ◆4z4yLUbQKo (ID: jyOVwInT)
「レイカ?!」
普段の零条先輩の取り巻き達が、零条先輩の方へ集まる。
そのまま零条先輩は倒れたきり、起き上がらなかった。
すすり泣く声が聞こえるなか 千賀先輩が騒ぎ出した。
「先生、何してるんですか?!」
それは体罰に値する。
と攻撃をしようとするのに対し、先生は、千賀先輩の方を掴んだ。
そのまま爪で肩を傷つけた
ガリッ…
制服が血で迸る。
「きゃ」
その千賀先輩の姿を見て、怯える生徒もいた。
大原先輩は、無表情なままくるみの目の前に落ちていた、零条先輩にあたったスリッパを拾い上げ、そばにいた優真に渡した
「投げて。先生にあてて。」
「——・・はい。」
一瞬戸惑ったような顔をしたが、小学生時代、野球も遊びでしていた優真には、先生にあてるくらい簡単だった。
ヒュンとわたしの横を回転して通り、先生にあたった。
「久那先輩、行きましょう。」
そのまま大原先輩は、千賀先輩と共に行ってしまった。
Page:1 2