社会問題小説・評論板
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- 繰り返す少女
- 日時: 2014/08/27 19:50
- 名前: 藍里四季 ◆wcVYJeVNy. (ID: IfRkr8gZ)
※注意事項※
・多少のグロ描写があります。
・ちょっと病んでます。
・自己満足です。
・クオリティ低いです。
・リストカットの話です。苦手な人はご注意を。
◆目次◆
零話 >>1
一話 >>2
- Re: リストカット ( No.1 )
- 日時: 2014/08/25 13:36
- 名前: 藍里四季 ◆wcVYJeVNy. (ID: IfRkr8gZ)
零話 リストカット
その行為は、私に全てを忘れさせてくれた。
辛い記憶も、残酷な言葉も、忘れることができた。
手首から垂れる血を見ると、全てを忘れることができる。
そう、その行為は——
リストカット。
自傷行為の一種で、刃物で手首を切る行為のこと。
腕を切るのはアームカット。
足を切るのはレグカットと呼ばれているらしい。
切る理由は人によって様々らしい。
未熟な私にはうまく言えない。
でも、誤解だけはしないでほしい。
私たちはただ、生きたいだけなのだ。
「死にたい」
そう言いながらも、心は生きたいと叫んでいる。
『危ない人』『精神病』などという人は多い。
心配する振りをしていても、心の中では見下している人のほうが多い。
乱暴な言葉を並べ立てて、『頑張れ』と背中を押し——
そのまま地獄へ突き落す人の、なんと多いことか。
何が言いたいのかというと、自傷行為を繰り返す人は、決して危ない人なんかじゃない。
ただ、生きたいだけ。
死を望みながらも、生を選んだ人間の、生きる為の行為。
それだけは、忘れないでほしい。
- Re: リストカット ( No.2 )
- 日時: 2014/08/27 19:48
- 名前: 藍里四季 ◆wcVYJeVNy. (ID: IfRkr8gZ)
一話 他人の不幸は蜜の味
「ずっと友達だよ」
そう言って笑いあう、二人の少女がいた。
——ずっとなんて、ありえない。
冷めた心を隠すように、少女はにっこり微笑んだ——
その少女は、私だった。
“ずっと”なんて存在しないことを知っていながら、その“友情”に手を伸ばす。
裏切られることを知っていながら、友情をこの胸に抱きしめた。
その結果——得たものは、傷ついた左腕と、包帯を巻いても傷が癒えない心でした。
“友達”のあの子が、私の腕を見て笑ってた。
不格好に包帯が巻かれた腕を見て笑ってた。
「——痛い」
腕じゃなくて、心が痛い。
痛い、と呟いた私を見て、あの子たちは更に笑った。
他人の不幸は蜜の味。
ふと、そんな言葉を思い出した。
裏切られ、笑われるのは初めてじゃなかった。
何度も裏切られ、腕を傷つけ、泣いてきた。
私の心は、包帯をぐるぐる巻きにしても、どんな恋をしても、どんなに楽しいことがあっても、あの事を忘れないでしょう。
決して傷が消えない、私の心。
嗚呼、馬鹿みたいだ。
今日もまた、悲劇のヒロインごっこして。
偽りの言葉を笑顔で聞いて。
死にたい、と実行する勇気もないのに呟いて。
「……全てに絶望した道化師は、舞台の途中で首を吊った」
ぐちゃぐちゃな、私の脳内。
これは、そんな“私”であって“私”じゃない人間の物語。
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