社会問題小説・評論板

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絶対学級 〜逆転する立場〜
日時: 2014/12/03 19:25
名前: 椎名 ◆PceToXXaTU (ID: Akxw/wd2)

可愛くて人気者だったあの子は、一気にクラスの標的へと変わった。
おかげで私は救われた。嬉しい。嬉しい。でも、いじめはなくならない。
終わらない「いじめ」。平気でそんなことどうしてできるの?
私は、私に問う。でも私は耳をふさいで目をそらし、口角を上げて笑う。
眠らされて、閉じ込められた本当の想いが見つけるまで


どうやら私はまだこちら側のようだ。

Re: 絶対学級 〜逆転する立場〜 ( No.1 )
日時: 2014/12/03 19:41
名前: 椎名 ◆PceToXXaTU (ID: Akxw/wd2)

「絆ちゃん、おはよう」
「志穂ちゃんおはよう。昨日はありがとう」
「いいのいいの。今までいじめてごめん。でも、これからはこっち側だからね」
「うん……」

洗脳されたかのように、私を前までいじめていた彼女たちのグループの奥にある、椅子に座る。

「じゃあ、今日からこのクラスの「お姫様」は絆ちゃん。私はもちろん指示役。さて、標的は私を泣かせたあの子にしようかなァ?」

みんなの視線が、枯れた花をいけた花瓶を置いた落書きだらけの机に目が行く。

「本人はまだ来てないけど。絆ちゃん、ちょっと立って、横に並んどいて」

言われた通りに、罪悪感にまみれて横に立つ。
また、いじめられたくないでしょ?そう言い聞かせて体を動かした。

「おっはよー。志穂、昨日は本当ごめん!」

人気者の世那ちゃん。昨日、志穂ちゃんの大事なものを壊した本人。

「お詫びに買ってきたの…」

箱の中から、メモ帳を渡す。でも、志穂ちゃんの大事なものにはかなわない。

「ありがとー、世那大好き!全然気にしてないよ」
「よかったあ〜。ねえ、それより玉座の横にどうしてこの子がたってるの?」

玉座と呼ばれる、新品の椅子に当たり前のように世那ちゃんが座る。

「……ねえ世那。当たり前のようにどうして座ってるの?」

志穂ちゃんが、世那ちゃんを睨んで引きずり落とす。

「え、なんでって……今はこのクラスのお姫様は私じゃない」
「違うよ。違う。ねえ、世那。こんなものいらないんだよ」

メモ帳を世那ちゃんに投げつけて私を見る。かすかに口パクしていた。
「座って」。そう言いたいのだろう。言われた通りに座る。

「今のお姫様は、絆ちゃんだよ。世那の国は終わったの。これからは、あんたがこのクラスのどん底」
「え……?ちょ、ちょっと。何言ってるの…」
「あたしの大切なもの壊してさ、その挙句壊れたのをそんなとこに出して自慢してるからって笑いながら言った。泣いてるのなんて気づいてなかったでしょ」
「だからそれはごめんって……」
「許すと思う?許されると思ってるなら大間違い。許す訳無いじゃん、あんたのこと」


物語は全てここから始まる。

人間は愚かだということから。


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