社会問題小説・評論板
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- 貴方へ、リグレットメッセージ。
- 日時: 2015/01/19 18:52
- 名前: 椎名 ◆PceToXXaTU (ID: mPXf4xfD)
私が昔いじめられてた時
あなたは私をかばって、私は標的から外された。
あの日から、私は一緒にいじめさせられるか、見て見ぬふりをしてしまっていた。
あなたはきっと、今も空の上で私を憎んでいるでしょう。
あなたはきっと、復讐したくて仕方がないでしょう。
ごめんなさいって、必死に心から謝っても許されないことはわかってるよ。
でもね、私も怖かったの。
貴方みたいには庇えない。人を守ることができない弱い人なの。
言い訳だって思われてもいい。
都合いいって思ってもいいの。
私はそういう人だから…。
もういない貴方
優しいかった貴方
私に光を教えてくれて
夢を与えてくれて。
希望の道を開いてくれた。
貴方が大好きです。あなたは嫌いでも、私はあなたが好きです。
許されないとはわかってるけど
せめてこのリグレットメッセージを聞いてください。
【柏木 結衣ちゃんへ】
- Re: 貴方へ、リグレットメッセージ。 ( No.1 )
- 日時: 2015/01/29 21:51
- 名前: 椎名 ◆PceToXXaTU (ID: 0vpgU5W6)
「いたっ…」
私のクラスでは、至って普通の光景。
そう、私を標的にして、私を好き放題乱暴に扱うのだ。
「これは教育。母親や父親が子供の悪いところを懸命に訂正しようとするのと何も変わらない。クラスに悪い子がいたら、その子を正すのがクラスメイトよねぇ?」
あの子の口癖。クラス全員が逆らえない威厳を持つ、王女様。
いや、実際には平凡な女子中学生なんだけど、元お嬢様で権力もそこそこある。
とても完璧な子なのに、性格はダメで気に食わない子はすぐにこうなる。
私は自分の鞄とその子の鞄を間違えて持って帰ってしまい、そのバッグに水をこぼしてしまったからこうなっている。
「ねぇ、今日はどんなことをして正して欲しい?」
あの子は無邪気に笑いながら私の手を踏みつけた。
「……解放すれば正されます。こんなの正すんじゃない、いじめです」
私はできる限り弱気にならず、強気で歯向かう。
だって私にはそのくらいしか抵抗できないから。
でもね、私はそれでも解放されることはない。わかってるのに、なんでだろうね。
口が勝手に動くの。
「貴方みたいな人に、クラスを支配されてはクラスが壊滅するのは当たり前じゃないですか」
全員うつむいているのに、彼女だけは私を黙ってゴミを見るような目で見下している。
「クラスに悪い子がいたら壊滅するのは当たり前でしょ。全くさ、あたしの鞄汚したくせによく口答えするわね」
「…悪い子っていうのは私のことでしょうか?」
「あなた以外に誰がいるのよ。このクラスの支配は確かにあたしがしてるけど、おかげで悪い子には罪が与えられてるでしょ」
「…これが罪を与える行為ですか。ではあなたにも罪が必要なのでは?」
心の中は、本当は恐怖感に襲われている。
手が、更に踏みにじられる。
「…ねえ、私はクラスを支配しているのよ。支配者を咎める者がいてはならないわ。それも悪い子が…。悪い子がクラスを壊滅させるのに、偉そうにしちゃって」
右手を両足で踏まれ、体重をかけたままジャンプされたり、思い切り踏みつけるようにされながら憎たらしそうに言葉を吐かれる。
「…イライラするのよ、見てて。こんな悪い子はもういらないよね。ねえ、さっさと出てってよ」
壁に向かって蹴られた瞬間、上履きの跡が赤く付いた右手が目に入る。
フラッと立ち上がりながら、黙って教室を出た。
「……消え失せなさい、風鈴 小羽(ふうりん こはね)」
最後に聴いた言葉はそんな、残酷な言葉で。
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