社会問題小説・評論板

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仮面の私は傍観者。
日時: 2015/10/28 14:48
名前: 恋恋 (ID: d4ff9UDO)

いじめで一番得するのって、誰だと思う?

これ、あたしの持論なんだけどさ。

傍観者だと思うのよ。

いじめを楽しめる、多少立場が悪くなっても大抵いじめに巻き込まれない、いじめがバレた時言い分けできる。

もう三点揃ったなんのセット?ってね。

ねえ、あなたは【いじめっ子】?【傍観者】?【いじめられっ子】?

それとも、【ヒーロー】?

_______________________


character

【傍観者組】
十六夜 御代 _miyo izayoi_ ♀

五十嵐 千莉 _senri igarasih_ ♀

鷹羽 悠 _haru takabane_ ♂


【いじめっ子組】
拓良 小夜 _sayo thakura_ ♀

鷹羽 晴海 _harumi takabane_ ♀

笹野 陽陰 _hikage sasano_ ♀

【いじめられっ子側】

拓良 花凛 _karin takura_ ♀

【ヒーロー側】
今泉 翼 _thubasa imaizumi_ ♂

六羽 日向 _hinata roppa_ ♀

一話【十六夜御代という人間】 ( No.1 )
日時: 2015/10/31 11:30
名前: 恋恋 (ID: d4ff9UDO)

あたしの教室では、『いじめ』がある。

いじめなんて巫山戯てだとか憎いだとかいろいろだけどさ、あたしの教室のいじめはかなあーり、酷いと思うんだよね。

いじめられてる子は拓良花凛。黒髪ボブの、普通に可愛い子。いじめっ子組のリーダーは拓良小夜。面白いことに双子なのよねー。
ああ、あたし?あたしは十六夜御代。結構いい名前だと思ってるよ。

あたしのポジションは所謂【傍観者】。

前も言ったけど本当いいポジションだよ。
あ、でもそれが叶うのはあたしだから。

自慢じゃない、と言っても結局自慢になるけれど。

あたしは成績優秀、運動神経も良し、顔もそこら辺のアイドルには負けないくらい。周りからの認識は『いじめに荷担しないウザい奴』ではなく、『クールで近寄りがたい子』となるわけだ。

「だから、なんでさっさと翼先輩と別れないの!?」

ああ、始まった。

拓良花凛がいじめられるのは顔が平均だとか鈍臭いとか以外にもう一つあるんだよね。

今泉翼。いじめで言う【ヒーロー組】、かな?

成績優秀、運動神経抜群、容姿美端の才色兼備。性格も正義感が強いというまさにヒーロー。

拓良花凛はそんな彼と現在も付き合っているんだよ。

なんで二人が付き合っているのかはわからないが、花凛は何をされても今泉と別れないのだ。

今日も始まる恒例のリンチを、ニンマリと笑いながら私は眺めていた。

二話【五十嵐千莉という人間】 ( No.2 )
日時: 2015/10/31 19:43
名前: 恋恋 (ID: d4ff9UDO)

「みっよりーんっ!」

昼休みの鐘が鳴り、さて、食べるか。と弁当を取り出そうとしたところ。

後ろからむにゅうっ、と抱きつかれ、抱きついた犯人の豊満な胸元が押し付けられる。…悔しい。

「はいはい、なんですか、千莉様。」
「にゅうー!もうっ!もっとやさしいぃく、してほしいにゃ〜!」

呆れたような目で見るも、それが当たり前のようににぱ、と笑う同じく【傍観者】の五十嵐千莉。

彼女は見ての通りのぶりっ子だ。くるくるの天パのツインテールの赤茶髪にくりっとした二重の黒瞳が可愛らしい美少女。その見た目からは想像できないくらい腹黒で毒舌だ。

彼女は自分のぶりっ子を『病気』と呼んでいるんだよね。何故ならそれは彼女が望んだものではないからね。

まあ、そのことについては、また後日話すわ。

「はんへ、ふぃにょにんっ!はりゅりゅんが呼んへひゃひょう!」

千莉の柔らかい、ぷにっとしたほっぺをいじっていると千莉が何かを話す。ん、辛うじてだけど「あのね、みよりんっ!はるるんが呼んでたよう!」かね?

あ、はるるんだとまるで女のようだけど一応男。彼、いや、鷹羽悠も【傍観者】。女々しい奴だよ。ビビリだし。

「悠が?んじゃ言ってくるわ。千莉も来る?」

ぱっ、とむにむにほっぺを名残惜しく離す。
千莉はこういう性格だから、敵が多い。教室に残せばなにがあるかわからない。

心配げな表情で見つめると。

「みよりん、私が小夜如きにしてやられると思う?」

ね、大丈夫でしょ。とニコ、と笑う千莉。側から見れば天使の微笑みだが、その笑顔を向けられた私には、その微笑みが悪魔にしか見えなかった。


…千莉、マジ怖いッス。

Re: 仮面の私は傍観者。 ( No.3 )
日時: 2015/11/01 10:55
名前: 恋恋 (ID: d4ff9UDO)

「悠〜、来…どっわあ!」

無気力に手を振ろうとしたところ、どん、と衝撃が走り女子らしからぬ声を上げてしまう。やれやれ、誰だ誰だ。

「ぅあ、っ、ごめんな、ざい!っうぐ、ふ、うああああん!」

ぶつかったのは拓良花凛だった。しかし拓良__いや、いじめの主犯の方と被るから次からは花凛と呼ぼう__は打ち所が悪かったか知らんが大声を上げて泣き出した。

ちょっと!なんか私が泣かしたみたいじゃんか!

心のなかでさけぶがそれを言ったりしたらもっと泣きそうだ。

オロオロとしていると、廊下の曲がり角に見知った青い髪を見つけた。

「ちょっと来い!」
「おわ、見て見ぬふりしようと思った俺の努力を無駄にしやがって!」


保留


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