社会問題小説・評論板

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先生と生徒。〜先生いじめ〜
日時: 2016/08/13 11:08
名前: エミリ (ID: vehLH22f)

エミリです。

オリジナルキャラクター等の募集は致しません。
投稿されても無視します。
荒らしはやめてください。

〈主な登場人物〉

加藤 瑞希 Katou Mizuki 女 (14) 中学校3-2
クラスのいじめの元ターゲット。本来は明るい普通の中学生。

鳳 蓮華  Ootori Renge 女 (14) 中学校3-2
瑞希の親友。家は相当な金持ちで、クラスの地位も上。

鈴原 純  Suzuhara Jun 男 (15) 中学校3-2
いじめには関わりたくない。クラスの人気者。

安東 和樹 Ando Kazuki 男 (14) 中学校3-2
純の親友。頭がいい。落ち着いた性格。

石川 遥香 Isikawa Haruka 女 (15) 中学校3-2
クラスの権力者。気に入らない者は潰す。

阿澄 渚 Asumi nagisa/黒川 藍 Kurokawa Ai
遥香の取り巻き。スマホ片手に写真を撮りまくる。

天崎 凜華 Amazaki Rinka 女 (27) 中学校3-2担任
美人で、少々ぶりっこ? 男子に優しい面がよく見られる。数学担当。

Re: 先生と生徒。 ( No.1 )
日時: 2015/12/12 11:39
名前: エミリ (ID: vehLH22f)

1話【いじめの発端】

チャイムが鳴り、その日最後の授業が終わると、帰りのホームルームの為にとルーム長、加藤瑞希が立ち上がる。いつもなら、誰かが足を引っかけようとするのだが、今日は違う。
「そ、それでは、帰りのホームルームを始めます」
いつもなら、すかさずリーダー格の石川遥香の取り巻き、阿澄渚や黒川藍が挙手する。しかし、そっちも違う。なんか変だな、と思いながらも、話を進めていく。帰りのホームルームは無事に終了した。
直後、遥香が大声で、
「今クラスで一番嫌いな奴は誰でしょうか?」
と言った。このために皆黙っていたのか、よってたかって私をいじめるために。
しかし、口々に女子生徒たちは、瑞希とは別人の名前を口にした。
「ウチは天崎凜華」
「あ、私も」
「おい、凜華先生をバカにすんなよ。蓮華の件はやりすぎだと思うけど」
天崎凜華は、担任教師、田中が産休をとったためにこの学校に来た教師だ。髪が長く、小顔で、目がきれいで、唇もぷるぷる、メイクのセンスも抜群、と見た目は良い教師だ。男子にも人気がある。しかし、先週の授業で、女子はその天崎凜華の本性を決めつけてしまった。

「こんにちは〜! 3年2組担任の、天崎凜華でーす。気軽に凜華先生って呼んでね」
まるで幼稚園教諭の自己紹介のようで、まず遥香がため息をついた。
「じゃあ、数学やろうか! 問1を答えてくれるのは…」
今日はいきなり問題だ。昨日の授業で問題をやる暇がなかったから、である。天崎は男子を当てた。難問の時、天崎は男子ではなく女子を当てた。その頃、まだ疑問はなかった。しかし、それからも天崎は、簡単な問題を男子、難しい問題を女子に当てた。
この難問のうち一つが、お嬢様の鳳蓮華に当たった。蓮華はクラスの人気者女子だ。しかし、お嬢様だからと言って頭がいいわけではない。答えられなかった蓮華は、泣いてしまった。親友だった瑞希は、
「なんでこんなことするの! 超難問じゃない!」
と激怒した。いじめられていた瑞希だが、その言葉はクラスの女子全員が共感した。
「そうよ、天崎の奴、美人だからって」
「蓮華ちゃんが可哀想」
天崎は、その日以来女子に嫌われるようになったのだ。

「じゃあ、天崎を懲らしめてやりましょ。賛成の人、挙手」
賛成は、蓮華と瑞希を除いた女子全員。あとは、男子だ。
「賛成多数で可決」
藍が言った。

Re: 先生と生徒。 ( No.2 )
日時: 2016/08/13 11:11
名前: エミリ (ID: vehLH22f)

2話 【いじめの始まり】

さて、天崎はそのことを知らぬまま、翌日の授業にやって来た。
「皆おはよー! じゃあ授業始めるよ、最初は、先生が担当の数学だぁー」
しいんと静まり返る。まあ、これはいつものことなので、天崎は授業に入った。
「じゃあ、この問題解いてくれる人はー、じゃあ石川さん」
ガタン。挙手した遥香が、返事もせずに立ち上がる。
「…単刀直入に申し上げます、天崎凜華さん」
なーに? というにこにこ顔の天崎。その顔は、遥香の言葉により、一瞬で崩れた。

「天崎凜華。てめえ、調子乗って贔屓ひいきしてんじゃねーよ」

「…え?」
「うちら、みーんなあんたのこと嫌いなんだ。数学は田中の方が教えんの上手いし」
「石川さん。そういう、人が嫌がることを言っちゃダメなんだよ。わかる?」
そう言う天崎は、小刻みに震えている。
「はあ? 人を嫌な気分にしてるのはあんたでしょ?」
そうだそうだと、多くの人がヤジを飛ばす。
「知ってた? あんたのせいで鳳さん、泣いたんだ」
そう言ったのは渚。いつもは友達思いではなく、自分の地位が低くなるならいじめるようなこの渚が庇う理由は、お金持ちであるからだろう。
「そう、なの?」
え…? 知らなかったの?
瑞希は驚いた。そうだ。瑞希たちが気付かなかっただけで、蓮華が泣いているとき、天崎は職員室に居たのだ。
しかも、その後目が赤くなっていた蓮華に声をかけようともせず、一週間たっても、しおれたようすの蓮華を気にもかけなかった。昨日男子同士がけんかして、負けた男子、原田の目が泣いて赤くなっていたのには気付いたのに。
なんで? なんで?
ふつふつと怒りがわいてきた。
「知らなかったわけ? 教師失格じゃん」
「原田のことは、自分から首突っ込んだくせに」
「っ! ごめんね、ごめんね鳳さ…」

「謝る資格もねーよ、天崎凜華…贔屓教師」


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