社会問題小説・評論板
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- リンネ
- 日時: 2016/06/22 22:48
- 名前: 林檎 (ID: JEeSibFs)
初めまして、初カキコです。駄文ですが読んでいただけると幸いです。いじめの話です。江美とすずねの関係には秘密があります
0日目
私、山田すずねは4年ぶりに東京に戻ってきた。私は今高2だ、編入試験はもう済ませた。今日から楽しい日になるといいな。
挨拶を終え席につく。問題ないはず、可愛い自信もあるし彼氏も友達も時間の問題だろう。
「こんにちは。これからよろしく」
隣の女子はずっと音楽を聴いていた。よく見ると整った顔をしているがとっつきにくそうである。
「何聞いてるの?名前教えて」彼女は一瞬驚いたような顔をした
「川上 江美」
別に仲良くなりたいってほどじゃないからほかの子にも声をかけよう。心の中で江美を切り捨てた。
しばらくして江美のところにイケ面な男子たちが5人来た。しずかちゃんポジってわけか。私の中に嫉妬や疑念などマイナスな感情が来た。しかし前言撤回、こいつ利用価値あるかも。私は一人の男の子が気になった。イケ面の中でもひときわオーラを放つ少年がいたのだ。彼は江美と一緒に笑っている。私は彼は誰なのか、一緒に話している女子に訊いた。
「全国模試上位の常連でモデルにスカウトされることも少なくないみたい、すごく魅力的だよね。あっ、有馬 涼くんっていうの。性格はあまりよくないらしいけど、そこも魅力的だよね、なんか」好み直球かも、やばい。私は彼をどうやって落とすか考えていた
「でも川上さんの彼氏みたい。川上さんいつも行事欠席するし性格もよくないし皆から遅刻ばっかで嫌われてるのにね」
やっぱりあのこそうなんだ。
「川上ハーレムがおきてるのはね。あの中のあすかくんってこが理事長の息子で親が仲良し同士くっつけたみたい」
「えーずるーい。信じられない。」
そこで私は気づいた、今まで笑っていた川上たちが全員こっちを冷たい目で見ていたのだ。私は顔面蒼白を実況して見せたわけだ
「今江美の悪口言っただろ」
有馬の口調は冷たいながらも自信に満ちていた。この人に性格以外の欠点はあるんだろうか。
「私、そんなこと言ってないよ」
クラスに緊張した雰囲気が張り詰めるのがわかった。
「言ったくせに。私許さないから。処刑ね」
クラスメイトたちが同情の視線を投げかけている。こんな経験は初めてだ。あちこちから、女帝を怒らせた大変だと言う声が聞こえてきた
- Re: リンネ ( No.1 )
- 日時: 2016/06/18 22:46
- 名前: 林檎 (ID: te9LMWl4)
1日目
私は昨日の一軒もあって学校に行くのが憂鬱だった。しかしついてしまったものは仕方がない。
「おはよう」
しかし、皆無視してくる。
あまりの仕打ちに涙がでそうになった。
邪魔と言われ、押された背中。思いっきりずっこける。そこを動画にとられたらしい。あまりの惨めさにやめてとつぶやく。
「江美ちゃんが爆笑しそうなくらい間抜けだったよね、うけるー」
そして小指を思いっきり踏まれる。
「いったい」
顔を思いっきり平手打ちされたり体をけられたりして、鼻血を出した。何この人たち女子にこんな仕打ちってないんじゃないの。一瞬頭が真っ白になった。体がぼろぼろ、こんなはずじゃなかったのに。
いじめが終わってしばらくして川上は来た。
五人のうち有馬のほかに、異様にかわいい女子っぽい顔をしたあすかときつめで中性的な光君と有馬の親友らしい運動神経抜群で彫が深いのがいつき君、眼鏡をかけているのが秀樹くんらしい。皮肉なことに最初に覚えてしまった。
体育の時間着替えていて川上が早々にいなくなったときにクラスの女子たちが来た。いじめられるのかとなってびくっとなってしまったが違った。
「すずねちゃん大丈夫?先生には相談しないほうがいいよ。あすかくんの親が学校の権力者だから。」
「警察もどうだろう。有馬君のお父さん刑事局長だから」
私は泣き出してしまっていた。クラスの女子たちが肩を抱いてくれる。
「川上さん最低だよね、自分だけ高みの見物だなんて」
「すずねちゃんがかわいいから嫉妬したとか」
違う、あの殺意はそんなもんじゃない
「川上さんって女子と仲良くするきまったくないよね」
川上の悪口を言っていたら少しすっきりした。
家に帰ったらあざはないのにお風呂に入ったらしみた。お父さんやお母さんにはこんなこと絶対にいえないや。私は鼻が曲がってないか確認した後、静かにかみそりを取り出して手首を切った。
- Re: リンネ ( No.2 )
- 日時: 2016/06/19 12:47
- 名前: 林檎 (ID: te9LMWl4)
2日目
皆男女問わず有馬がいないところでは優しくしてくれた。
今日は偶然にも朝の席替えがあった。そして奇遇にも不幸は起こった。また隣の席が川上だったのだ、ため息をついた
「何ため息ついてんだよ」
有馬が低くつぶやいた。私は心の中で逆に喜ぶ人がいるのかと言ったがもれていたらしい。有馬は露骨に目が据わった。
「山田さんは何も変わらないんだね」川上がなぜかとても悲しそうにつぶやいた。
正午になった、私は絡まれないよう願いながらお弁当を食べていた。しかしその願いは通じなかった。
「そんなに江美ちゃんの隣がいやなら便所ででも食べればいいのに」あすかくんが意地悪くつぶやくと、一同が笑った。肯定的にでもとらえたのだろう。私は無視した。川上が露骨に不快そうにした。川上はうつろに笑うと、私のお弁当を取り上げ大またで便所に向かった。「返して」私はなるべく無感情に言った。それが思いのほか受けたらしいがどうでもいい。そして彼女は包みごと便器に突っ込んだ。川上はサディスティックに微笑むと取り巻きのところに戻った。私はしばらく泣いた。せっかくお母さんが毎日バランス考えて作ってくれていたのに。だがもう負けない、明日からは購買で買えばいいんだ。
そして私はよせばいいのに戻ると川上から机を離す。6人とも露骨に不快そうにした。有馬君が私の前髪をつかんで自分と視線を合わせる。いたい、髪の毛が何本か抜けただろう。
「お前江美の気持ち考えたことあんの?」
私は自分がしたことを棚にあげていて面白いなと思い嘲笑をこらえた。
「何笑ってんだよ。気持ち悪い」
有馬は不愉快そうに舌打ちし、私の頭を思いいっきり机にたたきつけた。いたい、たんこぶくらいはできただろう。
川上はと言うと
「豚がiphoneもってて意味あんの?かわいそうだから救済してあげる」と言って私の携帯をベランダから投げ捨てた。
こんな学校転校してこなきゃよかった。私はお母さんにする言い訳を考えた。口の中に血の味がした。ぼやける視界の中私は帰りの電車に乗った。
「おかえりすずね。学校は楽しい?友達はできた?」
「最高に楽しいよ。皆親しみやすい子ばかりでいいクラスだよ。今日もお弁当おいしかった。ありがとう。でも、購買の焼きそばパンが気に入ってさ、しばらくそれ買うからいいよ」
「そう、いい学校のようね。よかった。すずねは可愛いからすぐにでも彼氏ができるわよ」
私は照れたような笑顔を選んだ。
「そういえばねお母さん、私携帯なくしちゃって、本当にごめんなさい」
「あら。わかったわ、そのうちどうにかしましょう」
「本当にごめんね」
部屋に入ると一日のつらさが出てきて涙があふれた。涙はいつまでも止まらなかった。涙はいつしか私の心の傷を癒す薬となっていた。明日も負けないぞ。絶対にこんなことお母さんにいえないや
- Re: リンネ ( No.3 )
- 日時: 2016/06/19 13:12
- 名前: 林檎 (ID: te9LMWl4)
3日目
朝きたら上履きが靴箱から取れなくなっていた。あきらめてスリッパで教室に行く
川上の心の荒れようもあってか、私の机のなかのノートや辞書がなくなっていた。かわりに生ごみなどが机の中に入っていた。私はいやな予感がしてトイレに行く。案の定そこには私のノートがあった。ああ、変えるしかないな。
私は答えていないふりをして机の中からごみを出す。そして濡れ雑巾で拭くときれいになった。女子たちが心配そうに私を見ていた。購買に昼食を買いに行く。川上は露骨に面白くもなんともなさそうな顔をしていた。私は勝ったと、心の中でガッツポーズをした。
私はさらに対抗策を考えた。先生に言うのはエスカレートするだけかもしれない。しかし警察はどうだろう。いや、必ず親にはばれるに違いない。だが、日記をつけておくのはいいかもしれない。証拠の写真も撮って。
今日もまた体育の授業だ。クラスの女子たちが話しかけてくる。
「すずねちゃん、危険だからあいつらに露骨に対抗しないほうがいいよ。たとえば机はなしたりとか、あいつおかしいから。させたいようにさせとけばそのうち飽きるかもしれないし。わたしたちすずねが傷つくのもう見てたくないの」
確かに最近の私はやり返しあいになっていたところがあった。その結果はどうだろう、携帯が壊された。
そして、体育の授業になった。二人組みで組むことになったとき誰も私を入れてくれるものはいなかった。仕方ないだろう。しかし意外なことにあふれた女子がもう独りいた。川上だ、川上はとても弱弱しく下を向いてうなだれていた。
「川上さん、一緒に組もうよ」
私はなるべく怒らせないように穏やかに話しかけた
「いいの?」
彼女は驚いたように言った。その口調はただのか弱い女の子だった。私はこれからは悪意を悪意でかえす方向からは脱しようと思った。
いじめられさえしなればいいのだ。名づけて北風と太陽作戦だ
- Re: リンネ ( No.4 )
- 日時: 2016/06/24 18:26
- 名前: 林檎 (ID: te9LMWl4)
4日目 1
学校に行く途中にsnsで川上を探すと簡単に見つかった。取り巻きと遊ぶたびに厳選された笑顔の写真と一緒にupしているのにぜんぜんいいねが来ない哀れな人間。その根底には私をうらやめ、可愛いと言え、かまえなど負の感情が渦巻いているのが見て取れた。ゲームひとつやるにしても人の評価を望んでいるのに返されない惨めな道化師だった。
学校に着くと川上に挨拶をする。周りが困惑する中川上は無視をした。私はやめておけばいいのにさらに話しかける。
「川上さんって可愛いよね。髪さらさら、シャンプー何使ってるの?唇潤ってていいな。グロス?」
川上はしばらく無言で黙っていた、表情は硬く喜んでいるようには見えない。
「お前。私じゃなくて男に媚売りたいだけだろ。可愛いからって調子ノンなよ。世の中の男が皆お前のこと好きになるなんてねーからな。都合のいいときだけ媚売りやがって。ふざけんじゃねーよ」
川上は私の胸倉をつかんで低くつぶやいた。その口調はどこか自分に言い聞かせているような口調だった。
ほめられて気分悪くするやつなんているんだ、ああこいつの場合闇の心なのか。
川上は逆上して目を大きく見開き、私の髪を引っ張る。
「てめえが裏で私の悪口言ってることしらねーとでも思ってんのか。よかったなあ、私なんかより友達がたくさんいて。おい、はさみかカッターもってこい」
「やめてよ!」
私は思いっきり川上を突き飛ばすが、体格差で川上は少しよろめいただけだった。
「ふざけんな。いつもいつもお前ばかりいい思いしやがって」
川上が私の髪の毛をさらに強く引っ張る。痛い。そのうち有馬がはさみを差し出し、川上はそれを受け取ると私の髪を雑に切った。髪がはらはらと落ちる。私はかっとなってつかみかかった。
「やんのかてめえ、目玉抉り出してやる」
川上が私の頭皮をがりがりと引っかく、短くされた髪を引っ張ると鼻をける。いたい、私は鼻血を出した。川上は暴力的な笑顔を浮かべ右手を振り上げた。
「やめろよ!」
私の隣の席の島田君がその手をつかんだ。
「離しなさいよ」
「いやだ、離したら絶対山田さんのこと殴るだろ」
川上は露骨に不快そうにした。
「処刑ね」
島田君は川上から引き剥がされて、とりまきに殴ったりけられたりする。
「やめて。やめてお願い」
気づいたら私は泣いていた。
それからはよく覚えていないが私たちは保健室で寝ていた。どうやら川上に北風と太陽作戦は効かなかったらしい。
「島田君はどうして私を助けてくれたの?」
島田君は笑って答えない。
「強いて言うなら、俺も昔あすかとかおるにいじめられたことあるんだ。川上は昔俺のこと好きだったから」
島田君は高身長でバスケ部で顔もかっこよく、有馬たちがいなければトップクラスの成績だ。川上がほれても問題ないかもしれない。
「付き合えばよかったのに。川上さん可愛いじゃん」
「顔じゃなくて性格。何あの性格、悪すぎだろ。」
露骨に不愉快そうな表情をしてはき捨てるように言う。その表情が面白くて私は思わず噴出した
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