社会問題小説・評論板

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白と黒の世界
日時: 2016/07/06 19:48
名前: 藍 (ID: LIwDSqUz)

私の世界に、色はない。

Re: 白と黒の世界 ( No.2 )
日時: 2016/07/07 07:32
名前: ケラー ◆bXRF026tgA (ID: otheHgZZ)

虐待系…?かな…?

Re: 白と黒の世界 ( No.3 )
日時: 2016/07/07 12:29
名前: 藍 (ID: LIwDSqUz)

ケラーさん。

虐待系、ではありません。
読んで頂ければ、わかります。
因みに、限りなく、実話です。

Re: 白と黒の世界 ( No.4 )
日時: 2016/07/07 12:41
名前: 藍 (ID: LIwDSqUz)

第一幕    白と黒


新緑が深まり、暖かい気候になりはじめた、春。
5月。最も過ごしづらい季節が、またやってきた。

17歳、春のうららかな午後。
私は、高校2年生になった。

学生生活は、好きではない。
意味のあるのかないのかわからない勉強を毎日し続ける。
テストで、その学力を試される。
高校に進学も、私の意思はどこにもなかった、ような気がする。
でも、他にしたい事があるわけでもない。
ただ、「なんとなく」私は、高校生に、なった。

横目で、同級生達と他愛も意味もない会話を繰り広げるクラスメイトを、半ば、斜に構えて見る私。
でも、それに憧れたりもする。
実に滑稽だ。
会話を楽しむ彼女達は、少なくとも、お互いを必要としあっている。
友達がたくさんいた方が、異性受けもいいだろう。
私も、そんなキラキラした仲間に入りたい。
と、思うのと同時に、何て意味のない空虚な間柄だろう、と、失望したりもする。

私の考えは、両極端。
好きか嫌いか、それだけしかない。
なんとなく、では一緒にいられない。
正に、白か、黒なのだ。

Re: 白と黒の世界 ( No.5 )
日時: 2016/07/07 19:14
名前: 藍 (ID: LIwDSqUz)

人とうまく付き合える人に、憧れる。
そうしようとすればする程、深みにはまって結局、孤独になってしまうのが、私だ。
一人は嫌いじゃない。
けれど、好きでもない。
完全に孤独になってしまうと、寂しさに押し潰されそうになる。
存在価値が、ないのではないかと、思う程に。
そんな事を朧げに考えながら、ふと窓の外に目をやると、校庭に、春を謳歌するかの如くの、深緑深まった木々たちが、ざわついていた。


「美晴、お弁当食べよ!」
その中でも、こんな変わり者の私と仲良くしてくれる、貴重な友人が、昼の誘いにきた。
「そだねー、どこで食べる?」
「校庭は?あ、教室から窓眺めながらにする?今日、風強そうだし」
「うん、いいよ」
私達は、適当な席に座り、机を向かい合わせて弁当を広げる。
昨年まで、お昼休みは、私にとっては地獄だった。
特段仲の良い子がいたわけでもなく、なんとなく一緒のグループになった子達からは、3ヶ月程で、見事に外された。
私は、孤独を味わう羽目になった。
一人でもいいか、と思えたのは、最初の一月だけだった。

Re: 白と黒の世界 ( No.6 )
日時: 2016/07/08 18:12
名前: 藍 (ID: LIwDSqUz)

段々と孤独を感じ、自分の居場所は無くなっていく感覚に陥った。
いつも、一人。
友人と呼べる人は、同じクラスには、誰一人いない、とすら感じた。
虚無感、空虚、絶望……
学校に行くのが嫌になった。
アイツは暗い、アイツは変わり者、そう、陰で噂されているようで。
そんなのは関係ない、と、思える程、私は強くはなかった。
誰かには必要とされていたい。
話す人が、欲しい。
他愛のない、意味のない会話でいい。
だれかに、見て欲しかった。

そんな時、声をかけてくれたのが、今の親友、真琴だった。
真琴は同じクラスでもあまり派手ではないが、そこそこ明るくて、人付き合いも上手にこなす子だ。
私じゃなくても、友達はたくさんいるのに、何故か私達は、仲良くなった。
話が合うのはもちろん、一緒に行動をしても、何の気遣いもなく、楽な存在だ。
彼女には、本当に、出会えて良かったと心から思っている。
お陰で私は、不登校にはならずに済んだ。
「美晴さあ、現国何点だった?」
「56点…」
「なあんだ、あたしと変わらないじゃん。現国は美晴得意だから、教えてもらおーと思ってたのに」
「今回は、あんまり勉強しなかったんだよね。あたし、熱出て寝込んでてさぁ」
「そなんだぁ、大丈夫?風邪?」
「うん、そうらしいよ」
「ナントカは風邪引かないって言うのにねぇ」
「…それ、どうゆう意味よ?」
「ごめんごめん。ね、帰り、マック寄らない?」
「いーねー、賛成!」
こんな、お昼休みの他愛ない会話も、真琴となら楽しい。


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