社会問題小説・評論板

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全ては私の思い通り。
日時: 2016/07/12 16:52
名前: 飴色 (ID: l8Wvg9Qa)

飴色です。
こちらの小説は、単刀直入に申し上げますといじめの描写がたびたび出てまいります。
私の経験もふまえ、今誰かをいじめている人に向けたメッセージでもあります。
表現の仕方が不快に感じた場合は、遠慮なく仰ってください。

今現在、いじめを受けている状況の方には大変失礼な小説となりますが、是非一度目を通していただけると幸いです。

そして改めて、いじめについてしっかりと理解を深めていただければと思います。

Re: 全ては私の思い通り。 ( No.1 )
日時: 2016/07/12 17:06
名前: 飴色 (ID: l8Wvg9Qa)

全ては私の思い通り。

それは当たり前のことだと思う。

だって私は女王様。

そんな私に、逆らうなんて阿呆極まりない。

自分を守りたいなら、率先して私に従いなさい。


***

私は鈴村このか。中学3年、受験生。
もう3年生ともなると、かなり成績を重視しなければならない。私が目指している高校は私立の名門校。頑張って受かりたいと思っている。

「このか、はい。これ」
「あら、亜美。いつもありがとう」
「いえいえー!このかの為だもん、全然いいよ!」

亜美。自称、私の親友。
実際はこいつのことを親友だなんて思ったことないけど、なんだか勘違いされている。まあ、このクラスで私に対してこんな馴れ馴れしくできるのなんて亜美くらいだから仕方ないのかもだけど。
そんな亜美は、私の召使い。いつもこうして、宿題をやらせている。頼めばなんでもやるものだから、楽しくてやめられない。

「ていうかさ、見てよ佐々木の机」

亜美の言う通り佐々木花という女子生徒の席に目を向けると、6人くらいの女子がカッターやらペンやらで落書きをしていた。

「いつからだっけ、佐々木がこのかの玩具になったの」
「……ちょっと行ってくるわ」
「あっちょ、このか?」

亜美の言葉を無視して、私は佐々木花の席に向かった。

Re: 全ては私の思い通り。 ( No.2 )
日時: 2016/07/12 17:15
名前: 飴色 (ID: l8Wvg9Qa)

「みんな、何してるの?」

私が優しく佐々木の机に落書きしていた連中に声をかけると、全員が落書きをやめ、こちらを向いた。

「あ、このか様!」
「おはようございます!!」
「おはよう。ねえ、何してるの?」

連中は一気に顔を青ざめさせ、

「あ…佐々木の机に、ちょっと…」
「こ、このか様、昨日佐々木のこと気に入らないって仰ってたから…」
「?別に悪いことじゃないから安心して。よくやってくれてるじゃない」

私がそう微笑みかけると、ホッとしたのか間抜けな顔をして連中は続ける。

「それで、どうですか、これ!」

机には、佐々木への罵詈雑言が書き殴られていた。

「すごくいい!流石、みんなは色々やってくれるわね」
「えへへ…。あっ佐々木」

クラス中かしーんとなる。私はドアに立ち尽くす佐々木の元に近寄った。

Re: 全ては私の思い通り。 ( No.3 )
日時: 2016/07/12 17:22
名前: 飴色 (ID: l8Wvg9Qa)

「おはよう、佐々木」
「このかさん…おはようございま」
「は?」

いつの間にか側に来ていた亜美が、佐々木を突き飛ばした。

「な、なんですか…」
「あんたいつになったらその呼び方直せるわけ?このかには、様をつけるのが普通でしょ」
「やめて、亜美」

私は静かに彼女を制した。

「別に呼び方なんてどうでもいいけど、まあ、確かに気に入らないかもしれないわ」
「このか…!!ほら、謝れよ!!」

亜美が勢いよく佐々木を蹴飛ばす。
私はそれを横目にあくびをしながら、

「みんなも、私の気持ち分かってくれないかなあ」

クラスの奴らが一斉に佐々木に暴力を振りにかかった。
中には、頭を床に押しつける女子や、箒で背中を殴る女子もいた。

これが、この日常が楽しすぎて、やめられない。


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