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社会問題小説・評論板
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- さがしもの
- 日時: 2016/12/01 17:20
- 名前: 塩水 (ID: l8Wvg9Qa)
私のさがしものは、なんだろう
- Re: さがしもの ( No.1 )
- 日時: 2016/12/01 17:23
- 名前: 塩水 (ID: l8Wvg9Qa)
幼い頃からそうだった。
私はなんでもできる完璧な子で
いつも羨ましがれて
なに一つ不自由のない素晴らしい生活を
おくっていた。はずだった。
でもいつからか気にし始めたの
私の望むものはなんだろうって
そしてある日気付いたの
世界の美しさに
- Re: さがしもの ( No.2 )
- 日時: 2016/12/01 17:32
- 名前: 塩水 (ID: l8Wvg9Qa)
「──じゃあ先週のテスト返しまーす。1位は片岡美波さん!」
わあぁっと歓声が上がり、クラスメートの視線が一気に集まる。私はそれに照れるフリをしながら微笑み、教卓に歩む。
「本当に片岡さんは優秀です。みんなも見習うようにね」
渡されたテスト用紙には、力強く100点の文字が書かれていた。
「ホント美波ちゃんスゴい!」
「どんな勉強法してるの?憧れる〜」
「片岡、なんか言ってくれよー!」
クラスメートの相も変わらぬお世辞には心底ウンザリするが、その感情を押し殺し更に笑顔を作る。
「勉強法なんて、大したことしてないよ。でも、ありがとう」
美しく礼をし、私は自分の席に戻った。
クラスメートの拍手が、鬱陶しい。
片岡美波14歳。中学三年生。もうすっかり受験生だ。
受験生にもなると頻繁にテストが行われ、そのたびに1位が発表される。その1位の座をたった一人で奪い続けているのが私だ。
幼い頃から勉学に励み、人一倍のやる気や好奇心は周りの人間の好感を得た。
そのおかげで両親も大満足、お前を産んでよかったと絶賛される毎日。学校では常に一目置かれ、教師すら私を敬う。
でもそれがつまらない。私はもっと楽しんで生きたいの。同じお世辞ばかり聞いたって、つまらない。
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