社会問題小説・評論板
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- 復讐
- 日時: 2016/12/18 12:58
- 名前: 有村冴子 (ID: l8Wvg9Qa)
「絶対許さない、あんたたち、絶対に復讐してやる」
5年前の私はそう誓った。そして今こそが、その時だ。
「地獄へのカウントダウンよ。あんたたちが私にしたこと、全部ぜーんぶ、お返ししてあげる」
- Re: 復讐 ( No.1 )
- 日時: 2016/12/18 13:12
- 名前: 有村冴子 (ID: l8Wvg9Qa)
私、奈良岡亜貴は、幼い頃からいじめられていた。
地味でダサいって。ただそれだけの理由で、私は何年間も苦しむことになったのだ。
「亜貴ちゃんってさー、ジミだよね」
小学校4年生の頃。当時仲の良かった友達、恵美にこう言われたことが全ての始まりだったのかもしれない。
「ジミ?」
「うん。目立たないっていうかー、なんかつまんない」
相手は悪気なんてなしに思ったことを言ったのかもしれない。小学4年生の無邪気な発言だったのかもしれない。でもそれが、同じクラスのリーダー格だった秋元美月に聞かれ、そこから悲劇は始まった。
「私もそれ思う〜亜貴ちゃんてなんにもないよね」
「あっ秋元さん…」
「そうやって私のこと遠回しに距離置いてるもんね、弱虫」
生まれて初めて、暴言を吐かれた瞬間だった気がする。秋元美月はこの辺りでも有名な大企業の社長令嬢で、なんでこんな学校にいるんだろう。と思ったことは何度もあった。
それ故に、逆らえない。
「そういうわけじゃないです…」
「何?声が小さすぎて聞こえなーい。ねえみんな!!」
秋元美月が勢いよく後ろを振り返ると、そこにいた全員が頷いたことを、今でも鮮明に思い出す。
「ね?」
秋元美月は、恵美にも同意を求めた。
その時恵美が何を言ったかは忘れたけど、とにかく、あいつは秋元美月に同意した。
「恵美…」
「あっあんたなんか友達じゃないもん!」
私が恵美の方に手を伸ばすと、恵美はその手を振り払い、怒鳴った。
「アハハハ、みじめー!!」
それ以来、私へのいじめが始まった。
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