社会問題小説・評論板
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- 【閲覧感謝】心無少女【オリキャラ募集中】
- 日時： 2017/07/14 21:50
- 名前： ハガ音 ◆qlZ12PpBk. （ID: dDPEYPay）
「……人間じゃないよ、そんなの。
ただの機械だよ、それは」
そう言って走り去る転校生の背中を、幾原維雪は見ていた。
何も映さない目で。
黒々としたその大きく綺麗な瞳で。
心を持たない少女が、心を持つまでの、ちょっとした友情と恋情の話。
・
はじめまして、ハガ音と言います。
今回は初めて別館に投稿します。ので、多分知らない方は多いと思いますが宜しくお願いします。
一応いじめの話です。
・
オリキャラ募集について
・一応ハッピーエンドなので、救いようのない悪役キャラはお控えください。
・どこにでもいそうなキャラ、またありえないキャラ(大財閥のお嬢さま等)、そしてキャラ被りの場合は不採用になります。
・修正をしてもらってからの採用もありえます。
・外国人、もしくはハーフなどのキャラは締め切りしました。
・面白い性格の子は最優先で採用したいです。
募集シート
名前「」
ふりがな「」
性別・年齢「」（主人公は中三、中高一貫の学校ですので高校生でもおっけい。）
性格「」
容姿「」（外国人系のキャラでない限り、基本黒髪か茶髪。それ以外は染めてるとみなします。）
登場人物との関係「」
いじめに対して「」
サンボ「」「」「」（一人称二人称三人称がわかるように。）
備考「」
いろいろ注文がありますが何卒宜しくお願いします。
- Re: 心無少女【オリキャラ募集中】 ( No.1 )
- 日時： 2017/07/14 21:53
- 名前： ハガ音 ◆9lwXXa7jq. （ID: dDPEYPay）
- プロフ： 名前の方、間違えました。本人です、以後気をつけます。
「ねえ、助けてあげるよ」
と、目の前の転校生は言った。その言葉のチープさとは不似合いに、その少女は本当の善意から言っているようだと黒髪の美しい少女は思った。……本当の善意だからといって偽善ではないとは限らないが。
確か名前は千取優、読み方はちとりゆい、だ。
ふむ、と黒髪の美しい少女＿＿＿＿幾原維雪（いくはらいゆき）はその意味を測りかねた。
維雪が迷っていると思ったのか、優は念を押すように、もう一度言った。
「助けてあげるよ。あなた、今いじめられているのでしょう？」
優はこげ茶のポニーテイルを揺らしながら維雪に歩み寄った。
確かに、維雪はいじめられていた。
街和 愛佳（まちあえあいか）を中心とする四人に。だけれど、”そんなこと”私は気にしていない。
何も感じない。
何も思わない。
何も想わない。
何も悲しくない。
あの日、あの時。確かに維雪の心は失われた。
誰でもない維雪自身が、維雪の心を奪った。
だから、維雪は正直に言った。
「いじめられているのは事実だけれど＿＿＿特に、助けて欲しいとは思わない」
が、優は堪えた素振りはなく、ふわり、と笑みを浮かべる。
「最初はみんなそう言うんだよね。みんな強がるんだよ、でも私は本当にあなたのこと助けたいの」
別に。
「どうでもいいよ、何も思わない。
何も感じないのに、助けてなんて言わない。
憎いとも、辛いとも、悲しいとも、寂しいとも思わない」
少々語気を強めて言うと、優は息を呑んだ。
畳み掛けるように維雪は言う。
「好きも嫌いも私にはない」
- Re: 心無少女【オリキャラ募集中】 ( No.2 )
- 日時： 2017/03/07 06:31
- 名前： ハガ音 ◆qlZ12PpBk. （ID: dDPEYPay）
「あ、あの。今日の放課後、空いてる？」
と、優は維雪に話しかけた。
優は、昨日のことを気にしていた。感情的になってしまったし、怖いと思ってしまった。優は自分が典型的な正義感の強い奴だと知っていて、そして自分は正しいと思っていた。私がやっていることは間違いではないと思っていながら＿＿＿＿維雪と喋って、怖くなった。
転勤族である優は、いろんな子やクラスを見た。だけどその大半で、いじめがあった。それが優には許せないことで、大嫌いなことで、そして何よりいじめられている子達がかわいそうだと思ったから、優はいじめられっ子を助けた。
自分の偽善だろうし、自分勝手なことかもしれないけど、心から彼、彼女たちを助けたいと思った。
そして今回編入してきた学校でも、いじめがあるのを知った。
なのに、そんな正義の味方である優が、助ける相手に”機械”だと言ったのは最低なことだ。改めてそう思って、優は放課後謝ろうと思ったのだ。
「……まあ、今日は空いてる。」
「そっか、じゃあ私の方からあなたのクラスに行くね。」
優のクラスは一組で、維雪のクラスは二組。さほど離れているわけではないが、ここは謝る側から行くのがいいだろう、と優は思った。
因みに。
維雪の返答に間があったのは、普段の放課後の予定ではいつも空いていないからだった。というのも、放課後は基本的に愛佳達と”遊んで”いるからである。が、今日は中心の愛佳がピアノの稽古だかでいないので、予定は入っていなかった。
・
「じゃあ、えっと……ど、どこで喋ろうかな。」
と、優は言葉に詰まった。謝ろうという気持ちだけが先走り、話す場所のことを考えていなかったためだった。それを察した維雪は言った。
「私の住んでいるところでいいよ。口外しないと約束してくれるのなら。」
「勿論、言って欲しくないならそうする。その、ごめんね、私の方から誘ったのに……」
維雪は気にしていないようで、こくりと頷いただけだった。
ただ、優は違和感を覚えた。普通、住んでいるところ、ではなく家だというのでは？ という些細な違和感。気にすることないか、とすぐに考えるのをやめたが。
「じゃあ、行こうか」
- Re: 心無少女【オリキャラ募集中】 ( No.3 )
- 日時： 2017/03/19 08:53
- 名前： ハガ音 ◆qlZ12PpBk. （ID: dDPEYPay）
着いたのは、予想外な場所だった。
なんとなくだが、優は上品な一軒家を想像していた。維雪の丁寧な仕草や口調から。しかし、実際に着いたところは古びたオンボロのアパートだった。ところどころが錆びていて、テレビで出てきそうなくらい、言葉は悪いが貧乏なアパートだった。
歩くたびにギシギシ鳴る階段をさっさと登っていく維雪についていく優。
維雪の住む部屋は199号室だった。
「……ここ。実は同居人がいるんだけれど、無視して構わないから。」
「え、待っ……」
突然そんなことを言われ、制止しようとした優の言葉を遮るようにして維雪はドアを開けた。そして、優の視界に真っ先に入ってきたのは美少年であった。
美少年、だった。
「ただいま、紗雪。」
「おかえり、維雪。……って言ってあげたいところだけれど、その隣の子は誰？」
どことなく維雪に雰囲気の似たその少年＿＿＿＿紗雪は尋ねる。
「千取優。私のことを機械って言った人。」
そして維雪は、あろうことか告げ口した＿＿＿＿。
「！？ え、幾原さん、私は……」
「それは言い得て妙だね。」
とん、と紗雪は座っていたベッドから降りた。
「でも、維雪はあくまで人間だ。人間が人間たる心が、機械と同じなだけで。はは、矛盾しているかなあ？」
にこり、と笑う美少年。人間とは思えないくらいの恐ろしい美貌。
こちらの方が機械じみている、と優は思ってしまった。
「それで、僕はいない方がいいかな。」
「行くところはないでしょう？」
「ま、そうだね。けれど、気を遣って外を散歩することにするよ。」
そう言って維雪に歩み寄る紗雪。そして維雪に口づけした＿＿＿
びく、と肩を震わせる優。そういうことを眼の前で見るのははじめてだし、なにより恥ずかしかったのだ。若干パニックになった優は玄関の段差に躓き、転んでしまった。
「びびりすぎだよ、大丈夫？」
すっ転んだ優に構わず紗雪は出て行った。維雪は呆れたような顔で優を起こす。
「い、い、今のは不純異性交友だと思う！ というか同居じゃなくて同棲じゃない！？」
「別に私の紗雪はそんな関係じゃないから。あくまでも同居人。」
白々しい、と優は思った。だがそう言う維雪の顔は真面目で、思わず黙り込む優。
じゃあ付き合っていなくてキスするなんてどういう関係！？ と優は余計に混乱する。
「……気にしなくていい、って言ったでしょう。何か話したいことがあるって言ったのはあなたなんだから、さっさと喋って。」
と、維雪は無理矢理優をリビングへ押し込んだ。
- Re: 心無少女【オリキャラ募集中】 ( No.4 )
- 日時： 2017/03/24 17:15
- 名前： ハガ音 ◆qlZ12PpBk. （ID: dDPEYPay）
「あの、それでね。私、幾原さんに”機械”って言っちゃったの謝りたくて……本当に、ごめんなさい。」
そういうと、維雪は表情の変わらないまま「いいよ」と言った。
「でね＿＿＿＿私、幾原さんが心を取り戻して欲しい、って思ったんだ。」
今度は、維雪も驚いた顔をした。ちょっと恥ずかしさを感じながら、優は続ける。
「きっと、心がないと、悲しいことはなくても、嬉しいこともないと思うの。嫌いがなければ、好きもないでしょ？ それって、すごく寂しいことだと思う。私は、偽善であってもあなたを助けたい。あなたの心を取り戻したい。」
言い終わると、維雪はまた無表情に戻った。
びくびくしながら、優は維雪の返事を待つ。
「好きにすれば。」
帰ってきたのはそんな返事だった。てっきり怒ったりするものかと思っていた優は目を見開いた。維雪はいつものどうでも良さそうな顔で、続けた。
「どうせ私の心は戻らない。ならあなたがどうしようが知ったことではない。」
それは冷たい言葉であったが、優は微笑んだ。維雪は、優の微笑みに少し気圧された。
「ありがとう。じゃあ、まずは友達として、連絡先交換しよう？」
今度は、維雪が目を見開いた。
「あなたって変な子ね。私、あなたのこと友達だとは＿＿＿」
「少なくとも私にとってはもう友達。謝って、許してもらったし。図々しいかもしれないけどね。はい、携帯貸して。」
くす、と優が笑い、手を出して携帯を受け取ろうとする。無言で維雪はグレーのガラケーを取り出して、優に渡した。
「……うん、おっけい。ガラケーなんて珍しいね。ともかく、何かあったら連絡して。いつでも相談にのるから。……これで私の言いたいことは終わりかな。じゃあ、私帰るね。」
優はすくっ、と立ち上がると鞄をもって玄関に向かった。
そして帰り際に振り向き、
「これからよろしくね、維雪ちゃん。」
と言った。
「……してやられた。後半は完全にあの子のペースだった。
まあいいわ、どうせすぐに諦める＿＿＿＿あいつのように。」
私が愛したあいつのように。
その言葉は誰にも届かない。
- Re: 心無少女【オリキャラ募集中】 ( No.5 )
- 日時： 2017/04/27 08:01
- 名前： 広村伊智子 （ID: 6vEo4atf）
応募します。初めまして。
パトリシア・理沙・道元
（ぱとりしあ・りさ・どうげん）
女、中２
どストレートな発言の毒舌家。
根は優しい。
栗色の髪。
高身長で、威圧感がある。
美人。
幼稚園からの腐れ縁
いじめに対しては？
「ワタシはいじめてないヨ。彼女の行けないトコを指摘してるだケ。」
サンボ
「ワタシ、パトリシアだヨ！」
「アナタ、悪い子ね」
彼、彼女呼び
備考
親が銀行の人。