社会問題小説・評論板
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- 噂屋リカコ。
- 日時: 2017/05/28 15:49
- 名前: rain (ID: KwIJCRrJ)
あらすじ…
国内ベスト10にも入る難関高校の◇◇市立○○高校。その高校の生徒限定チャットサイト、『おしゃべり○○』そのサイトのカリスマと言っても過言ではないアカウントが存在する。
制裁ノ噂屋リカコ@uwasayarikako
このアカウントでは、毎日のように沢山の"校内での噂"が呟かれる。そのつぶやきは一瞬で拡散され、殆どの生徒の間で共有される…。
たとえそれが、"偽の噂”だとしても。
- Re: 噂屋リカコ。 ( No.1 )
- 日時: 2017/05/28 16:16
- 名前: rain (ID: KwIJCRrJ)
エピソード1 ××月○○日 『一年二組、相川明は、同クラの森優子をいじめている。』
それは、暑い暑い初夏の夜の事だ。
トゥルルルル…トゥルルル…
音にデリケートな私は、直ぐ目を覚ました。着信音だ。
「よいしょっと。」
起き上がって、枕元に置いてあったスマホを開く、時間を見てみると、午前3時を表していた。こんな時間に誰だろうか。このスマホは一部壊れてしまっていて、かけてきた相手が分からないのだ。
「もしもーし。」
半適当に出てみると、友達のみぃこと呼んでいる麻野実理だった。どうやら話を聞くと、今日(日付が変わってしまったため)の遊ぶ約束をしていたのだが、その集合場所を忘れてしまったので教えてほしいそうだ。私は、あきれて教える。
「ああ、場所?もー昨日言ったじゃん!○○駅に集合!一応メモしなよ!…はい、した?OKな?よし、はい、じゃ、また〜」
そして通話を切った。全く、みぃこときたらいつもドジっこなんだから。そして私は、もう一度スマホを枕元に置いて、ベットに横たわり、眠りについたのだった。
- Re: 噂屋リカコ。 ( No.2 )
- 日時: 2017/05/28 16:36
- 名前: rain (ID: KwIJCRrJ)
そしてその日、私はみぃことそのショッピングモールで同級生の間で流行っていたお店で服を買ったり、ゲーセンでプリクラを取った後に、少し一休みするためにカフェに行った。そこで、私はみぃこからあのアカウントの話を聞いたのだ。
「あーそういえばあかりん、うちの学校のチャットサイトあるじゃん?」
ああ、名乗り忘れていたが私は相川明。あかりんとあだ名をつけられることが多いのだ。彼女もその一人。…っていうのはいいとして、私はそのチャットサイトを知らなかった。
「えー?知らない知らない!何それ?」
「え!?あかりん知らない?おしゃべり○○。まぁ、いいとして、そういうのがあるの。」
いいのかよ。と内心みぃこにつっこみながら話を聞いて相づちをうってみる。みぃこは話を続けた。
「そのチャットサイトに、ヤバいひとがいてね!!制裁の噂屋リカコさんって人なんだけど!」
制裁の噂屋?随分と格好つけた名前だな。というのが第一印象だった。不思議な人物がいるものだ。と言っても、正直私は噂なんぞ気にしない類いの人間なので興味がないのだが。
「一日一回、うちの学校の人をあげて、その人の噂を流すんだけどね!いろんな人がその人のつぶやきをみててさ!私もその一人なんだけどもうすごいんだよね!」
謎に興奮しながらしゃべるみぃこというこの友達を白い目で見ていると、みぃこが「そんな顔しなくてもいいじゃん」的な顔で見てきたのでため息をついた。そんなこんなで二人でワイワイしながら充実した日曜日を過ごしたのだった…。
- Re: 噂屋リカコ。 ( No.3 )
- 日時: 2017/05/28 16:52
- 名前: rain (ID: KwIJCRrJ)
次の月曜日、私は学校に行った、今日はみぃこが風邪で休みだそうで、久しぶりの一人での登校になった。
「はよー」
いつも通り一年ニ組の教室に入った。しかし、様子がいつもと違っている。
「…え?」
二組は一年生でも5クラスあるなかでも最も明るいクラスだと言われているし、静まりかえるなんてよっぽどのことがないとあり得ない。
それにこちらを全員がジロジロと見ている。決していいものを見る目ではない。まるでこちらをさげすんでいるような目だ。私は、一旦席につき、隣の席の子に問ってみた。
「ねぇ、何かあった?」
しかし、返事はなく、そそくさと隣の子はどこかへ行ってしまった。おかしい、何かがおかしい。私は、全身が震えているのを感じていた。
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