社会問題小説・評論板
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- 『生きること』
- 日時: 2017/07/08 12:43
- 名前: はなび (ID: PLnfHFFW)
『生きること』って何だろう。
前に、パパが死んだ。死んでから葬儀まで、二週間も間が開いた。
だから、パパの体はどんどん硬直し、体の一部は紫色や黄色になった。
それに、腐らないようにする液を付けたせいなのか、なんだかよくわからないにおいもした。
それはもう、人間じゃなくて、ただの生肉。もの。
すこしして、パパは焼かれた。
そしてちっちゃなツボの中に、骨が入れられた。
百七十センチ身長があったパパがこんなに小さくなるなんて——。
私はうつむく。そして、今を生きるのだった。
もう一生合わない人への思いを募らせて。
***
ほぼ全部実話です。でも、名前とか住所はさすがに違います。
病んでいた私の物語。苦しかったあの日々の物語。
これを書いて生きるという意味をもう一度考えてみようと思います。
- Re: 『生きること』 ( No.1 )
- 日時: 2017/07/08 12:52
- 名前: はなび (ID: PLnfHFFW)
「オンギャー、オンギャー」
2005年、9月17日、東京都近山区、ちょうど満月の日の、夜十時半ごろ。
「おめでとうございます」
と、看護師さんがママに小さな赤ん坊を手渡した。
ママはそっと、赤ん坊を抱きしめる。
その赤ん坊が、今の山盛理子。(やましげりこ)私だ。
理子の名前の由来は、頭がよくなって『お利巧』にほしいからだって。(それだったら漢字違うよね)現実の話と混ぜると、私の名前の第二候補だったそう。
そのときパパはちょうど仕事がお休みで、私が生まれるまでの一部始終を全部見ていたそうだ。
でも、自閉症の兄は家で寝ていたらしい。つれてきて、泣き叫んだりしたらいけないからだって。
母さんはずうっと女の子がほしかったらしくって、私が生まれたことをとっても喜んだそう。その時は。
この時のパパは、笑顔だった。そして、ふつうの目つきをしていた。
決して暴れたりする乱暴な性格じゃなかった、らしい。
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