社会問題小説・評論板
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- その頃には、もう遅かった。
- 日時: 2019/01/08 03:29
- 名前: あいすもなか (ID: 1lEcCkWN)

あいすもなかです。
いじめの小説を書きます、
温かい目で読んでいただけますたら幸いです。
- Re: その頃には、もう遅かった。 ( No.2 )
- 日時: 2019/01/14 00:23
- 名前: あいすもなか (ID: Z/MkaSMy)

「楓、何しているの?行くわよ」
「…っ 、お母さん、今行く」
私は、あの白く茶色が滲んだ色の校舎を
横目で見つめながら右手で制服のリボンを何度も何度も握り返した。
あれは三年前の事。
- Re: その頃には、もう遅かった。 ( No.3 )
- 日時: 2019/01/14 00:57
- 名前: あいすもなか (ID: Z/MkaSMy)

story,2
三年前
私達一家は父の転勤のため、東京に越すことになった。
東京の青山という場所に越すことになった。
想像していた所よりも案外静かな所で良かった、と思っていた。
でも、地元の友達と会えないのは正直嫌だった。
一応連絡は取っているけれど東京の高校へ進学するのは私しかいないと聞いたので心細かった。
でも、高校からはみんなバラバラになってしまうことは分かっていたからしょうがないことだと思うようにした。
都会の人って冷たいって言うしな…。
その時を含めどうしても前向きに考えられなかった。
- Re: その頃には、もう遅かった。 ( No.4 )
- 日時: 2019/01/14 15:58
- 名前: あいすもなか (ID: Z/MkaSMy)

story,3
そして。
新しい家は、賃貸にしてはとても綺麗だった。
二階に私の部屋がある。
これからの事を考えたら胸を弾ませないわけにはいかなかった。
お母さんと制服をお店に受け取りに行った日。
私たちより前に並んでいた母親であろう女性と女の子が箱の中身を確認している。
「こちらでお間違いなかったでしょうか」
「はい。」
女の子が答えた。
その時、私は気付いた。
あの制服、私の通う学校の制服だ。
ううん、間違いない。
もしかしてあの子、私と同じ学校になる子かな?
もし、そうだったらいいな、なんて思った。
私の順番が回ってきた。
あの白い箱が目の前にある。
女性店員にこう尋ねられた。
「こちらでお間違えなかったでしょうか」
確認用紙と中身を確認し、そう答えた。
やっぱりさっきの女の子と同じ学校かも知れない、と思った。
- Re: その頃には、もう遅かった。 ( No.5 )
- 日時: 2019/01/20 09:50
- 名前: あいすもなか (ID: LLmHEHg2)

story,4
入学式
とうとうこの日がやって来たように思えた。
校舎の前の入学式の看板をバックに父と母と私の3人で記念撮影をした。
「あの子、いるかしらね、」
母の問いに、
「うん、同じクラスだったらいいなぁ。」
と答えた。
私は教室に入った。数人の女子が会話をしている。自分の席に着く、辺りを少し見回すと、一人の女の子がこちらを見ている。目が合ったので、
私は軽く会釈した。
するとその女の子は椅子から立ち上がり私に歩み寄って来た。
女の子は唇を動かした。
「こんにちは、あなたをどこかで見た覚えがあって…よかったら友達にならない?」
私は、ポカーンと口が開いたままだった。
「私の名前は野口真帆、あなたの名前は?」
「っ、芹崎、楓、です。」
「楓ちゃん?緊張してる?顔が引きつってるよ」
「あっ、うん、緊張、、してる、真帆ちゃんに話しかけられるとは思ってなかったから」
「だって、制服受け取りにいった日、私達、会ってたんだって思ったら話しかけずにはいられないと思ったの」
「ありがとう」
- Re: その頃には、もう遅かった。 ( No.6 )
- 日時: 2019/02/02 21:44
- 名前: あいすもなか (ID: 1866/WgC)

story,5
唇を動かしながら真帆ちゃんは
「ふふっ」とはにかんだ。
紅い唇が印象的だった。
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