社会問題小説・評論板

■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
 入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)

透明人間
日時: 2023/01/04 22:38
名前: 咲間 (ID: GXT1iSs/)


ごく当たり前の日常を送っていると、時に人は問題にぶつかる。
学園生活であれば、スクールカーストやいじめに不登校。
一般社会でいえばジェンダー問題、人種差別、ネットによる誹謗中傷、
生活困窮者、その人その人個人個人で与えられた問題を如何に解決し
如何に幸せに暮らすかをその生涯において求められ、死んでいく。

そんな、代り映えのない世界に産み落とされたとある少年の話をしようとおもう。
これを目にする君がどんな考えを持とうが、苦虫を嚙み潰そうが、泣こうが
喚こうが知った事じゃあない。これは、どこかで起こりうる現実でもあり
地域団体、及びすべてがフィクションかもしれない。唯々、それだけだ───。

────────────

1話 ( No.1 )
日時: 2023/01/04 23:12
名前: 咲間 (ID: GXT1iSs/)

淡い薄桃色の桜の花弁が舞い散り、それぞれ真新しいランドセルや
学生服に袖を通して両親と共に学校へと歩んでいく純粋無垢な子供たちを
横目で見送りながら、少年は鬱屈と背を屈めてゆっくり歩いていた。

その少年の名前は、愛澤結弦(まなざわゆづる)。
駱駝色の髪をしていて、小柄で痩せっぽちな体格をしており
周りを歩く同じ制服を着た男子と比べると一廻りも小さく目立っていた。
顔立ちも男前、というよりかは西洋人形の様な整った甘い顔である。
重たい学生鞄を肩から下げているが、体が小さいせいで
鞄の方が目立ってしまっている様で彼自身もそれを気にしていた───。

*********************************

鬱屈とした重い足取りで、彼は学校の下駄箱へと向かう。
辺りを見渡し時折不安げな表情を浮かべながら、歩いていく。
高まる胸の鼓動、そして滴り落ちる汗。
一歩一歩踏み出す度に、締まっていくような喉の感覚。

「…っ、大丈夫…大丈夫、だよね。」

胸のあたりを摩りながら、通り過ぎる人より若干遅く踏み出す。
自分にそう言い聞かせながら、下駄箱にたどり着いた結弦は
履いていた薄汚れた運動靴を丁重に脱ぎ、下駄箱へ入れようとした。
その瞬間であった。


「ゆ・づ・る君♪」


後ろからそう低い声がそう聞こえた途端結弦の顔から血の気が引いた。
靴を持ち上げた手が震え、冷や汗がだらだらと泉の様に湧いてくる。
今すぐにでも逃げ出したい─、耐えられない─と頭が警鐘を激しく鳴らす。


「あ~あ、俺の事そんなに怖いわけぇ?」

へらへらと、低い声の主は結弦にそう尋ねる。
結弦も何か返さないといけないと思っているが震えて声が出ない。

「まあ、そうだよねぇ~」

声の主は、気が付くと結弦の隣に移動していて
片耳に銀色のピアス、着崩した学ランの下に赤パーカーを着ている。
染髪された明るい金色の短髪─、どっからどう見たって不良の姿にしか見えない男。

「…な、な…なん、何で…雪柳…君がいるの?」

「あは、名前覚えててくれたんだ結弦君」

彼の名前は雪柳乃蒼(ゆきやなぎのあ)、結弦の住む地域では有名である
暴力団関係者の父親と水商売の母を持つ根っからの問題児と呼ばれていて
他の人間も関わりたがらない”極悪非道”の不良だ。

「まぁいいや、教えてやるよ」

雪柳は、厭らしく口角を上げながら結弦にこう返した。

「…結弦君には、今年も対象(いじめられっこ)になって貰うからに決まってんだろ」


結弦は、気が遠くなるような感覚がした─。

Re: 透明人間 ( No.2 )
日時: 2023/01/07 10:25
名前: 東雲 琥珀 (ID: VTAeNKAC)
参照: https://www.kakiko.info/profiles/index.cgi?no

すごく良い小説ですね‼憧れ…


Page:1



小説をトップへ上げる
題名 *必須


名前 *必須


作家プロフィールURL (登録はこちら


パスワード *必須
(記事編集時に使用)

本文(最大 7000 文字まで)*必須

現在、0文字入力(半角/全角/スペースも1文字にカウントします)


名前とパスワードを記憶する
※記憶したものと異なるPCを使用した際には、名前とパスワードは呼び出しされません。