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第一話　　『世界の誰より…』


薄い茶のショート、ファーのヘアゴムで小さく結んだサイドツインテール。
2段重ねのフリフリスカート。

「よし…今日も、女の子よりも…ううん、世界の誰よりも可愛いんじゃない？　“僕”」


僕は野々原イチゴ、健全な男子中学生だ。
坂泉学院中等部生徒会書記、家庭科部兼演劇。
そんな僕の毎朝は…

「愁ちゃーん！」
「おっ壱吾、おはよ…」
「“壱吾”じゃなくて“苺”だっつーの！！」

恋人である国原愁を蹴ることから始まる。
愁ちゃんは最後の「う」を小さな声で呟いて倒れた。
そして数秒後、ムクリと起き上がると

「お前は男だろーが！　苺なんてヘルメンな名前じゃないだろ！！」
「読み方は一緒だし、体は男でも心は女だもん！」

いつも通りの朝、今日もいい感じだ！
あれ…？　でもなにか足りないような……

「お二人さーん、今日も激萌ですなー！」

あ…忘れてた。
一足遅れてきたのは、彼方美雪。
中等部生徒会副会長でありながら、かなりの腐女子なのである。

「「ごめん、忘れて学校行こうとしてたわ」」
「ヒッドーイ！！！」

これが本当のいつも通り。


今日の太陽は、今までより輝いて見えた。
でも、僕の胸はなぜかモヤモヤでいっぱいだったんだ…。




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第一話でしたー。
ドタバタコメディ的な感じでした(笑)
つか最初の言葉って……ナルシストぽかったすね;;
次はコメント返しです


>>蜜さま
生意気なんて思ってませんよー、ありがとうございます！
はい、そちらにも「愛してる」を苺にたくさん贈らせまｓ…（殴
これからも宜しくお願いしますっ