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「……好きにすればいい」













初めて総帥の部屋に来た時
僕は今とは違った

誰も　信じられない

もう



何だっていい






僕の体も　心も

ずたずたで


何も考えない
考えられない


只此処に連れられて

僕はどうでもよかったけど

最後の　頼みの綱
だったのかもしれない

此処に　来て





何か少しでも未来が


変わらないかと





ドサッ…
ベッドに押し倒される

「……」



僕は何も言わない
何も感じない

この状況を

恐怖にも思わない

只余裕の表情を
見せるだけ



その時僕は
世宇子中のユニフォームを身に纏い

髪は降ろしたまま


手を　押さえつけられて
誰かも知らない男には

馬乗りされている




まるで　下僕の気分


「…………」

彼は、ずっと無言だ。
僕が喋るのを待っている様にも見えなくもない。


「…いいよ。僕の事なんて」





「……好きにすればいい」






その人はニヤリを笑ってこう言った

「……本当だな？」