BL・GL小説 (オリジナルで全年齢対象のみ)

Re: 【色々】暗い、喰らい、Cry【短編】 ( No.127 )
日時: 2010/08/21 19:16
名前: ささめ ◆rOs2KSq2QU (ID: q9MLk5x4)

*黒紅葉様に貰ったよ!
 みんな、神はここにいたよ!









ジャンル【リクエスト品/ゲロ甘・女体化百合・生理ネタ・学園パラレル/D.Gray-man】
CP【リナリー×神田】
タイトル【鎮痛剤は君】


 腹いてえ。
 冷えないようにとかぶった毛布,下腹部を中心に痛みは全身に回る。腰,頭,足。最早寝がえりすら打つことも叶わず,また病気並みに痛い。
 鎮痛剤はお友達。そんな称号いらないが,それほどこの状況にぴったりな言葉はないだろう。…一週間にたくさん飲む事は体に毒だからできないけれど。

 夜用の大き目ではないときつい,のは仕方がない事だと思う。


 早退して帰ってきて即行ベッドへ。さあ寝よう,寝れない。それが落ち。
 痛みに悶えながら早く学校が終わる事を願っていた。

 何故か。理由は簡単,恋人が早くここに来るのを待っているからである。
 恋人は一つ下,学校が終わればすぐ来てくれるはず。何せ,脳がレモンになるほど恋人は「学校終わったらすぐ行くから!」と言っていたから。


 そして部屋の掛け時計が五時になった事を知らせるように音楽を奏で始める。
 ああ,学校終わったな,今日早いからな……と思っていた矢先だった。


「神田! 具合はどうかしら?」


 部屋に恋人…リナリーが飛びこんできたのは。

+

 …だろうと。

「いくらなんでも早すぎだろ!」
「あらそうかしら?」
「そうだ! …うっ」


 腹が痛いのに大声で叫んだせいか,神田はうめき声をあげる。
 リナリーは呆れたように,ベッドに入って良いわよねと訊ねる。問答無用,入る。


 そして神田の状態をそっと起こし,リナリーは己の足の上に,そっと寝かした。
 人肌の優しさに勝るものなんて,ないとでも言いたげに。

 神田は最初こそ驚いていたがそのうち力を抜いて言った。


「お前の膝の上だといてえのも楽になる……」



end(…すー)(あら寝ちゃった,じゃあ私も寝ようかしら)


+





Re: 【色々】暗い、喰らい、Cry【短編】 ( No.128 )
日時: 2010/08/21 19:18
名前: ささめ ◆rOs2KSq2QU (ID: q9MLk5x4)

*黒紅葉様から2つ目!
 藤さんと黒紅葉様愛してる(





ジャンル【リクエスト品・ほのぼの甘・受け女体化/保健室の死神】
CP【明日葉×藤(♀)】
タイトル【大輪の花】


 夏休みの登校日。
 気温が高く,学校中からやる気のない声が聞こえてくるある日の事。

 
「ねえ藤さん,今日お祭り行かない?」


 草食系男子代表・地味メン明日葉は学校一の美貌を誇る彼女・藤にそう言った。
 
「ん,良いぜ」

 朝から妹に怪しまれながら練習した甲斐があったのか,それとも普通に藤の性格なのかは知らないがあっさりオーケーが出た。
 明日葉は切ないのか嬉しいのかよくわからない状況ながら待ち合わせ場所と時間を決め,席に着いた。
 
 
+


 安田が五月蠅い。
 ついでに言うと,鏑木や美作・本好も五月蠅い。

 何故か。理由は簡単。


「お前に藤をエスコートすることなんざ無理だ!」


 という。
 五月蠅い相思相愛じゃい。
 是非ともそう言いたいところだったが弱気なところのある明日葉は何も言えず仕舞いだった。

 

+


 待ち合わせ時間の三十分前。
 明日葉は緊張のあまり早く出過ぎてしまった。

 母が「せっかくのデートなんだから! 浴衣くらい着て行きなさいよもう!」と言われ,押され,着せられ,出てきてしまった。


「しっかしすごい人混みだな…どうしよう」


 花火大会は二時間後だというのに,すごい人。
 そう思いながら,明日葉はまだ来るはずもない藤を探し始めた。


 少し経って,混み合い方も一層酷くなり,あちゃーと思っていた矢先の事。
 人混みの中,ひときわ目立つ金髪と,紫色の綺麗な浴衣。

 それは,紛れもなく。


「…藤さん!」


 人の波をかきわけ,彼女の元へ行く。彼女も明日葉も互いに向かう様に移動してたので,早く会えた。
 そして,近くでまじまじと藤を見てしまう明日葉。


「…んだよ,ジロジロ見んな」
「え!? だ…だって……きれいすぎるんだもん」


 ぼっと赤くなる藤。それすらも,思わず見とれてしまう美しさだった。
 アップにまとめ,お団子にした長髪。しゃらしゃらと転がる様な音を奏でる鈴を飾りにしたかんざしでまとめてあるのは,流石お嬢様,といったところだろう。
 紫色の浴衣は布地は暗い紫色で,「藤」という名を強調するかのように藤色の花がばらまかれるように描かれている。
 帯は白,蝶の髪飾りがあるのが藤らしくなくて,少し笑ってしまう。


「家の奴らが,「せっかくなんだから着飾っていきなさい」とか言って…着せられた」
「あは,僕も同じ」


 笑いながら,移動する。
 段々と人も増えて,時折二人の間を無理矢理通る人も。


 それで,迷わないように。



「アシタバ,手」
「…え?」
「だから,手,繋げ」


 明日葉は藤の思わぬ言葉に驚く。
 真っ赤になった藤の顔を見て,恐る恐る手を伸ばし,手のひらを重ねると,藤は一旦手を話し,明日葉の指と指の間に己の指をからませる。
 所謂,恋人繋ぎ。



「うあ……」


 明日葉は悶える。まさか彼女からこんな事をしてもらえようとは!
 でも,これでは皆の言うとおりエスコートできていない。


 明日葉は決めた。


「藤さん,人がいないところ探して二人になろ!」
「え?」


 明日葉は人の波をかきわけ,精いっぱい背伸びして,場所を見つけようとする。
 そして見つけた,芝生。



「藤さん,あそこ!」



 指をさして,場所を示す。


「え,でもお前,あそこ花火…」
「良いの,二人になれれば!」


 強く推して,藤を引っ張る。藤も諦めたのか,並んで歩こうとする。



 強く強く,手を握って。


+


 約二時間。どうやって二人で過ごそうか,と明日葉は考えていたが,思った。


「藤さん,大好き」


 そう,思いを伝えればいいのだと。



 そんな時,花火が打ち上げられる音がした。



「え!? 嘘だろ,まだ二時間も……」


 藤は驚きの声を上げる。確かにその通りだ,いきなり打ち上げ時間が変更されるなんて。

 が,これはチャンスだ。
 明日葉は思い,藤の名を呼ぶ。



「…藤さん」
「あ?」
「……大好き」



 輝く大輪の花をバックに,明日葉は笑顔でそう言った。
 情けない笑顔が,己にとっては何よりも美しいものだと,藤は思った。




end!(不器用な二人に祝福あれ!)

Re: 【色々】暗い、喰らい、Cry【短編】 ( No.129 )
日時: 2010/08/21 19:19
名前: ささめ ◆rOs2KSq2QU (ID: q9MLk5x4)

*黒紅葉様から3つ目!
 この才能と萌えを是非分けて頂きたい(^q^)





ジャンル【リクエスト品/甘甘・女体化百合/D.Gray-man】
CP【アレン×神田】
タイトル【実は相思相愛】

+


 わたしは大好きな彼女にモヤシと呼ばれている。色白で細いから。
 エクソシストという立場である以上,む,としたがよくみればお互い様だった。彼女も十分細いのだ。
 無駄な肉などどこにもなくて,長身で華奢。ロングコートがスタイルの良さを一層ひきたてている。


「胸はわたしのほうが勝ってますね」
「黙れしね似非淑女」
「うるさい人ですね,あっわたしがマッサージすればいいのか!」
「何が良いんだあたしに何の得もねえよそれ」
「わたしは得です」
「一発しんでこい」


 彼女は随分乱暴な人。そこがとっても可愛い。自分をマゾヒストだとは言わないけれど。


「神田」
「あ?」
「唐突ですが,わたしとリナリーどっちが好きですか?」
「リナリー」
「……酷いですね」
「お前危ないんだよ」


 一人でうろちょろ,と彼女は確かに言った。途端,体が硬直する。


「…へ?」
「だからお前,危なっかしくて見てらんねえんだよ,あたしが居なくてもちゃんと生きてけるくらいになったら出直してこい」


 顔を真っ赤にして,言っていた彼女の不器用な告白に,わたしは思わず思考するのをやめ,彼女に抱きついた。





それはプロポーズとして受け取っても良いですよね!
…勝手にしやがれ馬鹿アレン




えんど!(さながら不器用カップル)