BL・GL小説 (オリジナルで全年齢対象のみ)

Re: 【色々】暗い、喰らい、Cry【短編】 ( No.165 )
日時: 2010/10/20 23:16
名前: ささめ ◆rOs2KSq2QU (ID: LQijQRnu)
プロフ: 夢十夜ぱねぇ

「へらへらしてりゃ、世の中はたいてい騙せるんだよ」


 言葉通り、口元に微笑を称えたまま、兄は言った。小さい私には、その言葉の意味も真意もよく分からなかったから、ついつい聞き返してしまったことを、今の私は覚えている。


 「でも……おもしろくなかったら、わらえませんよ。にいさん」
 「だーかーらぁ、兄さんじゃなくておにぃって呼びなよ伊織! こっちはいおたんって呼んでんのにさー不公平だぞ!」
 「わたし、やくそくごとはたちあいにんのもと……ときめてますから、にいさん」
 「ちぇー、絶対その壁を破ってやるからなぁ」


 当時、両親の離婚後、かなりやさぐれていた(幼いながらも)私。そんな私に、しょうがないよと、伏見潤……要するに兄さんは、度々私にこっそり会いにきていた。これはその時の話だった気がする。


 「…………まぁ、何でへらへらしときゃ良いかってゆーとー」


 ふて腐れたような態度をとりつつも、私は頭をわしゃわしゃと撫でられる。……ん? 今思い出した。この時2人でいたのは、母の兄である竜崎の叔父さんの家の縁側。そして、服装は余所行き——————あぁ、そうだ。


 (これは、叔父に引き取られた時の記憶だ)


 ん、あれ、声が出ない?
 不思議に思い、下げていた視線を兄さんへと向ける。兄さんはいつもの笑みをみせて、幼い私の頭を撫でていた。
 

 (ふーむー? ……何で、この記憶なんだろう……)



 そこで、閃いた。


 (あぁ、わかった)
 (私が突然、笑うことが出来なくなったからだ)






 ■混沌的記憶




 ————彼の言葉は、今でも私の笑顔に響くのです。






*****

やべぇ笑えなくなったどうしよ
てかストレスで色々やばすうわああああ浄化してちょんまげマジで