BL・GL小説 (オリジナルで全年齢対象のみ)

黒♀青 病んでる ( No.440 )
日時: 2012/05/27 00:37
名前: ささめ ◆rOs2KSq2QU (ID: Wx6WXiWq)








「壊してあげますよ」

 そう微笑んでやると、彼は真っ赤な目をこちらへと向けた。泣いているというのにもその表情はまだプライドを崩していなくてきっと吊り上がった瞳は確かにしっとりと雫で濡れていて扇情的で。赤い目元に唇を寄せようかと思ったけれど、そんな空気ではないらしい。彼の肩を抱くだけにしておく。私が触れると彼は怯えたようにびくりと震えた(あぁもしかしてまた誰かに傷つけられてしまうだなんて考えてるんですねふふふ私はそんなことしないのに青峰君ったら)背中から彼の大きな体躯を抱え込もうと思ったけれど小さな私には不可能だった。胸がないので密着しても大丈夫だという点は私にとって得だったけれど。

「もう、バスケなんてやりたくないって思えるほど、壊してあげます」

 サポーターを巻いた彼の右足に指先を伸ばした。汗でほのかに湿った彼の肌に頬を当てて体温を感じ取る。そのまま肌を舐めてやったら彼はどうするんだろう。可愛い声を出して飛び退くかもしれない。ぎゅっと握られた彼の拳をもう片方の手で優しく包み込む。大きな手はぶるぶるとやはり微かに震えていて、私の嗜虐心をくすぐる。はてさて、私は誰かを虐めたいなんていう性癖は持ち合わせていないはずなんだけれど。この湧き上がる感情は何なのか。

「……そうしたら、諦めもつくでしょう?」

 ね?と彼の顔をのぞきこむと、子供のような幼い表情に出会った。気弱そうに目尻を下げて、歯を食いしばって、また泣き出しそうになるのを堪えようとしている。無駄ですよ、私はもう貴方が泣き虫なのを知ってるんですから。おかしそうに言ってみると彼は大人しく泣き始めた。私の言葉に安堵したからかもしれないし、張り詰めていた緊張の糸が解けたのかもしれない。自分と同学年の男子が大声をあげて泣くのを見るのは、初めてだった。
 テツ、テツ。はい、何ですか。
 必死に自分の名前を呼ぶ彼が愛しくて、私はさっきよりもっと優しい声色で抱きしめてしまう。泣きすぎて嗄れてしまっているのか彼の声はがらがらだった。男らしくて素敵だと思う私は末期だろう。サポーターに伸ばしていた手のひらを、彼の背中へと導いた。そして嗚咽を漏らし続けている彼を赤ん坊のようにあやす。


 俺は、バスケが、


 泣きじゃくりながら彼が呟いた言葉に、私は殺意を覚えた。たった二文字のそれは私の脳内を沸騰させてゆく。
 自分の腕の中で弱さを見せている彼が。バスケが出来ないと告げられた時も泣くことをしなかった彼が。全てを奪い取られた、今の彼が。
 それでも愛そうとしているそれに、私は、


(あぁ、……嫉妬してしまった)


■限りない嫉妬










***

青峰はキセキの世代として頑張ってる最中に膝を壊しちゃってもうバスケが出来なくて、黒子は♀で青峰のことが一方的に大好きで少し病んでてバスケ大好きだけどでも自分以上に青峰がバスケを好いてるからそのバスケに嫉妬しちゃって、だからこの機会に青峰をめちゃくちゃにしちゃえって考えてるそんな感じの黒♀青です
異常なほどにささめさんは青黒や黒青が好きみたいですね。火黒黄黒どこいった